お金より大事なもの/パニックについて考える/暗示の力と弊害/女の子のホンネとタテマエ

Posted at 11/08/15

【お金より大事なもの】

今日は終戦の詔勅が発せられて66周年の日。実際に停戦が発効したのはミズーリ号上での休戦協定の調印が行われた9月2日だが、そのときにはすでに連合軍の進駐は始まっていた。ということもあって日本では8月15日を終戦の日と呼びならわしてきた。ちょうど旧盆と重なり、戦没者・戦争での死者を悼む日として今日がある。今年の今日は仏滅。ゆっくりといろいろなことを考えるのによい日だと思う。

昨日は友人から電話がかかってきて、横浜で会うことにし、出かける。昨日は京急で行ったのだが、多少安いし、時間的にも多少早い気がする。ただ車内は東海道線のほうが落ち着いた雰囲気があるなあと思った。例によって少し遅れたので少しでも早い選択にしたのだ。

そごうの喫茶店で話をして、以前見せてもらっていいなと思っていた白菜の彫刻を譲ってもらう。なんかご利益がありそうな感じだ。可愛がりたいと思う。最近いろいろなものが集まってくるのだけど、この白菜まで来るとはなあという感じだ。それから西口の上島珈琲に行っていろいろな話をしていたが、自殺者が毎年3万人を超えているという話になって、うち7割が男性だそうで、そうすると毎年男が2万人、女が1万人死んでるということになり、すごい話だなと思う。特に、女性が毎年1万人死んでいることや、男の人生の華ともいえる50台の自殺者が多いというのは、何か日本の仕組みのどこかが間違ってるということだろうなという話をしていた。

それで一番大きな原因は借金だよね、といったらそうだと思う、と同意し、確かに日本人は返済のほうが命より大事だみたいに変に勘違いしちゃうよね、ということを言ってたのだけど、確かにそれは日本人の生真面目さにうまく付け込んでシステムを作った人がいるからなんだろうなと思った。追い込まれた人はまるで暗示にでもかかったように普通ではしない選択をしてしまう。この暗示をとくことは自殺対策の上では結構大事なことではないかと思った。お金より命のほうを大事にして、人生の花の時代をそう派手にというわけには行かないだろうがそれなりに楽しんですごせるようになることは、自殺対策ということだけではなく、日本がもっといい国になるうえでも大事なことだなという話をした。

【パニックについて考える/暗示の力と弊害】

それから友人のパートナーが来て一緒に話していた。このオープンテラスは本当に気持ちがよくていつまでも話し込んでしまう。旦那の方が魚の売り方の話を始めてとても面白かったので、私も自分の仕事の話や疑問に思っていることの話しなどする。一歩踏み出さなければならないときにどうしても踏み出せない、それは覚悟とかそういう話ではなく合理的に考えればそれしかない話だと私は思うのだけど、そういうときになぜそれができないのか疑問だという話をしたら、奥さんの方がそれは怖いからだね、というから、そりゃ誰でも怖いよ、と内心思ったが、旦那さんの方がパニックになっちゃってるんだね、と言って、それを聞いてものすごく納得した。なるほどパニックか。見た目そうは見えないから全然考えてなかったし、合理的な思考から自分が離れることができなかったから見えなかったのだけど、非合理な行動をしてしまう裏には非合理な理由があるわけで、なるほどパニックになっていたと言われたらそのとおりだなと思った。言葉には、そのとき、その言葉でなければならない、過不足ないものが必要な瞬間と言うものがあって、彼はそのときにそれ以外にない言葉を投入するのにとても長けているなと思った。才能だと思った。

まあそういうこと以外では私も人のことは言えないというか、特に自分で決めたことがいつの間にか自己暗示になっていてそこから脱せなくなったり、成功するための仕組みを自分の中で組み立てているうちにそこから外れた思考ができなくなっていたり、それで自分が見えなくなってそれこそパニック的な状態に陥ったりすることはよくあるので、なんというかすごく広く自分も他人もみられるようになったなと思う。

今朝モーニングページを書きながら思ったが、要するに人間にとって一番大事なことの一つは、「パニックに陥らないこと」なんだなと思った。自分がコントロールできない状態にならないようにすること。似たような問題でいえば、「怒りにわれを忘れる」と言うのも結局は同じコントロール不能になった状態なので、実際同じことなんだろう。それは感情を抑えることではなく、感情に身を任せても、コントロールを失わなければかまわないのだ。ちょうどサーフィンのようにうまく感情の波をとらえてそれに乗っていろいろなことを味わい、経験し、前に進み、人と感情を分け合うことをしながら、感情をコントロールしそこなってそれにおぼれたりすることがないようにする、ということなんだなと思った。感情のエネルギーと言うのはものすごく大きいから、それをうまく力の発揮に結びつけたり、そうでない場面では巧みに発散させたりすることはすごく大事なことなのだけど、怒りのエネルギーとかは巨大だけどすごくコントロールしにくい危険なもので、下手をすると原発並みの事故を起こす。だから怒りのエネルギーは使うな危険、と考える人たちがたくさんいるのも理由はよくわかる。

まあこのあたりのことも実は16歳のころから考えて悩んでいたことと関係があって、そういうことかと思ってみれば何だそれだけのことなんだなということで、まったくなあと思う。

【女の子のホンネとタテマエ】

進撃の巨人(5) (少年マガジンコミックス)
諌山創
講談社

上島珈琲で彼らと分かれ、私は西口地下のコミック王国へ行く。いきなり諌山創『進撃の巨人』の5巻(講談社、2011)が出ているのを見つける。それからいろいろ探していたら、書棚の横に五十嵐大介『SARU』のチラシが貼ってあり、作者のサインがあって写真を撮ったりした。

地球恋愛(1) (KCデラックス)
ヤマザキマリ
講談社

結局ヤマザキマリ『地球恋愛』1巻(講談社、2011)と後藤羽矢子『パヤパヤNOTE』(少年画報社、2011)も買った。後藤羽矢子はツイッターでフォローしていたので一度作品を読んでみようと思って買ったのだけど、……なんというか(笑)という作風だった。世の中の幅が広がる感じ(笑)。でもまあ女の子の性に対するホンネとタテマエという感じでまあこんな感じなんだろうなあとは思った。でもまあ、実際に自分が感じてたこと(まあ口にはなかなか出せないけど)とかも描かれていて、結構うんうんと思いながら読んでいる。54/147ページ。

パヤパヤNOTE 1巻 (ヤングキングコミックス)
後藤羽矢子
少年画報社

思いがけず3冊も買ってしまい、ついでにと思ってルミネの有隣堂にも行って、いろいろみて回って、さっきの話との関連で植西聰『折れない心をつくるたった1つの習慣』(青春新書、2011)を買った。それから鉱物を売っているコーナーがあってアメジストのきれいなのがあったので一つ買った。そんなこんなをしているうちに遅くなったので洋食亭ブラームスで牛すじ煮込みハンバーグを食べる。それはおいしかったのだが、ツイッターをのぞいたら同じ時間にN響アワーで岡本太郎がピアノを弾いてる場面とかやってるというのを知ってやられたと思った。知ってたら録画しておいたのに。

「折れない心」をつくるたった1つの習慣 (プレイブックス)
植西聰
青春出版社

帰りも京急を使い、東西線は南砂町で降りたがいつもの往復より安く済んだと思う。家に帰ってから目の愉気をして、本当に目が疲れてるなと思う。もちろんこれは感じなのだけど、私の場合、「目が考えている」という感じがするときがある。目を休めなくちゃいけないなあと思った。

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