横浜美術館の原三渓展/「ソビエトデザイン1950☆1989」

Posted at 19/09/02

昨日はお昼を食べてから横浜に原三渓展を見に出かけた。原三渓は明治大正の横浜の実業家で、美術品のコレクターとしても有名な人だったとか。日本橋の丸善への通路に広告が出ていて、日曜美術館でもやっていた。昨日が最終日ということで、見に行くことにしたのだ。

東京は思ったより暑いので服装に苦慮したのだが、半袖のシャツにジャケットを着て、下はジーンズ、帽子は形のはっきりした麦藁の帽子を被って出かけた。あとで見ると、ズボンはジーンズじゃない方がよかったな。

東京駅で東海道線に乗る。ちょっと贅沢をしてグリーンに。久しぶり。横浜で根岸線に乗り換えて桜木町に出て、みなとみらいのランドマークタワーの下を通ってクイーンズスクエアの手前を左に。今はこのルートが横浜美術館への主たるルートになっているようだ。横浜美術館が出来たとき、つまり横浜博覧会の時にはまだランドマークタワーが出来ていなかったのでもっと線路寄りのルートで行って、その記憶があったから以前はそちらで行ったのだけど、さてどちらが近いのか。
最終日らしくけっこう混んでいて、なかでも地元っぽい中高年のおじさんおばさんが多かった。まあネタがネタだからな。展示品とこちらを隔てるガラスとの距離が遠くて、古くて色が変わっている掛け軸などはあまりよく見えなかった。もっと度の強いメガネを持っていけばよかった。

いいと思ったのは流鏑馬を描いた屏風。こういうのを日本画の人たちが描いたら結構需要があるんじゃないかなと思った。一番よかったのは下村観山の「弱法師(よろぼし)」。六曲一双の屏風で、右の屏風の右端に俊徳丸が描かれていたのは知っていたしよく画像でも見ていた、日曜美術館でもやっていたけど、左の屏風の左端に落日が大きく描かれていることは現物を見て初めて知った。しかも屏風だから右側から順番に見ていくと、最後に大きな落日が現れ、度肝を抜かれた。いや、しんとくまるだから当然なんだよな、四天王寺信仰、西日を拝む日想観(じっそうかん)。極楽浄土が見えるという。この西日がなければ、この絵の意味が半減してしまうじゃないか。なぜ画像や映像でそれを表現しないのかとちょっとぷんぷんしたが、図録でも右屏風と左屏風が別々の画像で収録されていて、これは買う意味がないなと思って買わなかった。チラシを見るとちゃんと見開きになっていて、チラシだけもらって帰った。

あと、常設展示でダリの立体作品とかがよかったな。写真撮影可だったのでちょっととってきた。ダリにしてもデルヴォーにしてもキリコにしても、あるいはピカソやマチスも含めて、あの辺のシュルレアリストの作品は全部キャラが立ってるというか(作風が確立されているということだが)、一目で誰の作品かがわかるというのが強みだなと思う。
混んでいたのでカフェには入らず、ランドマークプラザやクインーンズスクエアをぶらぶらと。しかしまあ、ここならではという店はほとんどなく、全部どこかの出店、チェーン店という感じで、つまりモールだ。くまざわ書店で本を見てたら「ソビエトデザイン1950☆1989」という本があって、立ち読みした中々よかったので買った。なんだかんだ言ってソビエトのデザインはアヴァンギャルドなものが多いんだよな。もはや歴史的なものではあるけど、パチモン臭いキッチュさも含めてはまる人にははまりそう。

永坂更科で天丼を食べ、フルーツパーラーでアップルパイを食べて駅に戻り、京浜東北線に乗ってそのまま東京駅まで戻った。大丸地下のパン屋で朝食のパンを買って帰宅。

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by Luke Peterson

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