「経済学という教養」:より心が豊かになる世界に近づくために

Posted at 18/01/03

経済学という教養
稲葉 振一郎
東洋経済新報社
2004-01-10



新年を迎えたものの体調がもう一つで、やろうと思ったこともなかなか進捗しないのだが、少しずつだが「経済学という教養」を読んでいる。

現在の経済学の主流派である新古典派について色々説明を読んだ後、いまは第7章「マルクス経済学への最初にして最後の一歩」を読んでいるのだが、今までの説明に比べるとわかりやすく、つまりは自分の教養というものがマルクス主義の体系の中で作られてきたんだなということが改めてよくわかった。

まだまだわからないことは多いが、自分のように知の体系自体がマルクス主義の影響を受けている人は私などの世代ではかなり多いと思うし、新古典派の新しい経済学から見た人間像や社会像みたいなものを受け入れて行くことはそれなりに困難だろうなと思う。

新古典派がある種仮説検証をとなう科学に近いのに対し、マルクス主義はそれぞれの教条の完成度が高い、ある種宗教に近い一面があるなと改めて思った。もちろん新古典派も派によってはかなり教条主義的な側面を感じるものもあるのだが、政権についたサイドがそれぞれの見立てによって景気対策を行ったり構造改革を行ったりしているのだということはよくわかった。やはり安倍政権は21世紀の政権の中では圧倒的に成功しているというべきだろう。だから長期政権になっているわけだが。

財政出動は特定の分野が刺激され経済の状況にムラができるが、金融政策(量的緩和・国債の日銀引き受けなど)はどの業界にも同じように効く、というのはなるほどと思った。

多分同じこと書いてるエントリがあるだろうな。

やはり経済というのは自分の感覚から受け入れにくい部分が多いのでなかなかガチッとつかむ感じにならないが、より自分のなってほしい世界、「心が豊かになる世界」に近づくために、より妥当な政策が実現されていくように見ていければいいなと思う。

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