ドアノー写真集『子どもたち』と反児ポ法/玉置勉強『彼女のひとりぐらし』の残念美女

Posted at 11/06/14

【ロベール・ドアノー写真集「子どもたち」と反児ポ法】

どうも低気圧のせいか寝不足のせいか今ひとつ調子が上がらない。朝起きてどんよりとした空、というのもこう何日も続くとなあ、と思ってしまう。気温は高いのでどうしても半袖になりがちなのだが、それだと肘が冷えてしまうことが多い。マラソンの選手がしているようなエルボーウォーマー?っていうのがどこかにあると思うのだが、ああいうものはどこで取り扱っているのだろう。

昨日は夕方、神保町に出かける。大手町の丸善で少し本を見てから新御茶ノ水に出て、がいあプロジェクトを少しのぞいて、とりあえずまず書泉ブックマートに。昼ころぱらぱらと『コミックバーズ』の古い号を見ていたら玉置勉強『彼女のひとりぐらし』という作品が面白かったので単行本を買ってみようと思ったのだ。1巻はすぐに見つかったが2巻がないので店員に聞いたらまだでていないとのことだった。なら、丸善にもあったのだけど。まあいいか。

それから何か参考になる本がないかと思って何軒か本屋を物色し、「ボヘミアンズギルド」でちょっと本腰を入れて写真集を探したら、ドアノーが何冊かあって、そのうち『子供の情景』というのがとてもいい感じだった。

子供の情景 (1957年) (世界写真作家シリーズ)
ドアノー
平凡社

しかし、値札をみると9千円を越えている。ちょっと考え込む。それだけ貴重な本だということだとは思うが、けっこう薄い本なのだ。それに何枚か、当時は問題にならなかっただろうけど現代では見方によっては児ポ法的にどうか、みたいな写真があるせいで高値になっているのかもしれない。まあ「反児ポ法!」を叫ぶサイトを見たらバルテュスの作品を引用して「これも規制するのカ!」みたいに叫ぶ時代だからなんだかわけが分からないが、それにしてもこれに9千円か…いろいろ考えたがペンディングにしてとりあえず買わずに出た。その後何軒か書店を回ったが結局買わず、8時前ごろへろへろになりながらがいあプロジェクトに戻り、柚子ジャムとおにぎりとぬか漬けを買って電車に乗る。これではおかずがないので大手町に出て新丸ビルまで歩き、成城石井で鶏肉とパスタのトマトソースみたいなのを買って帰った。

帰ってからドアノーの写真集について考えて、ネットで検索して時代は新しいが同じく子供を取り上げた写真集をアマゾンで注文した。内容がどのくらい同じでどれくらい違うのか見てみないと分からないのだけど。実際に見た写真集も一部は出品されていたのだが、値段は安くても状態がやや不安なのでとりあえずきのうは見送った。

子どもたち ドアノー写真集 (2)
ドアノー
リブロポート


【玉置勉強「彼女のひとりぐらし」の残念美女】

彼女のひとりぐらし 1 (バーズコミックスデラックス)
クリエーター情報なし
幻冬舎コミックス

玉置勉強『彼女のひとりぐらし』、面白いといえば面白いのだけど微妙と言えば微妙という感じ。非モテ系残念美女が一人暮らしでどんどん残念な状態になっていく感じがまあ私も微妙に一人暮らしなので分からないこともないがそれはないだろう的なことも多いしまあどうとらえるかはなんとなく(苦笑)という感じなのだが、つい読んでしまうよなあどうも、という感じが面白いんだろうなと思う。バーズ6月号で読んだのが一番面白いが、単行本でみるとなるほどこういうコンセプトかというのはよく分かる。

一番可笑しいのは、「恐くて捨てられない放置された生ゴミ」が冷蔵庫の片隅とかベランダとかにあるという話で、人を呼べない→人を呼ばない→だらしなく放置→人を呼べない、という「負のスパイラル」が形成されていく感じで、そのサイクルを断たないと残念な感じからは脱出できないよなと思うのだが、まあ実際そういう人は自分の残念な楽しい日常にそんなに不満を持ってない、ということもまた事実で、またその結果残念が悪化するということになるわけだ。私はそうならないようには気をつけているけど、多分他のところで失敗しがちなんだが、まあエロ出身だからこそこういう非エロの作品でも適度の色気を用いてこういう残念美女を描けるんだろうなと思ったり。まあいろいろ書いたが第2巻が出たら多分買うだろう。

ほかにどんな作品を書いているのかと思ってネットで検索すると、「成人向け」が出るわ出るわ。大体女性作家だと思って検索してみたのでいろいろ驚かされたが、何というかエロマンガで描写力を相当鍛えているという感じの作家なのだなと思った。エロマンガ出身でメジャーで描いている人は何人か知っているが、この人はどちらに軸足があるのかまだ決めてないのかなという気もする。長い目で見ればメジャーの方に移行していくのだろうと思うのだけど。

しかしこの絵どこかで見たことがあるなと思ったら、スーパージャンプで連載が始まった「ちゃりこちんぷい」の作者だった。これは原作ものだけど、ギター美女がかわいい。「ごっこ」の小路啓之もそうだが、幻冬舎の『バーズ』から集英社の『スーパージャンプ』への流れというのがあるんだろうかと思う。『バーズ』というのは私がいろいろ試し読みしてみた中ではかなり面白い方の月刊誌だとは思う。メジャーに飛び出す前の面白い作家たちが読めるという点ではお得かもしれない。ほとんど首都圏限定雑誌だという話だが。

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Title background photography
by Luke Peterson

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