小説の本体と意匠/今週のモーニング

Posted at 11/02/24

昨日。昨日は忙しかった。予定していた仕事が全然片付かない。まあ今日明日で片づければいいのだし、二時間もかければ出来ると思うのだけど、その二時間が取れない。まあ今はある意味で書き入れ時だし、今ちゃんとそっちの方をやっておくことは大事なことなので仕方がないのだけど。源泉徴収の計算をしていて、今年から扶養家族の数え方が変わったのを忘れていた。子ども手当が支給される見返りに、16歳未満の子どもは扶養親族として計上しないことになったのだ。関係する人はわずかなのだが、1月分の計算を間違っていたので2月分で計算し直さなければならないことになり、それで結構手間を取られたということもある。ただでさえ年度末で忙しいのに、いろいろぽんぽん重要な話が飛び込んで来て目の回るような感じ。でもまあ、それが生きてるってことでもあるんだろうなと思う。

10時まで仕事をし、帰ってきて夕食、母に愉気、入浴、就寝。忙しかったのでツイッターの返信もなかなかできず。そういえば昨日はほとんどツイートできなかった。

朝起きたら6時半過ぎ。少し寝過した。でも、今朝は暖かい。暖かいが天気はあまりよくないな。短い小説を一つ思いついて、モーニングページに書く。原稿用紙4枚程度。頭の中で浮かんだ空想系の話。話になっているかどうかも分からないが、ふんわりしていて、ちょっと景色があって、私は好きだ。こうしたいとかああなりたいとか思っていても、小説は書けない。小説はむしろ、感情だけで書いてみたり、空想だけで書いてみたりした方がまだ書ける。理性は小説の本体にはならない。小説の構成を手助けする力として発揮されなければならないけど。小説の本体は、心の動きだとか、空想の転換だとか、もっとそういう曖昧模糊としたものの中にある。理性でサーチしようとしても、そういう曖昧模糊なものは捕まえることが出来ない。心の動きだけが、心の動きを捕まえられる。

自分にとって、情けないこと、いやなこと、避けたいこと、そういうものを昇華する働きが小説にはある。好きなものに浸れるなら、あえてそれを小説にする必要はない。それを読んでいれば十分だ。でも人の心の中には、好きなだけではない部分がある。それと向き合えばいい、ということではなくて、ああ、今、心はこういうふうに動いたな、というのを、いろいろな意匠を借りて来て演じてみる。心の動きが本体で、設定もキャラクターも筋立てもみんな意匠なのだ。

だから、意匠から入ってしまうと苦しむことになる。形から入る、とよく言うけど、それは仏作って魂入れず、ということに、私などはなってしまう。たましいがあるから仏が作れるのだ。そして、その心の動きというのも、心にひりひりするような、本当の動きでなければならない。本当に後悔したり、悔やんだり、でもどうにもできないから忘れようと思ったり、今度は気をつけようと思ったり。そんな大したことでなくても、しまったなあとかこうすればよかったなあと思えば思えることが生きていればいくらでもある。そういうことから目をそらしたくなってしまうけど、むしろそういうものを見つけたらそれが題材にならないかと思ってみるくらいのことをした方がいい。あんまり大きすぎる後悔、重すぎる後悔はなかなか話にはならないけど、周辺からそっと優しく掘り起こしていくうちに話しになることもあるかもしれない。

モーニングページを書き終えてみると、9日間で100枚のノートを書いてしまった。22枚も書いた日もある。モーニングページももう95冊目。明日から96冊目に入る。

朝出かけて職場に出て不燃物を処理し、書類を家に持って帰り、帰りにモーニングを買う。朝食後、その書類の話を少し母として、自室に戻ってモーニングを読む。「デラシネマ」新しいキャラが出て来て先の読めない展開。「神の雫」付録?のフランス取材記。シャンパンのブランド、「サロン」は耕作に機械を使わず、馬でやって畑の土を固くしないようにしているという。なるほどそこまでやってこその味、というわけか。「氷上のセイリオス」何かと思ったらセイリオスってシリウスのことか。最終回。微妙だな。「きのう何食べた?」ゲイカップルの過去の浮気の告白合戦。むううう。「エレキング」微妙なギャグが続いているうちに最後のページで笑わされる。ふとばやしでぶごろう君。課長島コアラ。びみょー。「ひらけ駒!」村山聖。この話を出すのかこれで終わるのか。「クレムリン」ズッキーニのみで構成された○○。「へうげもの」関ヶ原前夜、前田利家の死。このあたり、史実は知っていても山田芳裕が史実をどう改変してくるか分からないので油断ならん展開。次号が楽しみ。来週の予告に「ピアノの森」の名前はあるが、さてどうなるか。一週間後のお楽しみ。

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