ジャンプコミックス新巻感想。「食戟のソーマ」はジャンプ漫画の由緒正しい正統な後継者かもしれない。
Posted at 18/07/05 PermaLink» Tweet
文部科学省の問題や労働問題もだいぶ色々な話が出てきていて論じたいところもあるのだが、今日はマンガについて書こうと思う。
昨日4日はジャンプコミックスの発売日。私が今回買ったのは5冊。
「One Piece Doors!」2巻。これはマンガ「ワンピース」の扉絵だけを集めたもので、この第2巻は空島編の後、フォクシー海賊団との一件のあたりの306話から3D2Yの597話まで、バラバラになった麦わらの一味が2年後の再会を約して修行期間に入るまでの時期の扉絵を集めている。ワンピースの扉絵は連載とは別の内容が描かれていることがほとんどで、動物との絡みのイラストか扉絵単体でストーリーになった「短期集中表紙連載」がある。後者の方は一時単行本で追いかけようとしたことがあるのだけど結構面倒で挫折していたので、それをちゃんと読めるということでこの企画本を買ったということもある。今の漫画はいろいろな形でサービスが放り込まれていてそれを追いかけるだけでも結構楽しい。この巻ではエネルのその後、またCP9のその後のあたりがちょっと持っていた印象と違っていたので面白かった。
「僕のヒーローアカデミア」19巻。表紙は耳郎響香メイン、本体の表紙はトガヒミコの初期のキャラデザ。本編は文化祭準備の様子とジェントルクリミナルとの一件、徐々に心を開いていくエリちゃん、といったところ。個人的には口田くんがちゃんと他人とコミュニケーションをとってるのを始めた見た感じで印象に残った。基本的に平和で、でもその束の間の平和を侵害しようとするジェントルとの戦いという、また表に出せない戦いをデクがしてしまうところがちょっとドキドキする、という感じか。まあ読んでる人にしかわからない感想ですが。
「ハイキュー!」32巻。2回戦、対稲荷崎高校戦続き。第3セットの10-7烏野リード、ピンチサーバー山口の場面から、27-27ジュースで日向サーブ、そしてレシーブに目覚めた日向が月島とのコンビネーションで角名のスパイクを披露場面まで。この巻では一番の見せ場はひなたがレシーブに目覚めるところだと思う。攻撃ではセッター影山の技術もあり多彩な速攻を使えるようになった日向だが、レシーブは下手くそだったのだけど、白鳥沢高校での合宿に押しかけ参加して以来のレシーブの修業がようやく実ったということでその辺とても感慨がある。対戦相手の稲荷崎高校のメンツの過去を振り返るところも良くて、特にキャプテン北の述懐は味わい深い。
「食戟のソーマ」30巻。連隊食戟もついに最終Bout、幸平創真・薙切えりな隊十傑1•2席の司瑛士・小林竜胆戦、「真の美食たるコース料理」を二人で連続してオードブル・メインとサーブする、という対決。このところはこの作品のメインヒロイン、えりなの成長を描く場面が一番気になっているのだけど、迷っていたえりながついに「心を決める」下りが印象的。「すべての皿は自由であるべき」というのがこの作品のメインテーマなのだが、そういう意味で「食戟のソーマ」は「ハレンチ学園」の教育大戦争のアユちゃんの壮絶な死(1970年)で示された、「自由であること」という大テーマを受け継ぐ、つまりジャンプまんがの由緒正しい正統的な後継者なのではないかと思ったのだった。もちろん「少年向けエロ」という面も含めて。
「アクタージュ」2巻。これらのジャンプコミックスは松本のTSUTAYAで買ったのだが、他の作品が平積みになっている中、この作品だけは棚差しで、頑張って欲しいなと思ったのだが、派手な作品が多いジャンプの中ではなかなかマニアックなこの作品は結構大変だろうなとは思う。主人公の夜凪景が、実際にいたらすごいキャラなのだが、マンガで表現するのは結構難しいところがある。周りのキャラも面白いのだけどその面白さを伝えるのは、最初の数巻は説明的な場面よりノリで持っていかなければならないことが伝統みたいになっているジャンプ作品の中ではちょっと厳しいなと思う。5巻くらいまで続いて安定してきたら説明的な場面も許されるようになるだろうし、そうなったらこの作品ももっと面白く読みやすくなるとは思うのだけど、そこまでなんとか頑張って欲しい。どうしてもジャンプ作品は打ち切りとの戦いなので、こんな風に書かざるを得ないのだが。
というわけで、現場からは以上です。どこの現場だ。
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