土曜の通夜と日曜の本棚

Posted at 12/06/25

昨日朝帰京。一昨日は親戚の小母さんが亡くなって、お通夜に出たために帰京しなかった。結婚もせず子供もいない小母さんだったのだが、お兄さんが喪主になってこじんまりと親戚だけ集まって死者を悼んで食事をする、いい感じのお通夜だった。小母さんやその兄弟の戦争時代の話、終戦後の食糧難の時代、兄弟助け合って成人した話など、今まで聞いていた話も初めて聞く話もあり、出てよかったと思った。

宇宙兄弟(18) (モーニング KC)
小山宙哉
講談社

8時過ぎの特急で帰京し、東京駅の丸善で小山宙也『宇宙兄弟』18巻を買う。その時和書の購入でポイントがたまる「hontoカード」というのを作った。洋書と文具は従来の丸善カードでポイントが付くので、これで和書も使えるようになった。

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)
新雅史
光文社

それから上京中の特急の中で読んだ朝日新聞の読書欄で取り上げられていた新雅史『商店街はなぜ滅びるのか』(光文社新書、2012)が面白そうなので買った。刺激的な題名だが、日本の都市における「商店街」というものがどうやって成立し、どのように成長し、どういう壁にぶつかって現在に至っているのか、という内容のようで、商店街というとその存在をデフォルトだと思ってしまう常識的視点からすると虚を突かれたところがあって、大変興味深いと思った。今は確かにデフォルトがデフォルトでなくなっていく時代で、だからこそそのデフォルトが本来どうやって成立したのかという根源にまでさかのぼって考察することは今とても必要なことだと思う。われわれにとって購買とかそれを成り立たせる小売とか物流とかについてラディカルに考えるためには、そういう歴史的な考察は欠かせないと思う。

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)
木暮太一
講談社

それからもう一冊、これはネットで見て読んでみようと思ったのが木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』(星海社新書、2012)。現在ほかに考えにくくなっている、つまりデフォルトだと思われている給与生活者の働き方は豊かになるのは難しい働き方である、というある意味衝撃的な主張で、その主張のもとになるのがマルクスの『資本論』とキヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』だというのが面白い。両者の主張は結局一緒のことを言っていて、つまりは資本主義社会においては不労所得を持たなければ金持ちにはなれないという話なわけだ。もちろんマルクスはそれを勧めているわけではないが、逆説的に言えばそうなるという話はよくわかる。そういう意味ではこれはそんなに不思議な主張ではないのだが、たぶん衝撃を受ける人はいるだろうと思う。私としてはその論証部分を読んでみたいと思っている。

土曜日の朝、実家で受け取ったのが唐十郎『唐版 俳優修業』(角川書店、1977)これは装丁が篠原勝之で、ものすごくかっこいい。私がやっていた劇団の旗揚げ公演の演目がこれだった。私はまだ参加する前なので見てはいないのだけど。少しずつ読んでる。

デラシネマ(6) (モーニング KC)
星野泰視
講談社

帰りにコンビニでamazonで予約注文しておいた星野泰視『デラシネマ』6巻(講談社、2012)を受け取る。このマンガはなぜか新刊時に発行部数が少なく、どこの書店へ行っても品切れで、昨日も念のため何軒か見てみたが全部売り切れになっていて、まあ予約しておいてよかったと思った。

午後はファイターズ・ホークスの試合をMXでやっていたのでそれを見て、また夕方に出かけた。日本橋の高島屋の地下とプレッセで夕食の買い物だけして帰宅した。

夜は毎週恒例『平清盛』ツイッターを見ていてもものすごく盛り上がっていたが、特にラストシーンの演出は秀逸。夜中だというのに熱心に床の上に算木を並べて財政の計算をしている信西の屋敷で、いきなりがたがたと算木が揺れだす。やがて怒号が聞こえ、武者たちが乱入してくる。この算木が大揺れに揺れるがたがたという音は、こちらの心胆をも寒からしめた。平治の乱の始まりである。圧倒的な演出の力。

昨夜遅くメールボックスを開けると気になる懸案が入っていて、でも夜遅いため確認もできず、ちょっと困った。表現のために少し感情を開け放っていたので割と嵐みたいに感情が火花が散ってすごく疲れたのだが、「感情にとらわれないで感情をとらえる」とか気持ちを整理させてみたり、心を落ち着けるために胸を撫で下ろしたりしてから寝た。

シサスク:P曲集《銀河巡礼》
ウルマス・シサスク
ダブリューイーエー・ジャパン

朝もいろいろ落ち着かなくて困ったのだが、FMをつけたらウルマス・シサスクという人の『銀河巡礼』というピアノ組曲がかけられていてとても気に入ったので買おうかなと思ったらamazonでは品切れになっていたのでiTuneストアでダウンロードで買った。

シャワーを浴びようと思ったらお湯が出ない。ガス器具の会社に電話して問い合わせたら型が古すぎるということで、結局交換することにした。1983年にこのマンションに入居して29年間使ってたからなあ。何しろ16年前にもう交換部品の製造も中止しているのだそうだ。というわけで12万円ほど出費になったが、まあさすがにいつかは交換しなければいけないとは思っていたので、ちょうど良い機会だと思うことにした。午前中のうちに交換は終わるとのことなので、午前中は在室することにした。

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by Luke Peterson

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