マンガとかレンマ学とか中世農村とかコネクションとか

Posted at 21/07/13

ここ数日は書きたいことを広げている感じでなかなか書けなかった。マンガもなんとなく読んでいた「うぶな27才と無垢な11才」2巻、「死ぬほど君の処女が欲しい」4巻を読み終わった。前者はいわゆるおねショタの肌色成分の少ないもの、後者はタイトルは驚くが内容的にはサスペンス的なタイムリープもので、いずれも主人公の成長がテーマになっていて、そういう意味で現代における成長とは何か、みたいなことを考えさせられたりする。

中沢新一「レンマ学」を読みながらこの人が展開してきた世界についてもう少し見てみようと思い、昨日松本に行った時に高山宏×中沢新一「インヴェンション」を買った。高山氏の発言を導火線にして中沢氏の語るところを聞いていると、かなり射程が長い人なのだなと改めて思ったが、少し長すぎるのが危険という面を持っているようにも思った。

「レンマ学」は華厳経世界についていろいろと説明があり、それを読んでいるうちに関連性を感じて谷口雅春の本や朗読CDなども読んだり聞いてみたりし、ロゴス的な部分の外の説得力というのはこういうものだなと思ったりした。

あと買った本は西谷正浩「中世は核家族だったのか」なのだが、これは中世の農業生産について知りたいと思っていたので参考になりそうなので買ってみた。家族制もそうだけど農業のあり方も恐らくは農村の家族の在り方と関係してくるのだろうなと読みながら思っている。

あと一冊、買わなかったのだが永井晋「八条院の世界」を立ち読みし、かなり面白かった。八条院は鳥羽院と美福門院の皇女で近衛天皇の同母姉だが、両親から多大な所領を継承し、その所領は八条院領としてのちには大覚寺統に伝えられ、その財政基盤になったことが知られている。面白かったのは恩給の制度の話があったことで、貴族の昇進を推薦する権利をそれぞれの院や三后が持っていて、たとえば藤原定家は八条院の推薦によって昇進していたとかの話が興味深かった。いわばコネの制度化だが、これらのコネクションの歴史なども追ってみると面白いのではないかと思った。ヨーロッパで言えばパトロン=クライアント関係ということになるか。

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