知命の年/自分のためにと思って人のためになる仕事/森の写真集
Posted at 12/08/13 PermaLink» Tweet
【知命の年】
今日8月13日は私の50回目の誕生日。ツイッター、フェイスブック、ミクシイでたくさんのお祝いをいただきました。ありがとうございました。
50にして天命を知る、という孔子の言葉から50歳は知命の年と言われているけれども、私にもいくつかここ数日で心境の変化があり、これが天命を知るということなのか、と思っている。
【自分のためにと思って人のためになる仕事】
バルガス=リョサが作家というのは「書くこと以上に深い喜びを得ることは決してない」と心の底から感じる人、ということを書いていたが、最近小説を書いていてそれは誇張でないな、と思った瞬間があった。小説を書くこと、物語を書くことこそが自分自身を深いところで癒し、自分自身に元気を与えることだということで、だから自分を癒すように、自分が心を開き自然に心にかなうように書けばいいということなのだ。だから物語を書く、小説を書くということは誰のためでもない、何よりもまず自分自身のためなのだ、と思うようになった。そして自分を心の底の方から癒すことが出来る文章であれば必ずそれは人の心を癒すものになり、自分の心を元気づけることが出来る文章であれば必ず人を元気づけることが出来る、と思ったのだ。
それは自分のために、と思ってやったことが人のためになる、ということだ。そして、普段やっている仕事や普段書いているブログなどの文章は、人のためにやっていることなのだけど、それが結果的には自分のところに帰ってきている。やった仕事は自分のところに報酬として帰ってくるわけだし、ブログもいろいろな形で自分のところに帰ってくる。つまり、人のためにと思ってやったことが自分のためになっているということだ。
この人のためにと思ってやって自分のためになることと、自分のためにと思ってやって人のためになることの、バランスがうまく取れていると人はもっと幸せになるのではないかと思う。私の場合は、もっともっと創作を、自分のためにと思って物語や小説を書くことにもっと力を入れて行かないといけないと思ったし、どうしたらそれができるかが見通しがついてきたなと思う。今朝も短編一話分の一稿を上げることが出来たけど、どんどんそういう話を書いていきたい。
ついでに書いておくと、自分のためにと思って自分のためにしかならないことは「自己満足」であってそれがそれとして必要な時もあるかもしれないがあまりそれを続けていると自己が肥大し自分を見失うことになってしまうと思う。また逆に人のためにと思って仕事をして人のためにしかならないこと、というのはできれば避けたい。生きるためには仕方がないと割り切れるならともかく、私にはそういうことはできないなと思うし、無理だなと思ったから前の仕事を辞めたのだけど、そういう働き方は結局自分をすり減らすことになってしまうので、辛いものがある。多くの人が、なるべく自分をすり減らさない仕事をできればいいなと思う。
そんなわけで、自分のしていくべき仕事は人のためにと思って自分のためになる仕事と、自分のためにと思って人のためになる仕事だなと思うのだけど、やはりその中でも創作を取り組みの中心に据えて、素晴らしい作品を作っていくことを目指していきたいと思っている。
【森の写真集】
今日は午後友人から電話がかかってきて会うことにし、横浜に出かけた。上に書いたようなことを主に話していたのだけど、新しいおいしい店も開拓出来てなかなか良かった。ただ、レストランではどうもカクテルに使われるグラスに納得できないことが多い。ジントニックをトロピカルドリンクを飲むようなグラスに入れて出されると、ちょっと興ざめだ。バーでなくても、メニューにある以上こだわりのタンブラーを使ってくれるといいのにな、と思う。
聖樹巡礼 | |
杉原梨江子 | |
PHP研究所 |
帰りに有隣堂で森のよい写真が掲載されている本を二冊買った。杉原梨江子『聖樹巡礼』(PHP、2011)と『森のバイブル』(VOICE、2010)。12日に丸善で写真家の撮った森の写真集をいくつか探したがよいのがなくてどうしようかと思ったのだけど、こういった方面の写真集の方が私の求めているものがとられているのだなと思った。帰ってきて二冊を交互に眺めている。
voice style +plus 森のバイブル | |
ヴォイス |
今書いている小説が、そうした森の持つ力のようなものが対象にある。自分の中にあるそういうものを引き出すよすがになってくれるとよいと思う。
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