子どもの目線とプロの技術/客観的になりすぎない

Posted at 11/06/15

【子どもの目線とプロの技術】

いやまあ、なんだかんだとやたらと忙しい。まあ一つの仕事は今日が山なので明日からは少し楽になるだろう。今日出来ることはまあ大体済ませたが、あとは明日片付けよう。

子どもたち ドアノー写真集 (2)
ドアノー
リブロポート

ロベール・ドアノー写真集『子どもたち』(リブロポート、1992)が届いてぱらぱらと写真を見た。だいたいボヘミアンギルドで見た1957年の写真集と同じ写真が出ていたが、ないのも多少ある。それにしてもドアノーって本当にいい写真家だな。特に子どもの写真は抜群だ。ずっと昔に撮った写真がたまたまどこかに掲載されて、その写真に写っていた子ども=今はたぶん40代以上、の紳士が夜中に彼を訪ねてきて、その写真に写っているスクラップの車についての思い出に熱弁をふるったのだという。ドアノーはその写真の引き伸ばしたものをたまたま持っていて彼にあげたというが、なんというか彼は本当に子ども目線で写真を撮っている。どの写真を見ても映っている子どもたちが生き生きしているというか、子どもってこうだよなあと思って可笑しくて仕方がない。子どもが何に強い印象を覚えるか、何を面白がるか、そういうことは大人になって行くにつれて忘れてしまうことだけど、そういうことを覚えていてしかもその印象をプロの技術で切りとる、それができる写真家がいったいどれくらいいるだろうか。


【客観的になりすぎない】

小説はとりあえず第一次の直しを終え、出そうと思えば出せるところまで詰めた。あとはしばらく締め切りまで、さらなる向上を目指す。

スタイルを整えて行くにつれて自分の作品を客観的に見る目が出て来るのだが、あんまり客観的になってしまうとまた次の作品を書くときに自分の世界に戻るのにすごく苦労したりするわけで、どこまで客観的になるべきかそこはすごく微妙。まあまだ何人もいないけど、「私の読者」が面白い、いいと思ってくれればいいわけで、そういう人が増えて行くといいと思う。早く本にしたいものだ。

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Title background photography
by Luke Peterson

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