体調の理由/お金がたまる財布/「トトロと火垂るのために泣きました」/湯川秀樹と原爆
Posted at 12/02/14 PermaLink» Tweet
【体調の理由】
昨日おとといがすごく忙しかったので、というか土曜日もそういえばずっと校正してて頭がつかれまくってたことを思い出したけど、今朝はものすごく疲れてほとんど何もできずに自分の身体を愉気するのと活元運動で体力回復を図るのに精いっぱいだったのだけど、忙しかったから疲れていて当たり前なのだという理由付けができたらちょっと安心した。理由のない不調というのは気になるものだが、理由ができた途端に安心するのもまあいいんだか悪いんだか。
【お金がたまる財布】
最近、いろいろな考え方だとかちょっとしたコツみたいなことをブログでも書いてるしツイッターなどでもつぶやいたりしているのだけど、今日は「お金がたまる財布」という話題を日経で読んだので自分の財布について考察してつぶやいてみた。黒い長財布で、金種別に整理して天地を揃えて入れ、小銭とレシートは別に管理。
カード類は免許と保険証とJAFの会員証と図書館貸出証2枚、キャッシュカード3枚とクレジットカード2枚、それにポイントカード3枚。ポイントカードはツタヤのTカードと丸善のポイントカード、それに長野県内で使われてるブルーカード。他にもポイントカードはけっこう持ってるが別のカードケースに入れて、そこにレシートも入れておき、時間があるときに出納帳につけて必要なものは保管場所に移し必要ないものは捨てる。みたいな感じにしているがけっこうすっきり使えていいし、「財布の現在の状態」が的確につかめる。レシートもクーポンもお金ではないので財布に入れておかない方がいい。そういうのが入ってるから何だか財布が幻想化する。現実を直視、というか「現実」を管理しないとお金は増えないし貯まらない、ということではないかと思う。
【「トトロと火垂るのために泣きました」】
Cut (カット) 2009年 12月号 [雑誌] | |
ロッキング・オン |
ずっと疲れていて何だか悲惨な気分だったのだけど、amazonで注文してあった『Cut』という雑誌のバックナンバーが届いたので読んでいたら、あっという間に元気になってしまった。スタジオジブリの鈴木プロデューサーと宮崎駿のインタビュー。注文した時には気づかなかったのだけど、この本はロッキンオンの発行で、つまりインタビュアーが渋谷陽一なのだ。渋谷さんだからこその質問みたいのが目白押しで面白いし、渋谷さんにだからこそ話している内容みたいなものがたくさんあってこれもよかった。
「となりのトトロ」と「火垂るの墓」が興行的に大コケだったというのはどこかで読んだことはあったけど、4週間公開して入場者数が何と45万人だったのだそうだ。トトロがジブリのシンボルのようになっていて、グッズの売り上げもダントツになってる今では想像もつかないが。それで『千と千尋の神隠し』は初日の入りが45万人だったそうで、「トトロと火垂るのために泣きました」という鈴木氏の言葉になんだか私もじんとした。その涙がカタルシスになってぱあっと気分が楽になり、そのあと例のとんでもない宮崎のインタビューを読んでるうちにどんどん元気になってきた。宮崎駿は「日本人としてトトロは撮っておかなければならないと思った」とか本気で言うんだ。ああ、やるべきことが分かってる人ってそういう人なんだなと思ったし、やるべきことは作品の中に、つくりたいものの中にあるんだなと当たり前のことながら改めて思ったのだった。
【湯川秀樹と原爆】
日本にノーベル賞が来る理由 (朝日新書) | |
伊東乾 | |
朝日新聞出版 |
伊東乾『日本にノーベル賞が来る理由』(朝日新書、2008)読み始め。湯川秀樹の中間子理論が可能にした核分裂の理論を応用したのが原子爆弾で、それが日本に投下されたということを、欧米の物理学者たちは非常に申し訳なく思っていて、だからこそ1949年のノーベル賞が湯川になったし、マンハッタン計画に関わった物理学者たちは10年間対象から外されたという話が興味深かった。つまり「ノーベル賞」というのはある意図をもって、意志を持って授けられているということをこの本は説明しているわけなのだけど、これは死者は対象にならないことになっているから、「受賞させ損ない」が出てしまう。
そういうのは芥川賞ではよく言われていることで、村上春樹に受賞させなかったことがあとあとの方針をかなり転向させているし、今の選考委員に山田詠美と島田雅彦という未受賞者が含まれているのもある種の懺悔になっているのだろうと思う。
つまり湯川への受賞はある種の懺悔であるわけだ。それは湯川が可能にした技術が日本の破壊に使われたことに対する遺憾の意の表明であるということなわけで、そういう文脈でノーベル賞というものも読むべきものなのだなと言うことは分かったし、科学史においてその時点で何が是とされ何が非とされているのかということを無言で語るものでもあるのだということが分かった。科学もまた、人間の営みなのだ。
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