高野竜君主宰『平原演劇祭』2012
Posted at 12/08/03 PermaLink» Tweet
【高野竜君主宰『平原演劇祭』2012】
8月5日(日)に友人の高野竜君主宰の『平原演劇祭』が埼玉県宮代町(東武動物公園前下車)の旧加藤家住宅で1:00~4:00の予定で行われるという連絡を少し前にmixiでいただいた。私は行けないのだが、このブログでご紹介はしておこうと思って情報を調べ直したのだがmixiでの情報はどこかに行ってしまい、ネット上で調べても上記以上の情報が出て来ないしmixiで尋ねても返事をいただいていないので相当忙しい状態らしい。
高野君の舞台には私はいままで数回お邪魔したことがあるが、何というか演劇の極北で「演劇とはこういうもの」というイメージのある方はいろいろと打ち砕かれるものがある。高野君は私が冥風過劇団でやっていた時に写真を取りに来てくれて写真家だとばかり思っていたらいつの間にか世界を放浪し、帰ってきたら猛然と戯曲を書き始めて既にいくつかの賞をもらっている。一番最近では2009年に別役実氏が審査員を務めた宇野重吉演劇賞を受賞している。この時の戯曲『アラル海鳥瞰図』は『テアトロ』の2010年3月号に掲載されているのでバックナンバーを調べれば読むことができる。私のレビューはこちら。
高野君の演劇に対する考え方は大変独特で、私もどこまで分かっているのかよくわからない。よりラディカルに根源的なものを追求していることは確かなのだが、それは人が生きるということと直接結び付いている。芸術というものは何でもそうだと言えばそうなのだが、そこに高野君独特の人間観が結びついている。ここ具体的にひとりひとりの共感できる人間、共演することになった人間に徹底的にこだわって作っているのではないかと思う。そしてそのためには直前になっての根本的な変更も辞さないし、近代社会での約束事に関しても必ずしも絶対的なものとみなさないから、付き合いきれない人は付き合いきれないだろう。
アーチストというものはみなラジカルに人間に迫ろうとするものであることは確かなのだが、どの視点から迫ろうとしているのかは人によって違うだろう。高野君の場合は人を育てる、成長させるという視点が非常に強いように思う。また若いころに宮澤賢治の会に取り組んでいたことからもわかるが言葉に対するこだわりが大変強いように思う。そのあたりのところでまわりとの意見の衝突もまた珍しくはないようで、mixiでときどき拝見しているといつも大変そうだ。
しかしある意味、そこには彼にしか為し得ない何かがある、ということは確かだ。そういうものに触れてみたい方は行かれて見てはいかがかと思う。当日何が起こるか保証できない部分があるので自信をもって勧めるというのとは違うのだけど。
***
高野君と連絡が取れたので情報を追加。以下、mixiのページで公開されている内容です。mixiのidをお持ちの方はこちらをご覧ください。
平原演劇祭第1部「演劇のない演劇祭」
皆様お暑うございます。
今年も辛くも開催にこぎつけました平原演劇祭@加藤家。郷土資料館での上演もいつしか9年目となりました。
今年は「移築民家とアタラシイ『ゲキ』」、「加藤家(ほぼ)200年祭」に加えまして「演劇のない演劇祭」という試みをいたします。
そこに演劇はあるのか、ないのか。ひいては演劇とは何のことを指すのか。そういうことを考えながら、そして、どんな場合でももっと向こうにある風景のことを考えながら、ある種の神事のように(でもアホアホに)執り行いたいと思います。
出演者一同、心よりご来場をお待ち申し上げております。
記
第11回平原演劇祭 第1部
加藤家築「ほぼ」200年祭
「演劇のない演劇祭」
時:2012年8月5日(日)午後1時~4時
場:埼玉県宮代町郷土資料館内 旧加藤家住宅
(東武伊勢崎線東武動物公園駅西口下車徒歩20分 駐車場有)
観劇無料
出演・演目:
・劇団12「超冒頭・しじみSF・全編は来年まで待ってねvvはあと←」
・ヨクナパトーファ「RPZL予告編」「LAHORE」(映画)
・みやしろ演劇パーティ「やまねのネンネ」(足仮面)
・即興実験学校(インプロ)
・松本萌(舞踏)
・演劇前夜「生態を変える記」(朗読)
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