人生色々あるんだよな
Posted at 19/06/20 PermaLink» Tweet
人が生きるとはどういうことだろうと考えたり考えなかったりしているわけだけど、良い漫画を読んだり良いビジネス書を読んだりするとそういうことを考えたりする。私は専門は西洋史だったけど歴史が好きになったのはもともと日本史なので、昔の武将や貴族の行動ぶりを見たり読んだりするのは好きだったが、現代に生きる自分との接点がそんなにあるわけではないので、歴史は単に面白がったり勉強になったりするもので、西洋史の修士課程でフランス革命の研究をかじったが、民主主義の成立ということで重要だと思って始めたのだけど、つまりは遠い国の大昔の話なのだなという感じがだんだん強くなってきて、それを職業にすることは諦めた感じがあった。
講師をやっているときは成り行き上日本近代史を教えたのだが、明治大正昭和の流れがより身近ではあったがやはり現代に生きる我々とはかなり価値基準が違うところがあり、また現代の価値基準の起源みたいなものもそこにあったりはするのだが、それを研究することで自分がより豊かになる、という感じはあまり得られず、やはり歴史は仕事というより趣味の範疇で自分の世界を広げていく補助手段として付き合っていくほうがいいのではないかという気がする。
「東京卍リベンジャーズ」が面白いのは、中学生の不良、暴走族グループの話なのだけど、自分はそういう人生を歩まなかったからそういう人たちがどういう価値観で動いているのかとか、まあヒントになることがあると面白いかなと思って読んでいるところもある。というか、面白いと思うということはもちろん共感しているということで、実際にはそういう世界もそんなに遠くないんじゃないかという気がするということなんだなと思う。
考えてみると、今の子たちは知らないが、私たちの中学生時代は、なんでもとりあえず大人のすることは真似してみるみたいなところはあり、酒を飲んだり煙草を吸ってみたりしたのも中学生時代だったし、バイクに乗ったり車を運転してみたりもしたのだった。もちろん、畑とかあぜ道とか駐車場とか、私有地での話だが。バイクは同級生が載っていたのを後ろに乗せてもらっていわゆるニケツで乗ったくらいで、自分で運転したことはない気がする。普通免許を持ってるから原付は乗れるのだが、いまだに運転したことはないんじゃないかな。
でもつまり、なんでもそういうことはやってみるのが昔は中学生くらいの頃で、私は女性に関しては奥手だったがそれ以外のことは不良のやりそうなことも結構やっていて、カツアゲとかはやったことはないがケンカくらいはした。弱かったけど。だから、そっちの方に行くか行かないかは中学時代はおそらくは思ったよりは距離がない。「東卍」でも稀咲鉄太というキャラが出てきて、小学生時代は全国模試で一番をとるような勉強のできる子だったのが私立に進学した後なぜか不良になり、東卍を巨悪化させるフィクサーみたいになっていくのだけど、まあそんなことがあってもそんなにおかしくない、多分子ども目線で見ると大人が思ったよりそこには距離がないんだろうな、ということを昔のことを思い出して思ったのだった。
また、「全ては好き嫌いから始まる」を読んでいても、「極私的「仕事の原則」」の節を読んでいると著者の人生の辿ってきた道が語られるのだが、そこが非常に共感できる部分が多く、「仕事をしたいのかしたくないのか問題」など、すごくよくわかる部分がある。著者の専門は企業の戦略論だが、まあ人生をどう生きるかというのは究極の戦略なわけで、そこのところをかなり突っ込んで書いているので、すごく人生についての考え方も見えてくるところがあるなと思いながら読んでいる。大人になってから道に迷いがちなところにすごく共感できるわけだが、私は今だにああでもないこうでもないとやっている部分があって、そこらへんの考え方がすごく整理されてくる感じがする。
最近ひきこもりについて調べたり、整体のことをもう一度見直したり、デューク更家のウォーキングの本を引っ張り出して歩き方を直したり、いろいろなことをやっているのはこの人が生きるのはどういうことかという問いにもう一度向き合っている、というか結局人生でこのことについて考えている時間が一番長いなという気がするのだけど、とりあえずそのことについてのプロダクトアウトはあまりなされていないので、まあちょっとそんなことも書いてみるとその一歩くらいにはなるかなという気持ちもあって書いてみた。
人生色々あるんだよな。
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