私は無限の豊かさを持っている／豊かさの源泉

私は無限の豊かさを持っている

私は無限の豊かさを持っている
山の裾野に黄色い花が咲いている
空は青く晴れて空気は澄んで
まるで今日から世界がはじまったみたいだ

空と同じ色の絨毯を敷いて
草原の上を裸足で歩く
空を渡る風の気持ちが自然にわかる
突風のように私は駆け出す

大地への愛　宇宙への憧憬
人への愛と懐かしさ
人であることの夢と悔恨

人は人であることをやめない限り
手に入らないものもある
それを求めることはほんとうは
真の豊かさではないのだろうか

私が草原に座って空を見るとき
私は空に座って草原を見ている

私があなたの隣で宇宙を見るとき
私は宇宙の隣であなたを見ている

私は無限の豊かさを持っている
心に風景が幻視（うつ）る眼を持っている
その景色を描く腕を持っている
いつも世界は今日からはじまる
　
　
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豊かさの源泉

私が豊かさの源泉だ
私からすべての水が湧いている
それは聖なる水　すべてを潤す
すべてを浄める
泥にまみれた屈辱でさえも
生まれ変わった赤子のように

私が豊かさの源泉だ
私からすべての空気が噴き出している
いのちの水の中から泡（あぶく）となって
傷ついて墜ちた鴻（おおとり）でさえも
生まれ変わった雛鳥のように

私はこの地の底にいて
すべての地表をあたためている
私の姿は魔法のカードに刻まれて
遙かな国で語られている

熱は光となり　世界を照らし
光は熱となり　世界をあたためる
水は空気に溶けて　世界を潤し
空気は水に溶けて　世界にいのちを浸透させる

愛の夢を見るから　私は眠り
夢の愛を語って　私は生きる