リセットされた感じ

Posted at 11/08/03

【リセットされた感じ】

仕事が忙しいのでなかなか小説のこととか映画のこととか芝居のこととかアートのこととか考えられないのだけど、どういうわけだか何か自分の中のどこかがリセットされた感じがあって、素直にいろいろなものが入ってくる感じがする。今日は午前中、松本に身体を見てもらいに出かけたのだが、塩尻で高速を降りて都市大塩尻高校から松本歯科大の近くを抜けて田んぼの中に入ると、里山の緑が濃くて、ああ、夏だなあと思った。夏だ、ということが受け入れられる心と体。でしばらくなかったなあと思う。頭の中が小説のこととかで占領されていると、夏も夏でなく空も空でない。それが必要な時もあるのだけど、でもそうでないときは無心に夏を呼吸しておかなければと思う。やがて秋が来て冬が来る、と石ノ森正太郎も言っていた。

朝起きてまずモーニングページを書くのだけど、心の中にあるものを出そうとして、静謐を必要としていたのだけど、今日は割と自然にFMをつけて朝の古楽を聴いた。そういうものが自然に入って来るなあと感じているということは、今までいっぱいいっぱいに心の中が詰まっていたということなんだろうと思う。静かに古楽を聴きながらトイレを掃除したり、モーニングページを書いたりした。

諏訪湖畔で昼食。新しく養命酒が作った施設でこのあたりにしてはしゃれているのだけど、少し人が足りないのと料理の種類が少ないのと観光客向けみたいなメニュー設定なのが少々物足りない。味はまあこんなものかと思う。このあたりで1000円を超えるランチを食べる人はそうはいないと思うが、観光客なら金を惜しまないだろうなあとは思う。

いろいろ話したり、いろいろやりとりして、次の小説のテーマを考える。大きな抽象的なテーマにしてしまうと、下手をするとキャラクターがそれに使われる存在になってしまうし、それはやりたくない。大きなテーマを使うとするなら、それに付随して何度も習作を書いてみないといけないと思う。画家が大きな絵を書くのに部分的な習作を何枚も重ねていくのと同じように。

だいたい200~300枚程度のものを続けて書いてきたけど、そのくらいがちょうど読むのに手頃だし、何かの賞に応募するにしても応募先がある感じなのでそのくらいのものを書いているのだけど、もっと短いのやもっと長いのも書いたっていいなと思う。テーマとキャラクターの設定で長くも短くもなるのだろうけど、やはりまず第一に面白くなくてはならないから、そこが一番考えどころだ。面白いってどういうことなんだろうなと思うけど、少なくとも自分が面白いと思うかどうかという関門をくぐらないといけない。そこを潜り抜けて作り上げた作品を人に読んでもらって面白くないと言われるのは辛いことなのだけど、まあ一応そこまで行ったら自分が未熟なのかその面白さが理解できない相手に問題があるのか相対的な問題になって来るから、まずはその関門をくぐることが第一だと思う。

取りあえず賞を意識して書いてきたけど、もっと先を見て書いた方が楽しいし意味もあるなと思った。目前の関門を突破することももちろん重要なことではあるのだが。

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by Luke Peterson

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