FACTFULNESS
Posted at 19/02/14 PermaLink» Tweet
どうもいろいろなところから疲れが出てきていて、思考がネガティブな方向に向いてしまって困る。という風に書くと少しは自分を客観視できるので書くということは偉大なことだなと思う。
今日は2月14日で、28日しかない2月はもう半分終わり。確定申告とか車の12ヶ月点検とか、期限があるものは一つ一つ進めているが、自分のことだけでないいろいろなことがやらなければならないことがあるので、なるべく自分のことを優先するようにしないと何も進んでいかないからなんとかまずは自分のことを進めようと思っている。
いくつも本を並行して読んでいるのだが、昨日もハンス・ロスリング『FACTFULNESS』(日経BP社)という本を買ってしまった。これも面白い。我々の頭の中にある常識というのは多くは20年も30年も前のもので、なぜかそれに縛られてしまう。それは我々が世界を悲観的に見る見方に慣れてしまっていること、またメディアもそのような方向に当てはまる情報は流すがそうでないものはあまり積極的には報道しないという問題がある、そのところをより正確に世界の現状を把握していかないと、未来を考える上で支障が出る、という主張で、いろいろなるほどと思うことがあった。74/343。(訳者あとがきまで)
『源実朝』。建暦元年七月に実朝が詠んだものに、以下の有名な歌がある。
時により過ぐれば民の嘆きなり八大龍王雨やめたまへ
これは読めばわかるように大雨が降って民が困っているので龍王に雨を止ませてくれ、と依頼する歌な訳だが、実はこの建暦元年七月というのは洪水の記事はなく、逆に九条道家の日記によれば旱魃で苦しんでいた時期なのだという。この建暦元年七月というのは作者によれば実は実朝が「貞観政要」を学び始めた時期で、漢籍を引用し統治者としての心構えを記したいという思いがあったからではないかと分析している。それは私は全く意外だと思ったが、今の作家の日記のように、実朝はすでにフィクションの大雨をでっち上げてその雨よ止め、と言っているというかなり近代的なセンスなのではないかと思った。作家の日記はそのまま信用してはならない、という話はよく読むが、実朝の詞書がそんな信用ならないものだったというのはずいぶん面白いと思ったのだった。
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