シャツインかシャツアウトか/愛とセックスを通してしかものを見ていなかったころ/矛盾点こそ見せ場になり得る/村上春樹「1Q84」Book4が出るらしい
Posted at 11/06/13 PermaLink» Tweet
【シャツインかシャツアウトか】
昨日。午後に出かけて日本橋の丸善へ。少し本を見て回り、カフェで友人と話す。柚子ティーを頼んだら、紅茶+柚子ジャムというものだった。ハーブティーみたいなものを想像していたのだが。ウォーターメッセージという靴の話をしていて、それじゃあ一度見に行こうかということで銀座まで散歩して、Camuiに入る。自分のサイズの靴を見せてもらったが、メンズはもう生産中止になっていて、リーガルの方に移行するのだそうだ。ためしに履いてみて、かなり面白そうなので買うことにした。2万円台の後半だが、まあそんなものかと。
その後有楽町まで歩き、丸井で少し見てから駅で分かれ、私はまた丸井に戻って洋服を見たり。シャツをインするのが流行ってるという話が出て、町行く人を観察していたのだけど、うーん、まだあまり多くないという感じだな。ただ私の印象では、シャツをインしている人でおしゃれな感じがする人は、例外なくベルトに特徴がある。むしろベルトを見せるためにシャツインにしているのではないかという感じだ。
【愛とセックスを通してしかものを見ていなかったころ】
丸井の6階に上り、TSUTAYAで本を物色。まあ主にコミックのコーナーだが。コミックは前面に押し出されているのは女子向けのコミック。まあ場所が場所だしね。丸井といえば昔は「月賦で買える赤いカード」の印象が強く、コント赤信号の渡邊がカッペ丸出しのお洒落で得意げに赤いカードを見せる、というネタの印象が強かったが、いつの間にかファッショナブルな印象の店になってしまった。いやそれすら相当昔の話だが。
まあそれはいいのだが、このツタヤは女子向けのコミックスをフィーチャーしていて、男子向けでも女子も読める、という感じのものが多いのが特徴だと思った。で、わりと立ち読み可というか、試し読み用のマンガを多めに置いてあって、これは使えるかもと思った。しかし何というか、女子用も男子用も、セックスを主題にしたようなマンガが多いのには少々並行する感じもあったな。絶対置いてあるな浅野にいお、と思ったら目の前にあったし。もう全く男も女もセックスのことばっかり考えてまあ、と思っていたのだけど、今朝そのことを思い返してみて、鏡をのぞきながらそんなことをつぶやいてみたら、そういえば自分も大学生の頃はそうだったなと思って可笑しくなった。セックスと愛を通してしかすべてのものごとを見てないような時期ってやっぱり自分にもあったと思って。
セックスはともかく、愛についてはやはりなんだかんだとずっと考え続けているわけで、たとえば正義ということについて考え始めたのはやはりずっと後だった。30過ぎた後じゃないかな。それでだいぶ考え方の幅が狭くなって、何というか自分は正義について考えるのはあまり向いてないなと思ったのだけど、やはり従軍慰安婦や南京大虐殺のでっち上げ、阪神大震災の不手際(今回の比ではないが)やオウム真理教事件などを通してやはり正義について考えるようになって来たわけだ。
20歳のころ付き合っていた人が割りと社会問題とか女性の権利とか言うことについて関心の高い人だったので、もともと私が潜在的に持っていた正義についての考え方とは違っていたけど愛についての考えとかは一致できて(というか、あの年頃だと肉体的に相性があってると結構ほかはどうでもよくなる)いたのが、あんまり愛>正義のスタンスだった私に愛想をつかしたということがあって、なんか今の若い者はと言えた義理ではないなと思ったのだった。
でも何というか、今ほどそういうことについてまじめに考えてるマンガとかはなかったな。ここ30年で、そういうことについて繊細に思考をめぐらす種類の作品は爆発的に増えたなと思う。私ももし自分が20代だったら、そういうものをもっと熱心に読んだかもしれない。いまだともううざいと感じてしまうものでも、もっと読んだんじゃないかと思う。当時の私のバイブルは高野文子だったし、諸星大二郎だったし、近藤ようこだった。
【矛盾点こそ見せ場になり得る】
エスカレーターで一階まで降りてバッグとかなんだとかいろいろ見て、銀座に戻って教文館をのぞき、木村屋でパンを買って、山野楽器でジャン・マルク・ルイサダのショパン『ピアノソナタ3番』を買った。それから三越の地下に降りて夕食の買い物をして帰宅。
ショパン:ピアノソナタ第3番 | |
ジャン・マルク・ルイサダ | |
BMG JAPAN |
今日は朝から小説の直しにかかる。今回はまず何度か読み返しながら細かいところをつめて行こうという考え。自分なりにわりと全般的によくかけているなとは思うが、やはり書き出しの部分と、所々に少し急いで書いた感じのするところがある。そういうところを直しているうちにかなり大きな矛盾点に気づいて考え込んでしまったり。エイと思って買い物に出かける。自転車で地元のユニクロに行って、タンクトップとポロシャツと靴下。それからサミットストアによって昼食を買う。久しぶりに握り鮨にして見た。パックだけど。自転車を漕ぎながら矛盾は矛盾のままそれを表現に結び付けてしまえ、と思っていたら結構いいフレーズが思いついて、その方向で詰めていくと最初に考えていたよりかなりいい感じになった。矛盾点こそ、そこがむしろ小説の見せ場になる可能性があるんだと、今回は思った。芝居を書いているときの感じにだいぶ近づいてきた。
何とか最後まで見直したので、とりあえずブログを書いてまた少し出かけてこようと思う。ルイサダを聞いている。こんなにゆっくりとした弾き方をする人はほかに聴いた事がないな。
【村上春樹「1Q84」Book4が出るらしい】
そうそう、本当はこれについて書こうと思っていたことを思い出した。こちらのインタビューによると、カタルーニャ国際賞を受賞して反原発のメッセージを送った村上春樹は「1Q84」の、「多分4冊目を出すことになる」といい、その中では「天吾が少し年をとっている」のだという。これは今日、ツイッター上でかなり盛り上がっていた。いつになるのかは分からないが、楽しみだ。
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