橋本治さんのこととか

Posted at 19/01/30

橋本治さんがなくなった、というニュース。昨日はそのことで色々ツイートして、今日はそのことをブログに書こうと思ったのだが、なんか他にもいろいろあって、とりあえず橋本治さんの思い出はまた改めて書こう、と思ったのだが、少しだけ書こう。

愛の矢車草 (新潮文庫)
橋本 治
新潮社
1987-12



橋本治さんは一時期かなり読んだのだけど、評論的なものが主で、小説では短編集「愛の矢車草」が一番印象に残っている。「愛の矢車草」は愛のいろいろな形、みたいなものがテーマだと思うのだけど、表題の「愛の矢車草」が一番印象に残っている。主人公の小学生男子の決意とそれを取り巻く人々の戸惑い、さざめき。でもその美しさが最後まで光っているというか、そんな感じ。

こういう小説を手放しで褒めるのは難しいのだけど、読んだ当時、私は基本的に純文学とかあまり得意でないので小説はあまり読めなかったのだけど、こういうものなら読んでも面白いし魅力的だなと思った。だから自分で小説を書こうとしたときはまず第一にモデルにしたのは橋本さんの作品で、特にこの「愛の矢車草」の匂いが何処と無く漂う作品になっていたなあと思う。しばらく書いてないが、また少しずつ書けたらいい、のかもしれないな。

自分の忙しさが自分を振り回してしまうわけだけど、その中で以前は「こうしなければ」という強い方向性のようなものを一定期間持ち続けて自分を拘束して何かに取り組む、みたいなことをやっていたが、最近はなかなかそういうことができなくて、でも目の前のことで「あれをやらなければ、これをやらなければ」というのが多くなっている。自分の幅というか中身を豊かにするというか、をするためにはひとつテーマを決めて深く穿っていくようなことをしないといけないなと思うのだけど、なかなかこれという取り組み対象が決まらないということもあり、そのままになっているのがなんというかだなあ、と思う。

1月も30日。一番寒い時期、いつまで続くか。今年は例年より暖かく雪も少ないのでありがたいのだけど。

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