昭和・平成・令和:お三方の天皇陛下
Posted at 19/05/02 PermaLink» Tweet
令和元年が始まった。もう平成に戻ることはない。それはそれでなんか不思議な感じだが、まあそれはそうなんだよな。でも自分の免許証とか見ればそこにある文字は平成だし、変わっても変わらないものはあっても、それもいずれは消えていくものではある。平成、いいことも悪いこともあったけど、もはや懐かしい感じもする。さようなら。
剣璽等承継の儀と即位後朝見の儀をライブで見ていたのだが、天皇陛下は本当に天皇陛下らしくなった。雅子皇后陛下はまだ何処と無くぎこちないが、いずれ自分のスタイルを作られていくのだろうと思う。美智子上皇后陛下と同じことはできないからなあ。
「天皇陛下」というものを拝見するのは、昭和天皇と上皇陛下と、これでお三方目になるわけだけど、それぞれご発声が独特というか、特徴的な声の出し方をされるなと思う。昭和天皇は戦前からの天皇らしく、イントネーションやご発声の仕方に独特のくぐもりがあるというか、やはり現人神であられた名残が感じられるというか、「神」というものが口を開いたらこんな感じかもしれない、と思わせるものが今思うとあったのだけど、上皇陛下は親しみ深いお話ぶりながら滑舌が良く、しっかり聞くものの耳に言葉が伝わる感じだった。天皇陛下は、目の前の人というより遠くの人に届くようなお話の仕方をしている感じがして、滑舌はすごく良いのだけどある種の天空の住人のような感じもある。平成の践祚の時は総理大臣らと同じ平面、平戸までの儀式だったが、今回の儀式な2段高いところで儀礼を受けられていて、それが不思議に感じられなかったのはある意味お二人の個性の違いなのかもしれない。
上皇陛下は本当に日本国民のことを考えられておられたなあと思うが、天皇陛下は水問題の専門家ということもあり、より広く世界を見ておられる感じがする。昭和天皇はやはりどうしても八紘一宇の主という雰囲気があったが、天皇陛下は世界を考えておられる賢人といった感がある感じがする。
そういったことは、おそらくは我が子に皇位を継承させることのないお立場とも関係しているのかもしれないが、ある意味より自由な立場で日本と世界のことを考えている感じがする。しかし似たような位置にいる安倍総理大臣はやはりある意味での日本第一の姿勢が強いわけで、そこは君主と政治家の違いというものもあるのだろうと思う。
これから日本がどうなっていくかはもちろん国民次第なのだけど、より大きな視座を持って今後を展望し、道を切り開いていく時代になるのかもしれない。
世界人類が幸福でありますように。
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