雨の月曜日/むしろ追いかけない方が誠実なのかもしれない/「感性」の「感」は「感謝」の「感」
Posted at 11/05/24 PermaLink» Tweet
【雨の月曜日】
昨日。少し気にかかることがあって出かけるに出かけられない感じがあったのだが、もう大丈夫だろうと思い、会わないかと連絡のあった友人に会いに4時過ぎに出かける。残高不足にならないように郵便局からお金をおろして銀行の口座に入れたのだが、郵便局の通帳が書く欄がなくなってしまった。窓口がもう閉まっていたので今日以降に持ち越し。少しいろいろ準備をしていたので別の鞄に傘を入れていて、予報を確かめなかったら駅に着く前に雨が降ってきた。地元にいるうちはそれでも何とかなったのだが。
新御茶ノ水で降りて地上に出るともうかなりの雨。お弁当屋さんの店先にしばらく雨宿りをして信号が変わるのを待つ。早足になったり走ったりしながら並木道を抜け、太田姫神社を左に曲がって神保町交差点へ。あちこちの店先で雨宿りを繰り返しながら何とか三省堂に駆け込む。三省堂では店先で廉価の傘を売っていたのでとりあえずそれを買う。525円だが柄は木だし少しこぶりだが傘布が薄いグリーンの悪くない感じのもの。いつも本を買うカウンターで値札を切って使えるようにしてもらったが、ちょっと奇妙な感じがした。友人はまだ来ておらず一階の本や雑誌をあちこち見ていたら声をかけられた。
地下の紅茶屋さんに行って小説の話とか、ヨガの話とか。マザーズの自然食レストランへ行こうと思ったら残念、閉まっていた。食事も出来る喫茶店に行ってタジン鍋料理を注文。ゆっくり話をした。タジン鍋の料理は始めて食べたが美味しかった。帰りは神保町の駅から大手町に出、東京駅まで送って分かれる。オアゾの地下の神戸屋がタイムセールの呼び込みをしていて、買い求める客が行列になっていた。雨の月曜日。
【むしろ追いかけない方が誠実なのかもしれない】
西遊妖猿伝 西域篇(3) (モーニングKC) | |
諸星大二郎 | |
講談社 |
東西線で地元に戻り、本を物色。神保町に行ったのにほとんど本を見なかった。サラ・イネス『誰も寝てはならぬ』の15巻と諸星大二郎『西遊妖猿伝 西域篇』3巻を買う。
帰ってきて少し読んだが、『西遊妖猿伝』を読んでいてももう昔のようなわくわく感がない。多分諸星は既に、もう昔とは違うものを見て違うものを描いているのだが、それが何か私には分からないし、面白いとは思えなくなった。昔は諸星的ファンタジーの中に見てはならない禁断の世界をのぞいているような感じがあったのだけど、今ではどうもあざとさを感じてしまう。昔は心の底から熱中しただけに、さびしい感じはある。ここまで来たら最後まで追いかけたいとは思うけれども、保坂和志の言うように追いかけないほうがむしろ誠実なのかもしれない。あんまりそんなめんどくさいこと考えたくないのだけど。
誰も寝てはならぬ(15) (ワイドKCモーニング) | |
サラ・イネス | |
講談社 |
『誰も寝てはならぬ』はいつものノリのいつものバージョンで、安心感がある。登場キャラクターのうちわりと好きな平井りらさんが登場回数が多くてちょっと内面を見せていてお得感あり。どの女の人ともわりと簡単に親しくなる割にあんまり進展しないハルキちゃんがりらさんと水上バスに乗る回は特に楽しい。
【「感性」の「感」は「感謝」の「感」】
考える野球 角川SSC新書 (角川SSC新書) | |
野村克也 | |
角川マーケティング(角川グループパブリッシング) |
野村克也『考える野球』読了。野球をやる上での感性の問題、感じる力の「感」とは「感謝」の「感」だ、という言葉に少し目の鱗が落ちる。なるほどそういう言い方はいい。感性ということばには「豊か」というイメージがある一方で感性的になることと神経質にいろいろなことを感じてしまうことが区別が付けにくい感じが私にはあるのだけど、感謝の感だといわれると回りから自分が受けていること、「心づかい」とか「めぐみ」とかありがたいことに目を向ける、感じ取れる力に心が向く。心の方向性の問題というのは実際大事だと思う。感性の感は感謝の感だ、といわれると一瞬「え?」と思うが、そういうふうに考えてみると入ってくるものがある。
まあこの本、あとのほうに行けば行くほどいわゆる「野村のぼやき」がでてきて読みにくくなるのだが、あまりそこに深入りするのはやはりやめておこう。
ちょっと小説のアイディアが出たのでもう少しつめて考えて見たい。
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