リアルと思いと日常とその裂け目に現れる深い河/大掃除と帰京と
Posted at 13/12/30 PermaLink» Tweet
【リアルと思いと日常とその裂け目に現れる深い河】
自分の中の深い河のようなところにたどり着くと、それならばもうそこから還る必要はないのではないかと思うときがある。そこにたどり着くのが目的ならばそうかもしれないのだが、そういうふうに思っていないときに不意にそういう場所にたどり着いてしまうときもある。そこは、深く自分が安住していられる場所。そこにいられるだけで安心していられる場所。そこにいることが私がこの世界にいることの意味だと感じられる場所。そういう場所にいられるなら、何もそこから出ることはない、と感じてしまう。
日常の裂け目にふと現れるそういう瞬間。というか、自分が普段過ごしているこの時間は、「日常」なのだろうか?「日常」ってこんなものだったかなあ、と思う自分もいる。
「リアル」の中にいるのか、「思い」の中にいるのか、わからないときがある。もちろん、同時に両方に「私」が存在しているのだ。ふっと言葉にならない思いを浮かべながら、目の前にいる自転車をよけたりしている。
宮崎駿が『夢と狂気の王国』の中ですごい速さで適当なことをいいながら絵コンテを書いていく場面があって、それは脳の中で別のところで別のことを考えながら撮影者の砂田さんに喋っているのだ、と言っていて、そうだな、人間は一度に二つの場所、あるいは二つ以上の場所にいるということは珍しくないことだな、と思った。
「リアル」を感じる能力と、「思い」を持ち続ける能力。
私はもともとは「思い」の方が強い人間なのかなと思っていたけど、身体的には「リアル」を感じる力もあるなと思って、「リアル」の方を重視していた時期もあったのだけど、それは割と辛いなという感じがしていた。
リアルで何かを実現していくことと、継続する思い。その裂け目がふっと現れたとき、何か深い河のような場所が見える。
「日常」は「リアル」だけじゃないんだな、と思う。「思い」も継続してこその日常なんだと。だからその「思い」をどんなふうに持つかが、リアルしか見えない時期には、あるいは思いしか見えない時期には想像もつかないほど、大事なんだと思った。同じようにリアルがどうあるかも同じような意味で大事なのだけど。
【大掃除と帰京と】
昨日は起きてからモーニングページを書いて朝ご飯はあたたかい牛乳だけにして、少し草を刈り、職場に出て残った事務を片付けたり払わなければいけないものに気づいて払いに行ったりして、自室に戻ってブログの原稿を書いた後、ツタヤに出かけて『コミックゼロサム』を買ってくる。そのあと実家の片づけをして何部屋か掃除機をかけ、この家は掃除をすればするほどする必要が出てくる家だなと思ったり。それでも正月を迎えられるくらいにしておいて、家の周りの煤払い。3メートルほどの長い竹ぼうきで軒下を掃除していく。蜘蛛の巣や、何か虫の卵みたいなものがついていたりもするし、埃が降ってきたりもする。一回りやっていくつかのストーブに給油し、とりあえず自室に戻って休憩。昼食をとって今度は自分の部屋の掃除。本棚に入りきらなくて積んである本を動かしてそこに掃除機をかけると、思いのほか埃が出る。普段はこんな埃の中にいるのかと掃除をする時はいつも思う。
4時15分の特急で帰京。指定は満席で、自由席になったが無事座れた。近くに葬式帰りのおじさんの集団が乗り込んできて、酔った勢いで喋りまくっていた。まあ自由席のいいところは勝手に席を移動できることだが、iPhoneで『紅蓮の弓矢』など聴きつつ新聞を読んだりしていた。
仕事の本を神保町の三省堂に買いに行く必要があり、どうしようかと思ったが新宿についた後荷物を持ったままお茶の水で降りて三省堂へ行って買い物をした。これが思いのほか重くなってしまい、頑張って家に帰ったのだが、帰ってきてから荷物の重量を量ったら10キロを超えていた。なんだか担ぎ屋っぽい話になってきている。
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