「後始末」をポジティブに考える/岸田首相の「新自由主義からの脱却」は「小泉・竹中政治」の壮大な「後始末」
Posted at 21/11/14 PermaLink» Tweet
最近は平日にいろいろやれないことをまとめて日曜日に片付ける方向になっているので日曜日になってもあまりさあ休むぞという感じになってなくて、それはあまり良くないなあと思う。かと言って平日にこれ以上物事をこなすのも限界があるし、なかなか困っている。時間が2倍あるか自分がもう一人いればいろいろ片付くのになとは思うが、そう思ったところで時間も自分も2倍にはならないので有限の時間で毎日を休み休み片付けている感じ。
それにしても秋が深まってきていて、朝や夕方や、山を眺めるととても綺麗に色づいてきている。この辺りは高地なので鮮やかな黄色や赤や、というよりは渋い織部の焼き物のようなカラマツの黄葉が多い。季節の移ろいを楽しむ心の余裕を持ちたいものだが、仕事もあり介護もありだとなかなかそうもいかない。
朝夕も冷え込んできて、古い住宅なので家の中も結構寒くなってきていて、仕事や作業の効率もあまり捗らない感じになっている。風呂に入って暖まるのが一番なのだが、出た後はしばらくポワンポワンとしてしまい、あまり色々なことができないので入るタイミングが難しい。やはり寝る前がいいと思うのだが最近は寝落ちしてしまうこともあり、そうなると朝入るのだが、やはり寝る前に入って朝はさっと起きて物事を始めるというのが計画も立てやすいしいいように思う。
何度も書いているかもしれないが、最近「後始末」の重要性に気がついた、というか目覚めた、という感じがあって、部屋の整理整頓とかに何度チャレンジしてもうまくいかないところからどこに問題があるのか考えてみていて、つまりは仕事や色々なことの準備とかその実行とかには熱心に取り組むけど、後始末はおざなりになっていて、それがうまく片付かないうちに次のことを始めてしまうのでどんどん散らかって訳がわからなくなるのだというように思うようになった。
だから整理整頓とか「片付け」いうのは結局「溜まりに溜まった後始末をまとめてやる」ということになってしまうわけで、これは流石にやっていて嫌になる。全部捨てろというのは結局は後始末を放棄して全部なかったことにする、みたいなことになるわけで、普段から後始末をちゃんとしておく、少なくともどう後始末するのかを考えておいてまとめてやる、くらいにはしておかないといけないと思った。
イベントや何かの研究、勉強にしても、最終的に終わった後に例えば片付けのプロセスの一つとして本を書く、報告書を書く、なんてことがあるわけで、後片付けの方が実はより生産的、というようなこともあるような気がする。というか、後始末というものをポジティブに捉えて取り組んでいかないと、なかなか取り組めないということもあって、今はちょっとその辺に関心があるという感じだ。
世の中には色々な本があるけれども、「後始末」に特化した本はあまりみたことがないので自分で考えていかなければならないのだが、今ひとつ考えているのはそういうことだ。
これはもともと桜井章一さんの本で「準備・実行・後始末」という言葉が出てきてその大事さについて説かれていたのだけど、なかなかそれをやれないできていたという意識があった。そしてもう一つ、最近になって改めて後始末の大事さについて考えたのは、元総理大臣の岸田文雄さんが総裁選に出る際に、地元の広島で起きた河井前法務大臣夫妻の一連の事件について、岸田さんがその「後始末」に尽力し、関係各所に頭を下げて回ったという話を聞いたことだった。
世の中にはどんどん色々なことをやり散らかして後は野となれ山となれの人もいれば、人の後始末をして回る役回りになる人もある。前者の方がやってるように見える人もあるかもしれないが、地位のある人がそうした役回りを進んで引き受けると、これは人望が厚くなるだろう。派閥の長の立候補だから当然とはいえ、今回は岸田派は一枚岩、強力に岸田さんを総理大臣に押し上げたし、あれだけ荒れた広島の地元も強く岸田さんを支持したのは、そうした背景があったからなのだろう。
いま岸田さんが「新自由主義からの脱却」を唱えるのも、小泉・竹中政治の「後始末」という側面が大きいだろうと思う。一見地味で目立たない感じはするが、それだけに地に足のついた政治ができるのではないかという期待もある。人事も上手いし味がある。小泉さんの安倍官房長官起用のようなウルトラC的な人事ではないが、自派のナンバーツーの山口を地盤とする林さんを外務大臣にするなど、安倍さんや麻生さんの不満をうまく封じて(林さんは日中友好議員連盟会長だったそうだが外相就任時に辞任した)自分の意思を通せる体制を着実に構築している。
実際この「後始末」は壮大な仕事になると思うが、岸田さんが頑張ってくれることは後始末が苦手な私などにとっても励みになるので、一歩一歩着実に頑張っていってほしいと思う。
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