「社会的ひきこもり」/自分自身を統合する/諦めるしか解決方法がないはずはない、という思い
Posted at 19/06/07 PermaLink» Tweet
昨日はいろいろ仕事をしながら本を調べ、地元の市の図書館で少し離れた市の図書館の本を送ってもらう手続きをし、近くの町の図書館に行って二冊借りてきた。斎藤環「社会的ひきこもり」(PHP新書、1998)と安田祐輔「暗闇でも走る」(講談社、2018)。
前者はひきこもり問題についての嚆矢とも言える書籍だと思うが、1998年という出版がすでに20年という月日が流れていて、この本の副題に「終わらない思春期」という副題がついているように、不登校等によって始まる若者のひきこもり問題が論の中心であり、また実際まだ退職等に伴う中高年に始まるひきこもりの例があまり捕らえられていなかった時期に書かれたという印象がある。読みながらそういう疑問を感じていたので同時に斎藤環氏の最近の発言をネットで探し、2015年の下のURLのサイトを参照して、斎藤さんの認識と取り組みのアップデートを確認しながら読んだ。
そこでは中高年のひきこもりの問題も包摂するために「社会的ひきこもり」の定義も見直していて、そのあたりも含めて納得できるところがあった。理解したり考えたりしながら読んでいることもあってまだ27ページまでしか行っていないが、勉強したいと思う。
後者のサブタイトルは「発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾を作った理由」となっていて、対象は若年者だが当事者でもある著者の取り組みを学べると思い、選んでみた。まだ読んでいないので内容は確認できないのだが。
後者のサブタイトルは「発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾を作った理由」となっていて、対象は若年者だが当事者でもある著者の取り組みを学べると思い、選んでみた。まだ読んでいないので内容は確認できないのだが。
また少しひきこもりについて話題にする機会があったので話してみると、やはり思ったより中高年でもそういう人は多く、ただ不登校は人数として把握されているけれども、中高年に対してはそういうことは調査そのものが行われていないということで、また斎藤さんが紹介している行政の対応を見ても対策は主に若い人が対象であると思われるものが多く、中高年のひきこもりの問題はまだまだこれからだなと思った。
昨夜は仕事を終えて帰ってきて食事をしながらテレビを見ていたらコズミックフロントで惑星や衛星の話をしていて、面白いと思って見ていたが半分寝落ちしてしまった。
また朝は3時台に目が覚めてしまい、少しぐずぐずしながら結局5時前には起きたのだが、場所を変えてもう一度布団に入り身体の調子を点検してモヤモヤする感じを少し整理し、落ち着いてから頭の中も散らかっていた物を片付ける感じで少しまとまった感じがする。
なんというかそれは自分の中では自分を統合していく作用で、眠りが足りないとか細かいことを考え出したのは、やりたいこととはいえ一つのことを集中してやっていると部分が大きくなりすぎて全体がわからなくなり、その統合が危うくなるからだなと思った。
私の感じでは、結局その統合をなす主体であり基盤、マザーボードでもあるのは私自身の生身の身体でしかなく、まずは身体を落ち着けてその反応を見て、胃が緊張していたり腕に力が入りっぱなしだったり足先が冷えていたりのそのそれぞれの感じから全体の感じを点検しているうちに、今目の前にあるさまざまなテーマとそれぞれどう付き合えばいいかというような感じを見極めて、自分は何をやれる、何をやりたいという自分の思いを決めていく感じが自分にとっての統合なのかなと思う。つまり何をどう考えればいいかを決めていく、という作業を身体に根ざして行う、と言えばいいだろうか。
それがどうにもうまくいかない日もあるわけなんだけど、そういう自分の状態や自分の掴み方についての気付きみたいなものも、自分について考えているだけでなく、ひきこもりの問題について自分なりに読んだり考えたりしているうちに出てくるものもあるなあというのが実感で、つまりはひきこもりの問題を通じて自分自身を改めて知る作業にもなっているのだなあと思った。
こういう気づきはひきこもり問題だけでなく、メンタル系全体についてそういうものはあるわけだけど、特に「ひきこもり」は実際に相当数が多いし自分の仕事にも関わってくる部分もあるし、また自分自身も危ない時も何度かあったので、学べるポイントは特に多い気がする。そして自分が自分を理解していくことによって、その先も見えてくるようにも思う。
自分自身の問題でいうと、中学生の頃学校そのものに馴染めないというか、先に書いた言い方で言うと何をどう考えれば自分が学校に行って何かをする気になるかがわからない状態になっていたことがあって、まあこの時は結局周りの説得に応じある意味「これはそう言うものだ、学校とは行かなければいけないところだ」と言うようなある種の諦めを受け入れてまあ2週間くらいだったと思うが不登校を解消したことがあったのだけど、自分の中ではこれは結構後まで尾を引いた。高校に行ってからは学校が好きになったので引きこもる動機はなくなったのだけど、やはり状況と自分の心の齟齬みたいなものはずっと残っていた。諦めるしか解決方法がないはずはない、と思い続けていたと言えばいいんだろうな。
あとは30代後半に教員の仕事を辞めた時だが、倒れそうになりながらとりあえず自分なりには仕事を全うし、退職したことで、これで自由になれたから元気になんでもやりたいことをやるぞ、と思ったのだけど、幾つも体の病気が出てきてあまり何もできない状態になってしまい、どうして?と思っていたのだが、まあ今考えてみると仕事をしていた間に受けたダメージが思ったより酷かったということで、人間が耐えられるダメージみたいなものは周りの人にはわからないし自分自身でもそういう時はそういう状態に目をつぶっていることが多いので、全然ダメだったなと思う。
私の場合は結局はそこで整体に出会って回復していったのだけど、それでもやはり身体的なものも精神的なものも含めての損傷は結構大きかったと思うし、今でも完全にOKというわけにはいかない、と言うかもうそれから20年くらい経ってみるともう年齢からくるものとその時のダメージとどっちなのかよくわからない部分もあるのだけど、こうやって整理していくことで力が回復されているところも感じる。
まあそんな感じで自分も見つめなおしながら、ちょっと勉強していきたいと思っている。
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