『進撃の巨人Before the fall』/貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン』コミック版最終回
Posted at 13/06/05 PermaLink» Tweet
【『進撃の巨人Before the fall』】
進撃の巨人 Before the fall3 (講談社ラノベ文庫) | |
涼風涼 | |
講談社 |
涼風涼『進撃の巨人 Before the fall』第3巻読了。全3巻だった。一昨日に買った第2巻は昨日の帰郷の特急の中で読み終わったので、第3巻をどこかで買おうと思って調べてみると、車で行けるところにあるTSUTAYAで在庫があることが分かり、朝10時過ぎに買いに行った。Tポイントの5倍サービスがあったので何かもう一冊買おうと思って探したらジブリ文庫の『天空の城ラピュタ』があったのでこれも買うことにした。こちらはまだ未読。
『進撃の巨人 Before the fall』は、第1巻が立体機動装置の原型が作られるまでの話だったのだが、登場人物の設定自体がそんなに特別なものではなく、ストーリー自体もこんなものかなという感じで、読みやすいけど特にすごく面白いというものでもなかったが、第2巻と第3巻は巨人に妊婦が食われ、その巨人の口から吐き出された新生児が主人公になるという設定で、第1巻に比べるとかなり面白かった。
狼少年みたいに言葉を与えられないまま育ったキュクロが少女シャルルと出会い、惨劇の夜に脱出して暗黒街に潜り、調査兵団の遠征に潜り込んで壁外で巨人と遭遇し、やがて立体機動装置と出会って人類初めてそれを使いこなし、巨人を倒すまでのストーリー。その中でシャルルの兄シャビイとの確執と対立、そして和解などが、もともとは諌山創が決めた設定の中で展開して行くわけだが、あとがきを読むとキュクロの設定は完全に涼風が思いついたものらしく、ノベライズというのはそんなふうに原作者とは独立して進められることもあるものなのだなと驚いた。
第3巻は読み始めて休み休み読んでもだいたい1時間半で読み切った。これは講談社ラノベ文庫に入っているのだが、ライトノベルと名のつくものをはじめて読んだのだが、こんなに読みやすいものだとは思わなかった。
そういえば、中学や高校のころ読んでいた本というのはだいたいこのくらいのペースで1冊読み飛ばしていたなあと思う。他のラノベは知らないが、このレベルのものを読みあさっていてもある程度の国語力はつくのではないかと思えた。
読み終えてみると、やはり原作とは設定が同じとは言え、構築された世界は原作とはかなり違うなあと思う。それはやはり諌山創の頭の中と涼風涼の頭の中の違いなのであって、そういうものをどのように受け取るべきなのかは少し難しいなと思った。逆に諌山がこの小説をマンガにするとどのようになるのか、そういうのを読んでみるのも面白い気がした。
【貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン』コミック版最終回】
ヤングエース 2013年 07月号 [雑誌] | |
角川グループホールディングス |
そう、昨日は新宿へ行く電車の中でツイッターを見ていたら貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン』コミック版が『ヤングエース』で最終回を迎えたという記事があり、それじゃあいつか買おうかと思って新宿駅の階段を上ったらそこにブックエキスプレスがあったので、そこで聞いてみたらあったので買うことにし、これも特急の車内で読んだ。私はテレビ版と旧劇場版をいずれもレンタルDVDで見ただけなのだが、そのいずれのラストとも異なり、希望のある落ち着きの良いラストシーンだったので、逆に言えば「これがエヴァか?!」という人はいうだろうなという気はした。エヴァと言えばやはり綾波レイなのだが、私は以前から惣流アスカラングレーの方が好きなので、この最終回でシンジとアスカが手をつなぐシーンは感動した。しかしこれだけ同じ設定の話がいろいろなバージョンで語られる物語は今まで例がないなあと思う。このマンガの連載は結局18年に渡ったそうだが、映画の方でも新劇場版はまだ完結していないわけだし、この物語の輪廻転生はどう言うことになって行くのか、凄いことだと思う。
新世紀エヴァンゲリオン (13) (カドカワコミックス・エース) | |
貞本義行 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
こんなふうな終わり方をしているのを読むと、間の展開もどうなっているのか、読んでみたくなって来る。結局14巻で完結ということになるようだけど、終わりの方の数巻くらい買って読んでみようかなという気がしている。エヴァの肝は結局「どう終わるか」にかかってる気がしてしまうのは庵野秀明の策略か。
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