私のマンガに対する思い入れとか、本当に好きなものについて
Posted at 14/03/28 PermaLink» Tweet
今週買った本やマンガを振り返ってみると、23日に大河原遁『王様の仕立て屋』6巻、24日に松田奈緒子『重版出来!』1巻、岩波新書の『唐物の文化史』、25日に『重版出来!』2巻、『ビッグコミック』、26日に『月刊スピリッツ』、27日に『Dモーニング』『モーニング』『コミック乱』『リッツ・カールトン「型」から入る仕事術』、28日に『週刊漫画Times』『コミックゼロサム』5月号、『重版出来!』3巻。
マンガ雑誌が7冊(含む電子書籍)、マンガ単行本が4冊、一般書籍が新書で2冊、という内訳になった。普段から月末・週末にはマンガ雑誌を買うのだが、今月は『月刊スピリッツ』『コミック乱』という普段買わない雑誌を買ったのは大きいなと思う。やはりときどき新しい雑誌を買うことで、マンガの世界の流れを感じるのはいいことだし嬉しい感じがするなあと思う。
単行本は『重版出来!』に出会って3冊買ったのが大きいが、この作品には本当に出会えてよかった。自分のマンガに対する思い入れとか、仕事の仕方、物を書くときに陥りがちなこと(ウツ展開になりがちという弱点)に対する考え方、マンガに関してちょっと本気で取り組んでみようという気になってきたのは、このマンガを読んでマンガに関わる人たちの熱さのようなものを強く感じられたというのが大きいし、また作者の松田奈緒子さんがもともと文芸マンガを書いていて、そのあたりで私自身に訴えかけるものがすごくあったということが言えるんじゃないかと思う。
歴史とか政治とかあるいは文化面のことというのは、私にとってはかっこいいもので、憧れるものではあるのだけど、自分が関わって本当に充実するのは、もっと分かりやすいものなんじゃないかなと思った。
それは多分、そういうものの魅力とか面白さというものは感じることはできても、自分に本当に届くのはもっと違うものだなあと感じることが多いからなんだと思う。
たとえばファンタジーとか、たとえばマンガとかは、私は正面からその面白さ、魅力を受け入れられる感じがするのだけど、小説や文化的なものというのは何と言うか薄皮一枚隔てた感触があるというか、まあそれでも十分面白いとは思うのだけど、でもなんか足りない感じがする。
もちろんそういう世界の人の中でもこの人の書くことは本当に面白い、という人はいて、でもきっとそういう人はその世界の中ではわりとマンガみたいなものに近いというか、すごくシンプルで分かりやすい精神を持っている人なんだろうと思う。
ここ二三日ずっとマンガのことを書いていて感じるのは、私にも、なんだかんだ言って文化的なものを高く見て、マンガとか分かりやすいもの、シンプルなものを低く見る気持ちが強くあったんだなあということ。マンガのことばかり書いてて低俗に見られないだろうかとか、感じている自分がいるのに気づいてハッとするところがあった。
適当に、いろいろなことについて書いていると、マンガだってワンノブゼムだよ、という気持ちで楽なスタンスでいられるのだけど、マンガのことだけを書いているとなんか自分のポジションが脅かされている気がして来てしまう。
ポジションなんて言うほどのものがあるかどうかは別にして、私はどちらかというと高踏的に見られがちなのだけど、実際のところは必ずしもそうではなくて、分かりやすいものとかシンプルなものに本当は心ひかれるのだ。その分かりやすさに好き嫌いは当然、というかかなり、あることは確かだけど。
だからちょっとしばらく、マンガについてと、仕事の仕方とか仕事に対する考え方とか、ネットやガジェットに対するティップスというかライフハック的なものとか、生き方的なこととかスキル的なこととか、その方面の、あまり衒学的でない部分にちょっと絞って書いて言ったらいいかなと思っている。
いままでの例でいうと、そういうことをやっていると文化的なことが恋しくなってきてそういうものについてまた書き始めたりすることが多かったのだけど、今度もそうなるかどうか、ちょっとやってみないと分からない感じがする。
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