パスカルの原理についての小並感

Posted at 19/05/18

昨日書店でマンガを買いに行ったついでにアートか金属の関係の書籍で何かいいのはないかと思って探していたのだが、アートもあまり自分が欲しいようなのは見つからなかったし金属関係の本というのは全くなかったのだけど、理工書の棚を見ていたら涌井貞美「物理化学の法則原理公式がまとめてわかる事典」(ベレ出版)というのがあり、立ち読みしたらとてもわかりやすく面白かったので買った。
まだ最初の方しか読んでいないのだが、物理の法則や原理についての、自分がきちんと理解していなかった根本的な部分や、現代の技術に応用されていることなどが書かれていて、言われてみたらその通りだななどと改めて再認識させられる部分が多く、すごくためになる感じがした。

言われてみたらその通りなのだが、自動車のブレーキというのはパスカルの原理の応用なのだよね。足でちょっとブレーキを踏んだだけで1トンくらいある自動車がすっと止まる、というのは考えてみたらすごいことだが、パスカルの原理に基づく油圧装置で圧力を増幅できるからそれが可能になっているというのはわかっていたはずなのにとても感銘を受けた。パスカルの現代文明に対する貢献はすごいなと思ったし、気圧の単位がヘクトパスカルなのもいまいち理解してなかったけど確かに単位にして毎日その名が世界中で使われるくらいには顕彰してもいい貢献だなと思ったりした。力学ってすごい。すみません、理系の人にとっては当たり前すぎる小並感で。

でもこういうことがロジックだけで簡単に実現できるわけだから、理工系の人たちに感じられるある種の全能感みたいなものも無理はないなという気はした。文系でも扇動や洗脳の才能のある人たち(メンタリスト?)は人を思い通りに動かすところはなくはないけど、理系の動かし方は有無を言わさないものがあるからなあ。ロケットはなぜ宇宙に行くかとかは考えたことはあったけど、車のブレーキがなぜ止まるのかについては実はあまり考えたことがなかったので、なんだかすごく感動した。

高校の物理や化学の教科書にも、もう少しこういう実際面で応用されていることについての記述があると生徒も関心を持ちやすいのではないかという気がする。先生によってはそういう授業をしている人もいるだろうとは思うけれど。

というか著者は東大博士課程を出て高校教員の経験もあるのだな。サイエンスライターとしてやっていると。なるほどそういう方向性もあるのだな。 

まあいいや。今日は小並感でまとめておこう。力学はすごい。パスカルは偉い。でも万能感はほどほどに。

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by Luke Peterson

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