部屋作りはまだまだこれから/捨てることの重要性と人生の進路を決めるひとつの考え方
Posted at 11/09/13 PermaLink» Tweet
【部屋作りはまだまだこれから】
昨日は一日中(でもないけど)部屋の片づけをして、疲れたせいか11時には寝てしまった。起きたら4時半で、まだ月が残っていた。ふと携帯の充電をしていないことに気づいて起き出し、玄関を開けて東の空をみたらもう白んでいた。それからまた部屋の整理を始め、というか昨日の内に出たごみをまとめて、ソフトウェア関係でもう古いソフトとか(だいたい桐のバージョン6とかDBプロの古いやつとかアクロバットのバージョン4とかがまだ残っていたのだ。)を思い切って処分。いや思い切るというほどではないはずなのだが、こういうものはやはり捨てがたいところがあるんだなと思う。
それから、机の向きを変えた。これが思ったより難物で、今まで東の窓が左側にあって左側から光が入っていたのを右側から光が入るようにするとどうも落ち着かない。それから部屋のペンダントライトが頭よりも後ろの位置になってしまった手元が暗くなる。取り敢えず左側にスタンドを設置してみたが、あまり解消されない。こういうのは雰囲気の、特に感覚的な問題なのですごく難しいな。LANケーブルの位置や長さの問題もあるし、まあ無線LANにすればいいという話もあるが、はてさて。でもまあ、部屋が広くなったことだけは間違いない。
しかしやってみて思ったが、部屋の中で東の空間というのは部屋全体に与える影響力が大きい。この住宅はどうしてもこの東側の部屋が使いにくくていつも雑然とさせていたのだけど、そこを片付けてよい気を送ってくれそうな本や絵などを並べておくとかなり感じが変わる。しかし部屋の中をここに並べたい本と思って探してみると案外少なくて苦笑する。結局あんまり『いい本』を買ってないんだなと思うと。
でも取り敢えず並べてみると、割合すっとする。東側は共有廊下だから、いろいろな気が入ってくるわけで、そのガードとして一番自分の好きなものを並べておくというのは意味のあることだなと思った。そうかなるほど、防備の問題なのだ。私はどうしてか、左側に比べると右側の防備が薄いので、右側から入ってくるものにはもっと気をつけなければいけないということだな。東側に大き目の水晶を置くなどきれいなものを置くという工夫はしてみてもいいかもしれない。まあ部屋作りはまだまだこれからだ。私は自分でこういうところに並べられるような本を最終的には作りたいなと思った。
片づけをしているとやはり体をいろいろな角度に保ったりするので普段使わない筋肉が使われて疲れるということもあり、なんだか体の感じが変わる。昨日も夜7時ごろ出かけたのだけどいつものようにカフェとかでものを食べたいという気がしなくて、地元のラーメン屋でラーメンライスにした。肉体労働をするとそういうものが食べたくなるのかもしれないなと思う。ちょっと可笑しい。地元の文教堂を物色して丸の内の丸善に行ったが、結局買わないで神戸屋でパンだけ買って帰った。
片づけをしているうちにだんだん楽しくなってくる、と誰かが言っていたが、今までそんなことを感じたことはなかった、ただ大変なだけで。しかし今回あまりそういう感じがせず、けっこう楽しいのはなぜだろうと考えてみると、『人生がときめく片付けの魔法』に書いてあったようにまず実家のほうの衣類から手をつけたことが正解だったんだなと思う。自分の持ち物の中で、物を『持つ』ことで一番官能性を感じるのは衣類だろう。布に触る時間が多くなることで、物に触るというフェティッシュな感性が活性化されるということが大きいのではないかと思った。もともと最近天然石に凝っていて石にさわる魅力と言うのを感じ続けていたこともあるのだろうけど。そしてその服に触って「ときめくか、ときめかないか」を判定することは、すごく感性が刺激を受ける。だから今回東京の部屋の書類の片づけをしていても必要・不必要の判断ではかなり順調に仕分けをして、かなり多くのものを捨てることができた。捨てるかどうか迷っているものがあるから整理できない、と以前は思っていたけど、迷っているものを取り敢えず残しておいてもそのほかのものをどんどん捨てることは十分可能なのだということが分かったのもけっこう大きい。全体として整理していくと、こだわっていた部分がやはり捨てたっていいよなという風に変わってくるのもいいなと思う。時間的にしばらくかかりそうだけど、クリエイティブな感じでやれると楽しいなと思う。
人生がときめく片づけの魔法 | |
近藤麻理恵 | |
サンマーク出版 |
【捨てることの重要性と人生の進路を決めるひとつの考え方】
『仕事は「捨てメモ」でうまくいく』149/167ページ。自分が今まで普通にやっていたことも書いてあって、なるほどそういう説明になるのかと思ったり。私は本を読んでいたり、話を聞いていたりしても自分が興味を引かれたところしか基本的にはメモをとったり付箋をつけたりはしない。著者がいくら強調していても、自分が面白いと思わなければメモは取らない。まあ学術書などではそうも行かないので苦労して客観的に考えたらこれが重要なかなあと言うことのメモを取るのだけど、そういう仕事は自分でやっていても面白くない。そうか、結局歴史学の研究が進まなくなったのはそれが原因だな。どうしても研究史の整理とか、自分から見て興味が持てないこともしなければならず、それが進まなくなった原因なんだ。余談になったが、まあそういう基礎段階はともかく、あとは研究者だって自分の面白いと思ったことだけに関心を絞っていくことになるとは思う。
ただこれはどんなステージでも適用されるわけではなくて、相手が自分の話を聞いてほしいというとき、話し相手になってほしいというときは自分の興味のあることだけでは話にならない。でも仕事のときなどは広がりのある話を中心にしていかないと広がっていかないことは確かだ。
まあそういう形で、本質的に重要だと思われない話は惜しげもなく捨てて、自分が必要だと思うことだけをメモし、そこに自分の感想や分析を加えてメモにしたものを、48時間以内に人に伝えるかして自分のものにし、そうしたメモは直ちに捨てるという発想は面白いと思った。私の場合はそれをいかに作品化するかということになるからちょっとやり方は変わってくるけど、生かし方としてその考え方は面白いと思った。
あと気がついたこと、というかなるほどと思ったこと。アイデアとは何か、ということを考えると、発想の柔軟さとかどちらかというと才能系のことを考えるけれども、人に提案するときになるともうそれは才能の問題ではない。「アイデアとは半分以上、自分の信念の問題だと思います。」という指摘は正しいなと思う。そのアイデアを面白いと思う、魅力を感じるのは誰かといえば、それはまず自分自身なわけで、自分自身が「これは面白い」と確信することが説得力の根源にあるわけだ。自分が本当に魅力を感じたアイデアをあの手この手で売り込む、そのときに一番大事なのは自分のアイデアに対する信念だろう。発想さえよければ誰にでも受け入れてもらえるというものではない。それを強く支持する自分自身という主体となる人間がいてこそ初めてアイデアは評価される、ということは重要なことだと思った。
こんまりさんの本もそうだがこの本も「捨てる」ということの重要性を説いていて、自分のやりたいことの中でどうしてもこれだけは捨てられない、ということは何かということをはっきりさせると、それが自分の本当にやりたいことだ、という話も面白いと思った。相葉氏はそれを「自由な時間」と「新しいビジネス」の二つだとまとめているけど、私は「自由な時間」、「自分が落ち着く場所」、そして「深いところまで通じ合える友達」、それから「書くこと」だなと思う。
人は小学校のコミュニティーの中で生き残るためにほかの誰にもない突出したものを身につけようとし、それが大人になっても生かされるケースが多い、という話も面白いと思った。それは自分にとってなんだっただろうと思うと、勉強ができる、とか理解が早い、ということと先生だって間違ってたら(計算とか)ちゃんと言う、とか分からない子には教えてあげる、とか(教えてあげること自体が楽しい)、それから物語をどんどん読み、作文をどんどん書いていた、ということかなと思う。まあそういう意味では小学生のときに得意だったことを今でもやっているというのは確かだ。この話はちょっと面白いと思った。
もう少しで読了だが、また思うことがあったら書こうと思う。
仕事は「捨てメモ」でうまくいく | |
相葉光輝 | |
サンマーク出版 |
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