12月を生きる/「マロニエ王国の7人の騎士」/メンタルの上下も読書経験のうち
Posted at 21/12/15 PermaLink» Tweet
12月15日(水)晴れ
今朝も寒い朝。マイナス3度というのはこの時期としては普通と言えば普通なのだが、今年はなるべく暖かく過ごすように心がけているので、暖房費はかかりそうだ。例年の灯油1リットル80円くらいなら100リットル給油してもらっても8000円なのだが、今年はだいたい100円なので1万円を超える。びっくりするような請求書が来てあれまあと思うが、北海道の人のように暖かく過ごすように今年は心がけようと思っている。お金は大変だが。
ガソリンも一時期は120円くらいの時があって運転していても気楽だったが、今は170円くらいなのでかなり上がっている。いつも使う給油所で2500円入れたらティッシュ一箱プレゼントというのがあるのだが、こないだ行ったら3000円に上がっていた。まあ、同じくらいの量を入れてもすぐ3000円超えてしまうというのはあるのだが、車の維持も大変だ。
それにしても12月でこれでは1月2月が思いやられるという感じではある。今年は秋が暖かかったからこのくらいの寒さでも堪えるという感じではあるのだけど。
年末の仕事はお歳暮の配達をお願いする分はとりあえず昨日のうちに発注し、あとは年賀状と自分で配る分が残っている。年賀状も父の関係の人、母の関係の人、私自身とほぼ3人分出している感じだが、去年の年賀状が結局30枚以上残っていて、交換できればしようと思っている。
そのほか細々とした仕事がたくさんあるのは年末のせいもあるが少し沈んでいた時期に進められなかった仕事をなんとかしようとしている現れでもあるので、まあ仕事が多いのは少しは元気になってきた証左でもある。なかなか本を読む時間が取れないが、もう少しスケジュールを考えないとと思う。
岩本ナオ「マロニエ王国の7人の騎士」の6巻が出たので読んでいたのだけど、どうも話がよくわからなくなってきたので少し前から読み返し、これは自分は物語の構造をちゃんと掴んでなかったなと思い当たって1巻から読み直してみて、ようやく構造がわかった。というか、6巻にきてかなり重大なことが明らかにされたということもあり、1巻から読み返して伏線になっていたところを確認していったという感じ。「マロニエ王国」は中世ファンタジー世界という感じだが、7つの周りの国々は色々な意味で神話的な世界で、世界の神話複合みたいなかなりスケールの大きい話になっている。主人公はそれぞれが特徴とどうも特殊な能力を持っているらしい7人兄弟なのだが、最初にマロニエ王国の姫様との話があった後は周りの国々との「外交」の話が続いていて、その中でそれぞれの国どうしが抱える軋轢の歴史のようなものも語られていく。
第5巻で3番目の国の話に入って6巻終わりでもまだまだこれからという感じ。2017年から続いている連載で隔月掲載なので10ヶ月に一回くらいのペースで単行本が出ていて、これは10年計画くらいの壮大なストーリーになりそうだ。
福嶋亮大「百年の批評」、副題が「近代をいかに相続するか」となっていることに今気づいたが、近代は終わったのか、それは相続すべきものなのか、そのテーゼ自体に少し疑問を持ったりする。ただこれもある音楽性と捉えると、彼が捉えた近代という主題とその展開の交響曲、という感じに捉えると良いのかもしれないと思った。最初にポンとテーゼを示してくれるのは読みやすいと言えば読みやすいが、最近はそこにある種の壁を感じて読みづらくなる傾向がある。まあ最初のあたりは読み飛ばして本論を先に読んで、最後に「はじめに」を読むという手もある。「南朝研究の最前線」などはそういう読み方をしたことを思い出した。
自分に近い思想、現状認識の人だとわかっている人の本は安心して最初から読めるが、そうでない人の本は昔に比べるとかなり読みづらくなった。読んでメンタルに影響が出ても立て直すのは自分でやるしかないので、そういうことに警戒感が出てきたという感じだ。
おそらくは年齢的なものもあるけれども忙しいということが大きいのだろうなと思う。読んだり書いたりすることを自分の生活の中心に据えられればメンタルの上下も読書経験のうちと割り切ることもできるのだけどね。
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