フランス革命記念日のニースのテロについて。

Posted at 16/07/15

大きなニュースが飛び込んできました。相次ぐテロに見舞われているフランスで、その象徴とも言える「7月14日=フランス革命記念日」に、地中海岸のリゾート地ニースで、花火見物からの帰りの人たちを狙ったテロが起こり、今伝えられている限りで80人もの人が亡くなったと報道されています。

それを受けて日本でもオリンピックやコミケなど人の集まるイベントを危惧するツイートが見られましたが、今回のテロはそうした特にイデオロギー的なカラーの少ないイベントではなく、フランスという国家の理想そのものを象徴する「革命記念日」を狙ったところに意味があると思います。

革命の理想として有名なのは「自由・平等・博愛(同胞愛)」の三つですが、それ以外に大きなポイントになるのが「世俗化」の問題です。イスラム教の女子生徒が授業中スカーフをすることが「公の場で宗教的シンボルを示している」と禁止されるという問題を始め、シャルリ・エブドが襲撃された事件なども同じく世俗化の問題の根深さをさしています。その問題が一つの大きなテーマになったのがフランス革命でした(カトリックの聖職者たちに世俗的な憲法への宣誓を強制したことなど)から、そこに象徴的な意味を見るのは自然ではないかと思います。

ただこの話はなかなかに気が重い問題ですし、またまだ犯行声明などその後の詳報がないので、あまり詳しい実態はわかりません。とりあえず今日は、そのくらいにしておきたいと思います。

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by Luke Peterson

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