「やらなければならないこと」から「やりたいこと」に戻る/夢と才能/読んだ本とか目標とか
Posted at 11/07/11 PermaLink» Tweet
【「やらなければならないこと」から「やりたいこと」へ戻る】
しばらくやらなければならないことをやらなければと思ってやっていて、やりたいことをやっていなかったので、そろそろ通常モードに戻さなければと思う。やりたいことはやはりファンタジーを書くことだ。石畳の町のファンタジー。ヨーロッパっぽい町並み。日本の街を歩いていてもうひとつ面白くないのは、町がどちらかというとアメリカっぽくなっていくか、アジアっぽくなっていくかのどちらかだからだろう。日本ぽい町か、でなければヨーロッパっぽい町になってほしいなと思う。なかなか難しいところなんだけどな、多分。
シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001)) | |
宮崎駿 | |
徳間書店 |
宮崎駿『シュナの旅』を読んで、ああ、こういう世界が彼の中にはあるんだなあと思う。私の中にある世界というのはどんなものなのか。もっと辺境の、人知れない境界領域にあるような場所なんだろうな。ナルニアでも、一番好きなのは『朝びらき丸』だ。ナルニアの国の中の出来事、あるいは北方の巨人国での出来事、そして南方カロールメンでの出来事も嫌いじゃないけど、この世の東の果て、アスラン自身の国に少しずつ近づいて、この世の果てでさまざまな不思議なものたちと出会う朝びらき丸が私は一番好きだ。ストーリーとしてはユースチスの更生というか、感受性の芽生えのようなものがメインになるのだけど、でてくるものたち、キャラクターの不思議さで一番目を奪われたのが朝びらき丸なんだな。
朝びらき丸 東の海へ (カラー版 ナルニア国物語 3) | |
C・S・ルイス | |
岩波書店 |
石畳の道、ポプラ並木。道が好きだ。海に一筋に伸びている航路。空に描かれた架空の道、航空路。獣の踏み分け道。いろいろな道がある。ぬかるんだ道、味気なく舗装された道。舗装がでこぼこになってくるのは車輪に押されてへこんでくるからだけじゃない。舗装された下の土の地下水の水分量が増えたり減ったりすることで、道は上がったり下がったりする。砂利道。塀と生垣に囲まれた迷路。マラソンランナーのコース取り。ビクトリーロード。芝居の花道。大階段。客席の通路。奈落の下を移動する早替り。線路、鉄路。廃線跡。坂道、海の見える道。階段。石段。裏木戸の奥。裏木戸の奥で植物に水をやっている奥さんに声をかけ、振り向いたらレディ・ガガだったり。一部妄想交じり。
【夢と才能】
将来の夢、みたいな話、進路選択、みたいな話を考えていて、それはもともとは職業の選択のことではなかったはずだなと思う。やりたいことをやるために、なりたい自分になるために、どんな道を選ぶか。そういうことではなかったかな。
将来の夢、あるいは進路選択、みたいなことを考えると、キーワードになるのは「才能」ということだなあと思う。歌の才能、踊りの才能、アーチストの才能がわかりやすいけれどもそれだけでなく、もともと備わっている説得力とか、自分を表す表現力、コミュニケーション能力や英語能力、数学的思考能力、事務処理能力、忍耐力、体力、膂力、脚力、身長や体重。美貌やセンス。人間の持っている個性とその才能というものは直結している。個性のある部分を伸ばすことによってそれは才能というべきものになっていく。才能は個人の力で、それだけで世でやっていくことはできない。社会においてその才能を発揮するための力、プロデュース能力というものも必要だ。プロデュース能力が足りなければ誰かのプロデュースを受ける必要があるかもしれない。すべて自分の責任として引き受けたほうが力を発揮するタイプ、参謀として知恵を出すのが向いているタイプ、表には出ないけれども裏で全体の進行を引き締める舞台監督タイプ、いろいろな個性や才能がある。
その個性を引き出し才能に育て上げ世の中の必要とされるところに送り出していくシステム。まああんまり機能しているとはいえないな日本では。そういうものがちゃんと機能するとどんな風になるのだろう。ある種の夢のような話だが。
【読んだ本とか目標とか】
奇跡 (集英社文庫) | |
岡本敏子 | |
集英社 |
岡本敏子『奇跡』いま100/307ページ。こういう個性、こういう関係というものはあるんだなあ、というか少なくともかつてはあったんだなあと思う。今の世の中はどちらかというと男も女もない、という方向で既成概念を打ち破ろうという感じがある、たとえばレディ・ガガなんかはそう言っていてそれはそれで面白い、のだけれども、岡本敏子の世界では男性性の極北と女性性の極北、その本質を究めるというような方向で既成概念を打ち破る感じに進んでいて、まあ多分これはある種の時代の産物なんだろう。どちらのほうがより大きな実りある発見があるのか、まあどちらに限らなければいけないということはないのだから、いろいろ見出していけると面白いとは思う。どちらもステロタイプに陥る可能性があるのでそれは慎重に避けなければならないけれども。
マンガでわかる有機化学 結合と反応のふしぎから環境にやさしい化合物まで (サイエンス・アイ新書) | |
齋藤勝裕 | |
ソフトバンククリエイティブ |
齋藤勝裕『マンガで読む有機化学』なかなかうまくできている。有機は暗記物だといわれるけれども、でも基本的なところが理解できてないと覚えることも難しいだろう。読んでいて「そうだったのか」という発見があちこちにある。物理というのは結局運動方程式をどう立てるかという話だと誰かが言っていたが、化学は実際の分子や原子の振る舞い、特徴を一つ一つ見ていく感じがあってそちらのほうが面白い。集合論的な思考を取ると割りと理解しやすいようにできているけれども、電気陰性度とかが何に役に立つのかとか結構基本的なところ、本当の基本の基本ではないけれどもちょっと深める入り口になるようなことがわかりやすく解説されていて、もっと勉強してみたいという気持ちにさせるところがなかなかうまくできているなと思う。
ひとつ目標を設定しないと書けそうもないので、8月末を目標に250枚以上のものを書く、ということを考えてみた。まだぜんぜん具体的なイメージが出てこないので書けるかどうかわからないが、目標を先に立ててイメージを無意識の中から拾ってこようと思う。今度はできれば自分の中の全方位的なもの、あまり肩の凝らない書き方のできるものが書ければと思うのだけど、どうなるか。その方向で考えてみたい。
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