まあこんな風な生き方もいいんじゃないかと思うよ、みたいな感じで

Posted at 11/10/11

【まあこんな風な生き方もいいんじゃないかと思うよ、みたいな感じで】

体調がいいのか悪いのか、無理をしているのかそうでもないのか、がよくわからない。日曜から月曜にかけてはかなりたっぷり寝て、昨日はかなり集中して桜井章一『決断なんて「1秒」あればいい』(ソフトバンク文庫、2011)を読みつつ自分を掘り下げていたのだけど、いろいろな発見があって面白かった。一番面白かったことの一つは桜井の結婚に対する考え方で、当時20人くらいいた女性のうちで一番大変そうな人と結婚したのだそうだ。これはそういうことは私も考える傾向があるので分からないではないけれども、本当に大変だったらしい。詳しくは読んでいただければいい、といいつつもそう詳しく書いてあるわけではないのだけど、大変だったんだろうなあということはよくわかった。

決断なんて「1秒」あればいい (ソフトバンク文庫)
桜井章一
ソフトバンククリエイティブ

なんというかこういうタイプの人には私は憧れるところがあって、憧れるとわりと無批判に受け入れてしまって、でもなんとなく流れていってしまうところがあるので、昨日は真摯に向き合って読むことにした。前日に読んだ岡田武史・羽生善治『勝負哲学』が導線になっていて、岡田や羽生の言うことは基本的に常識からスタートしているので分かりやすいのだけど、桜井の言うことはいきなり少なくとも私にとっての常識からはかなり離れた地点から話が始まるので頭の中でそれを結びつけるのが大変だった。しかし野口晴哉のことば、「なぜこの人はこんなふうに言うんだろう?}という問いを手がかりにして考えていくと、かなり羽生や岡田の言うことと重なるところがあることが理解できてきて、何が違うかというと岡田や羽生は論理的なものを積み重ねられるところまで積み重ねて行ってでも最後の決断はそれを捨てた直感で行動する、というところが面白いのだけど、桜井の場合は最初から捨て身で、自分が自分を抜きにして考えておかしいと思うものは最初から受け入れるな、というところが違うんだなと思った。

勝負哲学
岡田武史・羽生善治
サンマーク出版

これは考えてみると導線に使った野口晴哉その人の考え方、身の処し方、行動の仕方と同じなんだなと思う。野口も若いころは気に入らない人が来ても「先生は留守です」と自分で言って診なかったりしたのだという。

回想の野口晴哉 ちくま文庫(の-7-3)
野口昭子
筑摩書房

私も結局のところ、変なものに付き合うのに疲れ果てて学校の仕事をやめたので、結局は組織の中でない生き方しか出来なかったんだなあと思うのだけど、今そうなってみると本当に楽で、一人でも多くの人がそうなるといいのになと思う。考えてみればジョブズとかのパソコン革命というのは一人ひとりが大きなものに頼らずに自立して生きていけるための道具として生まれたのだと思うのだけど、それが巨大産業を作って組織化がさらに進むということになってはいたが、結局はコンテンツ産業からだんだん解体が進んで、彼らの思うようになって行くのかなとも思う。しかしアマゾンやグーグル、アップルやマイクロソフトはさらに強力に残るわけで、でも彼らの感覚ではそれはある種の社会インフラだというとらえ方なのかもしれないと思った。

生き方として何か自分が提案できることがあるとすると、やはりそういうことなんだろうか。人生ってどういうものかとか考え出すときりがないけど、自分はこんなふうな選択をしてこんな風に考えて生きてきたけど、こういうのも悪くないと思うよ、みたいなことなら深遠な人生の真実みたいなことよりも自分にとっては書きやすいんだろうなあと思った。

まあもう少しいろいろ考えてみるだろうけど。ああでも、いろいろな角度から同じことについて書こうとして見たり考えたりしてみるとすごく考え方が進んで面白いな。昨日は読書メモを取って、それを今朝モーニングページにまとめてみて、それとは別に『ザ・インタビューズ』に答えてみて、それで今ブログを書いてみたりと、書くスタンスが違う文章を何種類か書くことでものの見え方も発想もぜんぜん違ってきて面白い。そこから発見があるんだな。いろいろな文章を並行して書くことのメリットというものをかなり強く感じたのだった。

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