人手不足とワーキングプア
Posted at 18/12/01 PermaLink» Tweet
ウィークデーはなかなか落ち着いて文章を書く時間がなく、ツイッターで色々つぶやいて終わり、という感じになってしまっている。今日もそんなに時間があるわけではないが、何か書いてみよう。
と書いてみて、さて自分は何を書きたいのか、と考えてみると、いくつかあるにはあるのだが、がっつり書きたい内容を書くほど時間はないし、軽い内容ならツイッターでいいかとなってしまうし、今ちょうど空いた30分で何かを書くと言ってもなかなか思いつかない。それこそネタ帳みたいなのを用意して思いついたら書く、みたいなことをやらないと書けないのかもしれないな。
最近気になっていることをちょっと書いてみようと思う。少し前に社会運動家、貧困問題を扱っている藤田孝典さんとLINEからZOZOに移ったネオリベ代表みたいな田端信太郎さんがネットテレビで討論、というか論争したことがあったのだが、その論評を見ているとどうも田端さんの圧勝に終わったようだった。
普段のツイートなどを見ていると、明らかに藤田さんの言ってることの方がまともなことが多く、田端さんのいうことはそれはないんじゃないかと思うことが多いのだが、結局藤田さんが田端さんに言い負かされた感じになってしまっているのは、やはり反貧困の論理が経営者の主流であるネオリベの人たちに届いていないということを意味しているのだと思う。
根本的に、日本の経営者がもっと給料を出さなければ貧困が克服されるということはないわけで、そこは経営者を動かすような理論武装がもっと必要になってくるだろう。
貧困の、今最も取り組むべき課題の一つはブラック労働に代表されるワーキングプアの問題だと思う。つまり、働いてもそれに見合った給料がもらえないということだ。経営側は、それに見合った価値を生み出していないから、という訳だけど、そんなはずはない。その労働がなければ企業が成り立たない労働は当然そういう価値を生み出している訳であり、その価値を生み出す労働にはそれ相応の報酬が支払われるべきで、それは正当なコストだ。だからそのコストは当然価格に上乗せされるべきであって、競争に負けるから価格に乗せられないというのは、業界全体がいわゆる低賃金カルテルに乗っかっているからこそ維持できている仕組みのはずだ。
価格というのは資本主義社会、市場経済においては致命的な重大性を持つ訳だが、その価格を決定するのはその業界の最大手、いわゆるリーディングカンパニーということになる。ヤマト運輸が昼の時間帯の配達をやめたりドライバーの給料を上げたりすれば人手不足の業界全体がそれに追随せざるを得なくなるわけで、それが正当な賃金競争だろう。賃金の上方硬直性が現代日本の社会問題のかなり大きな部分を生み出していることは確かだと思う。
その壁を打ち破ることができるのは人手不足の今しかないわけで、ここは大手から率先して賃金を上げてもらいたいと思う。大手から賃金上昇が価格に転嫁されていけば中小も引き上げは可能になるのだから。労働市場にも不足すれば価格が上がる、という市場原理が働いて欲しいと思う。
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