雪に降り籠められた一日。考えに耽る。/ウクライナにおける対立ー言語と宗教ー
Posted at 14/03/05 PermaLink» Tweet
【雪に降り籠められた一日。考えに耽る。】
今日はずっと朝からあることを考えていて、あまりに結論が出ないので頭がどうにかなりそうではあったのだが、いろいろ考えているうちにある種の結論にたどり着いたので、なんとか一安心した。
近日中に、いろいろ変えて行くかもしれないが、実際にこうしようという方針がだいたい決まったら書こうと思う。次の日から、ないしは今日から変更、みたいな話になるかもしれないけど。
夜のうちは雨だったのに、夜が明けてから雪に変わって、断続的に降り続いている。気温がそんなに低くないので、多分困るほど積もりはしないと思うのだが、夜は氷点下に冷えそうなのでむしろ凍結が問題かもしれない。
今日は考え事をしていて物が書けず、ついツイッターを見ては投稿したりしてしまって、なかなか突破口が見えなくて、雪に降り籠められたこともあって出かけるのもできなかったので、どうも気分が冴えないでいた。
まあとりあえず考えがまとまってから、『物語ウクライナの歴史』の続きを読み始めた。
物語 ウクライナの歴史―ヨーロッパ最後の大国 (中公新書) | |
黒井祐次 | |
中央公論新社 |
【ウクライナにおける対立ー言語と宗教ー】
『物語ウクライナの歴史』を読み始めたのは、昨今のウクライナ情勢を見ていて、どうも本質的に何が問題になっているのか分からないために、何が何だかよく分からないという感じがあったので、歴史を知ることでこの辺りの情勢の背景をもっと理解したいと思ったことがきっかけだ。
一番よく分からないのは、ロシアとウクライナの対立というのは、一体何が対立しているのかと言うこと。日本での一般的な認識は、ウクライナ史はロシア史の一部だという物だろう。私も正直言って、ソ連邦解体のときに中央アジアやカフカスの諸民族が独立するのは分かるけれども、ウクライナやベラルーシがロシアと分離する必然性がどれだけあるのかと思っていた。ただ便宜上共和国が設置されているだけに過ぎないと言う認識だった。
しかし考えてみれば、ウクライナとベラルーシはソ連時代から国連加盟国だった。ソ連は3票持っているからずるい、という感覚があったが、それだけ特別な地位を持っていたともいえるわけだ。
現時点で見えていることは二つあって、その対立の本質が言語的なものであることと、宗教的なものであることが考えられる、ということだ。
ウクライナは西部ではウクライナ語が話され、キエフや東部ではロシア語の方が通用し、中部から東部の間では両者が混じったどちらでもない言語ができてしまっているらしい。ソ連時代のロシア語強制の遺物。これはWikipediaの情報だが。
ウクライナ語は語彙的にはポーランド語にかなり重なるらしい。この辺り、話者の多い西部が親ヨーロッパ的傾向が強いこと、東部では親ロシア的傾向が強いことと重なってくるわけだな。キエフはロシア語しか喋れない人も多くて、言語的な根拠が必ずしもないナショナリズムであるようだけど。
宗教的には、ロシア人はロシア正教会であり、ウクライナ人はカトリック教会か東方典礼カトリック教会か、あるいはウクライナ正教会に属するが、ウクライナ正教と言ってもウクライナ独立後に設立されたウクライナ正教会・キエフ総主教庁に属する(最大会派)人もいれば、モスクワ総主教系の教会もあり、コンスタンチノープル総主教に認められたウクライナ独立正教会もある。その他プロテスタントやユダヤ教徒もいて、クリミア・タタールはイスラム教徒だ。
西部とキエフがカトリックやキエフ総主教庁が強く、東部と南部がモスクワ総主教系が強いと言うのも現在の情勢に一致する。
もちろんなぜそういう現象が起こっているかについては歴史をひもとかないと分からないわけだけど、長くなりそうなので、今日は『物語ウクライナの歴史』本文にはあまり立ち入らず、現今の対立の現状把握的に認識したことについてでとどめておきたいと思う。
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