ゲアリー・ケラー『ワン・シング』は、的を絞ることの重要性を再認識させてくれた。

Posted at 14/02/26

ワン・シング 一点集中がもたらす驚きの効果
ゲアリー・ケラー
SBクリエイティブ

ゲアリー・ケラー『ワン・シング』(SBクリエイティブ、2014)読了。

簡単に言うと、仕事や人生において、一番気にかけるべきことは「的を絞ってそれに最大の時間とエネルギーを投入し、実現する」ことだという話、だと言っていいだろうか。

「それをすることで、他のすべてがもっと容易になるか不必要になるような、私にできるひとつのことは何か?」と自分に問いかけ、答えを探す。それは大きい目標に対してもそうだし、小さい目標に対してもそうだ。その大きな目標の立て方や小さい目標の実行の仕方、目標を絞り込んでそれに集中することで引き起こされる混乱にどう対処するかなど、さまざまな具体的な話に満ちている。

"What's the ONE THING I could do, such that by doing it everything else would be easier or unnecessary?"

的を絞った努力の重要性は、「一点突破・全面展開」という戦術論にも現れているけれども、日常のルーチンワークの中で仕事をしていると、ブレイクスルーのための方法は思いつきにくかったりするけれども、ブレイクスルーの先を目標においてそこに的を絞って考えれば、飛躍的な発想をせざるを得なくなり、そのための方法を思いつきやすくなる。的を絞ることこそがブレイクスルーのための最も有効な手段だ、ということだろう。

この本はいろいろな意味で考えさせられるところが多く、自分に適した内容なのかどうかも再三考えながら読んでいるのだが、何か実現させたいことがあり、そのためにはどういう方法があり得るか、ということを考えるには、おそらくどんな「実現させたいこと」でも何か方法は見出し得る、という姿勢で臨むことで、何かが見つかる可能性もあるのではないかと思った。

ということで自分自身についても考えて見た。

私がいま実現させたいことは、「私が居心地の良い世界にするために、私の「好き」を広げたい」というまあ自分本位と言えば自分本位のことなのだが、まあおそらくは自分が居心地が良ければわりと多くの人も居心地のよい社会になるんじゃないかとは思う。

それをするためにブログを書いているわけだけど、それが最もいい方法かどうかはまだ検討が甘いなと思う。ただ、書くということは好きだし、書くことによって時々刻々自分が自分であることを確認できるという面があるので、ただただ書くということになっている。

好きなものを紹介するときにその好きなものを「布教」するということも必要だし、またその「好きなもの」に対する見方、つまり批評を書くこともまた自分の見方を広げていく上では必要なことになるわけだ。

もっと効率の良いケースを考えると、つまり自分の好きな世界そのものを描く、物語や小説、マンガや映画、アニメーション、ないしは演劇などの作品にする、ということも考えられるし、あるいは自分の好きな世界を体験できる体験施設のようなものを作るという手もある。

表現はいろいろな方法があるので、その中で最も強力なものに的を絞れればいいということなのだろう。

とりあえず今日の思考はここまでだが、いろいろと検討していこうと思う。

この本も読み返した方がいいように思う。

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