ゆるい文章/告知・パブーでエッセイ『自由が怖い』を公開しました
Posted at 12/03/29 PermaLink» Tweet
ブログを書くつもりだったけど、エッセイを書いてしまったので、これはブログでなくパブ―の方にアップすることにした。ブログを書くということは、自分の身辺の情報や自分の考えたことを書くこと、という感じに最近はなっているけど、まあ書けないこと書かないこともたくさんあるし、なにしろブログは文章にまとめないで書き散らしても済んでしまう、というかそこにブログ的(日記的)な文章の意味があるわけなのだけど、カチンと固まった硬い光を放つ文章はブログに乗せるのもどうかという気がする。というかブログに乗せようとすると、その完成を無意識のうちに崩そうとしてしまうのだ。自分自身もそうだが、完成した文章よりゆるい文章を読みたいときというのがあるし、またゆるい文章を載せたいという場所もある。だから自分の中で文章の硬度を分けて、発表する場所を使い分けた方がいいなと思った。この「なと思った」文というのは、ブログでないと書けない感じがする。断片的な思い出も自分にとって書きとめておきたいものであるときは往々にしてある。そういうものを見せず完成したものだけを読ませるのがプロの作家だという考えもあるが、私はどうもそういうのは狭い考えだと思ってしまうところがあって、完成度の低いものの方が人を触発し、ヒントをつくる場合だってある気がするのだ。まあたいがいは「だから何?」っていうようなものになってしまうけど、物事に対する考えの変容の仕方が読んでいて面白いなとあとで読み返して思うことがあって、しばらく記述が途絶えて飛んでいたりするとその間にどんなことを考えたのかもう忘れてしまっているので残念だなと思ったりする。まあそれはいいんだけど。
昨日はゼロサムの新しい号を買って、今朝はモーニングの新しい号を買った。ゼロサムもモーニングもとても面白かった。全部のマンガを読むわけではないのだけど。ゼロサムでは「拝み屋横丁」がいつも狂言回しの三爺がメインで作者がこのキャラクターたちに玉には優しく接しようとしている感じがちょっと暖かい感じがした。「吉祥セブン」は大黒天の寝惚けがハートマーク乱発を呼ぶというアレな展開で今号も面白かった。「ランドリオール」のことはエッセイの方に書いたので置いておくが、そのほか「釘付け鎖スピシャス」「千歳ヲチコチ」「執事に国境なんて」「楽屋裏」と昔に比べるとずいぶん読むようになった。
モーニングでは「宇宙兄弟」「ジャイアントキリング」「社長島耕作」と先が読めない展開。「特上カバチ」は解決に向けて動き出した。「主に泣いています」も普通のドラマ化していてさすがにこの方が読みやすい。「クレムリン」は猛犬のプレゼンに笑った。「デラシネマ」は読んでて楽しいなあ。4巻早くほしい。「鬼灯の冷徹」は、要するにこれは批評漫画なんだということが分かった。いちおう読むんだけど単行本を買うほどではないという気がするのはそのせいなんだろうな。売れてるけど。「チェーザレ」馬上のナポレオンのようなサービスカットがあった。「ひらけ駒!」はどこへ行く?南Q太特有の漂流がはじまったか。「Remember」もよくわからないが楊宝徳が興味深くなってきた。「歩道橋で会いましょう」は東村アキコの「星新一系」という批評がよく当てはまる作品だ。「ピアノの森」はとにかく楽しい。ずっと果てしなく広がる森へ、私も行ってみたい。すごく読み甲斐のある号だった。
「ピアノの森」はいま、ショパンコンクールのファイナルの最終日、カイがワンジェキ公園でピアノの森を感じる。それをコンチェルトの1番にぶつけようというのだろう。読んでいるうちに聞きたくなって、ルービンシュタインの1番をかけた。何か不思議な録音なのでライナーを読んだら1937年の録音。日中戦争がはじまった年だ。75年前か。もちろんSP盤のリミックスだろうけど、やっぱりルービンシュタインはルービンシュタインだな。ジョン・バルビローリ指揮のロンドン交響楽団。ルービンシュタインは1887年生まれだから50歳、脂の乗り切った時期なんだな。マルタ・アルゲリッチのショパコンのときの演奏もあるのだけど、私はルービンシュタインの方が好きだな。
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