どんな状況でも文章を書ける、という可能性。立ったままでも、電車の中でも。
Posted at 14/02/11 PermaLink» Tweet
【どんな状況でも文章を書ける、という可能性。立ったままでも、電車の中でも。】
昨日。夕方横浜に出かけて、お茶をしたり食事をしたり。帰ったのは終電近くなった。昨日出かける前は特に都知事選のことについて書いた文章に時間がかかったので、更新できないブログが三つほどあって、帰りの電車を待つホームで少し書きはじめた。
書いていた内容はスタジオジブリの広報誌『熱風』の2月号の感想なのだが、何しろ特集が『タイ王国』という例によってぶっ飛んだ特集タイトルで、さてどこから手を付けようかという感じになっていた。
横浜に向かう電車の中で昨年『謎の独立国ソマリランド』でブレイクした高野秀行さんの「自由の国の秘密」というタイでの経験談とか、特集とは関係ない対談二つ、高畑監督と爆笑問題の太田光さんとの対談「『かぐや姫の物語』をめぐって」と養老孟司さんと宮崎監督の対談「道楽は苦しい!」を読んでいた。
とりあえず全部について書きはじめたのだけど、高畑・太田対談について書くうちに、これは表現に関する本質的な問題について話しているなと思い、結局そのことについてだけまとめて書くことにした。書いたものは家に帰ってからアップしたのだが、『私のジブリ・ノート』と『Eyes and Wind』、ライブドアで始めた『生きている気がするように生きること』の三つに掲載した。掲載時刻は午前1時ころになってしまったので、2月10日の更新にはならなかったが、ちょっと本質的なことについて書けたのでよかったと思った。
内容についてはリンク先で読んでいただければ幸いなのだが、ここで書きたいのはそういう状況で更新したということ。最初はホームで立ったまま、MacBookAirを片手で持ってもう片手で文字を入力していくというような状況で書きはじめて、列車に乗って座ってからは両手で打ち始めた。全体がまだ把握しきれてない状態で書きはじめたので、途中で一度モニタを閉じてもう一度『熱風』の記述を確認したり、また書いたりしているうちに、先ほど書いたようにこの問題について本質的な興味関心が呼び起されて、問題の本質に近づくように何度も文章を書き直し、修正した。
昨日やってみて分かったのだが、こういう状況の中でも、考えたこと、思いついたことを記録することはもちろんできるし今までもiPhoneや場合によっては手書きでメモしたりはしていたけれども、そういう状況の中で考えを深めていくということもできるなと思った。ただ、そういう状況の中でやりにくいのは、たとえば資料を参照したり(昨日は『熱風』のような小冊子だったからそんなに難しくはなかったが)ネットで資料を検索したりしながら文章にまとめていくという、マルチな作業をすることと、最終的に文章の全体像を把握して、その立場から文章を構成し、校正し、修正して完成品に仕上げることだなと思った。
ネットへの接続は、たとえば横須賀線なら品川を過ぎると東京駅まで地下に潜ってしまうし、たとえばいつも乗っている中央本線の特急でも高尾から塩山あたりの間はトンネルが多く、携帯の3G回線も途切れるくらいだからましてWiMAXではつながりにくい場所がかなりある。その間に調べ物が途切れてしまうというのは割と痛い。またMacBookAirの11インチ画面ではどうしても文字が小さくなってしまうので、それに集中してしまうと全体を概観するというのがどうも難しくなる。やはりデスクトップの20インチ画面で見た方が、文章全体を把握しやすいなと思う。
しかし、「とにかく書く」とか、「考えを進める、深める」という段階に関しては、ほぼ場所を選ばずにできるということが分かったのは収穫だった。立ったままでもいいし、座れたらもっといい。資料読みみたいなことは今までもできたけど、そういう文章書きという作業の中ではある意味周辺的な部分だけでなく、「無の状態から発想した文章を起こしていく」という文章書きのコアの部分が場所を選ばずできるということがとても重要だと思う。仕上げや細かいところまで気を配るのはやはり落ち着いた文章を書く状況を整えた状態の方がいいのだけど、やりようによっては完成度を上げる努力をすることも、効率や集中力の阻害とかを考えれば全部それで行けるということではないけれども、ある程度はできるだろうと思う。とにかくそういう形で文章を書ける可能性が広がったことは収穫だった。
***
今日は建国記念の日。大日本帝国憲法発布の日でもある。
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