「ねえダーリン」「なんだいハニー」/小説の正しさ/盛り上がってきた

Posted at 11/05/28

【「ねえダーリン」「なんだいハニー」】

「いいんですいいんです私、全然構いませんから。は!あなたいま私のこと見ましたね!何故なんです私に断りもなしに私を見ましたね!」

と言うセリフが思い浮かんだがほかに書く場所がないのでとりあえずここに書いておく。あまり展開する可能性もないのだが、演劇の台本(つまり戯曲)を書いていたころはこんなセリフばかり書いていたなと思うと懐かしかったので、ちょっとそんなノリで。

ついでにもう一つ。「あなたのものは私のもの、私のものは私のものよ、ねえダーリン」「そうだねハニー。ぼくのものはすべて君のものだよ。」「ところでこの子たちなんなのかしら。」「ああこの子たちはぼくがよそで作ってきた子だよ。ぼくのものは君のもの。だから君の子どもたちだよね、ハニー。」「何だそうなの。水臭いわね、どうして今まで黙っていたの?ダーリン」「それにハニー、まだ君のものがあるよ。スペシャルなものが。」「何かしら、ダーリン」「1億円だよハニー。」「まあすごいわダーリン。」「借金なんだけどね。ぼくのものは君のものだよね、ハニー」「わかったわ、ダーリン。あなたの生命保険で払えばいいかしら。あなたの命も私のものよねダーリン。」「愛してるよハニー」「私もよダーリン」

・・・これもあまり展開しそうにない、というかうまい役者がいい演出つけてやると小ネタとしては面白いだろうな。ま、とりあえずここに。


【小説の正しさ】

朝からストーリーの展開と言うか、最初の書き出しのことと題名のことでいろいろ考えていたのだが、いい案が思い浮かばない。とりあえず情景をイメージしながら書き出しを書いてみたのだが、まあとりあえず少しずつ書いていきたいと思う。しかしちょっと時間がかかりそうだ。一つの作品を作り出すためのイメージを溜め込むと言うのは実はかなり膨大な作業だ。書き出しを書いてみてある程度は自分の中にもあるとは思ったけど、やはりもっと吸収していかないといけない。吸収したものはそのまま使えるわけではないし、自分の中でこなれるにはすぐと言うわけにも行かない。

小説の書き方本を少し読んだりしてみるとあれをやれこれをやれといろいろ書いてあるが、その通りなんか出来やしないし、やったところでいいものが出来そうにもない。考え出すと文章なんて物は雁字搦めになってしまうものだから、結局は自分を信じて書くしかない。

だから小説の書き方本も参考になるところはないわけではないのだけど、特にその人が十作者でなく編集者であればあるほど、小説を書くという作業をドラマ仕立てにしたがる傾向がある気がする。小説を書くという作業はもっと探求や研究に近いものだと思う。出来上がった作品の中からいろいろな要素を取り出して再構成すれば小説になる、というものではない。ラジオを分解してまた組み立てればいいというものではない。それは小説にはいのちがあるからで、そのいのちをどこから持ってくるかが一番大きな課題なんだと思う。

バルテュス、自身を語る
河出書房新社

バルテュスが言っていることはすうっと心に入ってくる。「絵を描く仕事に虚栄や自惚れを見てはいけません。まさにその反対、いかに自分を守り、前進するか、なぜなら、常に、何においても重要なのは歩くこと、進歩することだからです。そのために私は常に誰かれの忠告、ましてや現代絵画で目につきやすい流行や妙な癖は無視していました。心に留めていたのは己を信じて、まだ不明でわけがわからず、震えでしかないものを日の当たるところまで持っていくことだった。絵としてもっとも正しいものに正確に到達するために、仕事、また仕事。なぜなら絵には絵の正しさというものがあるからです。」小説には小説の正しさというものがある、と私も思った。


【盛り上がってきた】

今日はコミックゼロサムの発売日なので、10時ごろ出かけて書店で購入。ついでに買ったドイツ製のチョコレート、ショゲッテンのトリロジアというのが妙においしかった。帰ってきて「ランドリオール」を読む。馬上槍試合4回目、話はどんどん盛り上がっている。次号は連載百回記念、巻頭カラーだそうだ。その直前には単行本もでる。『ピアノの森』の単行本も同じ頃の発売だ。その頃余裕を持ってそういうものを楽しめているか、締め切りぎりぎりでそれどころではないか。

Comic ZERO-SUM (コミック ゼロサム) 2011年 07月号 [雑誌]
一迅社

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