確定申告とか/本を読んだという充実感と、美味しいものを食べたという充実感/創作の源泉
Posted at 11/02/22 PermaLink» Tweet
昨日。ブログを書いたあと、用事をいくつか。昨年の確定申告の写しを探したが、ない。デスクトップに残っているデータを起動してみたら、途中だ。どうも、毎年東京でやっていたので去年もそうだったと思っていたら、昨年は最終的には実家の方で申告書を作成したらしいということが分かってきた。昨年は今までと違い青色申告をしたからな、と思い、あれっと思って今このブログで「確定申告」と入れて検索してみたら3月11日に職場(つまり信州)で作成していたことが判明。そういうことって覚えていないものだな。今日また実家で探さないといけない。
いくつかしなければならない用事があり、自転車で区役所に出かけ、その途中で健康保険の保険料を払い、区役所の証明書発行機に住基カードを入れて印鑑証明を二通とった。それから自宅近くに戻り、クリーニング屋でシャツを二枚引き取ってくる。コーヒーを飲んだらズボンにこぼしてしまい、またクリーニング屋へ。何をやってるんだか。と言いつつ、今朝もザワークラウトをズボンの上にこぼしてしまった。なんだか酷いことになっている。まあとにかく、きのうは再度出かけるときにまたクリーニング屋により、それから自転車をこいで運河を越えて遠い方の郵便局まで行った。そこで書留郵便を受け取り、せっかくなのでその近くの松坂屋ストアで昼食の買い物。レジのおばさんがすごいやる気がなさそうで、ストッキングの上から膝のあたまを掻いてからお釣りをよこしたのでちょっと驚いた。帰りは人道橋で運河を越え、下町の家の密集地の中を抜けて帰宅。昼食。
切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話 | |
佐々木 中 | |
河出書房新社 |
きのうは『切りとれ、あの祈る手を』を読んだ感触があたまの中に残っていて、その余韻をあまり潰したくない感じでいろいろなものを頭に入れる気にあまりならず。夕方それでも、なんとなくぶらぶらしたくなって出かける。「本を読んだ」という充実感の中で町をぶらぶらするというのは久しぶり。駅前の書店をぶらぶらし、帰りに買ってもいいかなというマンガを一つ見つける。最近行ってないなあと思い神保町に出かける。特に何か買うつもりでもなかったのだけど、そういえばと思ってバルテュスの関係のものを少し探してみる。一番読みたいものは見つからず。歩きながらツイッターでやり取りしているうちに大澤信亮『神的批評』(新潮社、2010)を勧められたので三省堂に入って立ち読みし、買うことにした。
神的批評 | |
大澤 信亮 | |
新潮社 |
それから町をぶらぶらしたが、スヰートポーヅが食べたくなって店の前まで行って見たが閉まっていた。しかしマザーズの自然食レストランが開いていたのでそこで夕食を取ると決め、書泉ブックマートへ。行きがけに見たマンガを買うことにした。野村宗弘『そう言やのカナ』(日本文芸社、2011)。37歳の失業者と22歳のフリーターの夫婦。まあほのぼのものだが、奥さんのカナさんのキャラがいい。
そう言やのカナ 1巻 (ニチブンコミックス) | |
野村 宗弘 | |
日本文芸社 |
それからついでだと思い書泉グランデの地下でマンガを物色しているうちに、久しぶりにひさうちみちおの本を発見。『マンガの方法論 マンガの経済学』(朝日新聞出版、2011)。この人、マンガはポップで危ない系の作品を書いていたんだけど多分売れなくて苦労しただろうなと昔から思っていたのだけど、作品集でなく書籍を出しているのでへえっと思って奥付を見たら京都精華大学准教授。ずるっっという感じ。そうかあそういうところで生き残っていたのか。80年代に面白いんだけど食えてるか怪しいなあと思うマンガかは何人もいて、最近になってネットでその消息を探ったらみんなゲームの絵を描いていた、ということがあったけど、まあアカデミズムに入るというのも一つの生き残りの道なんだな。でもそれでいーのー、となんとなく思ってしまう。でも読むだけのこちらとは違って描く方は雑誌の栄枯盛衰とかいろいろあるのは『ゲゲゲの女房』の例をひくまでもなく当然のことなので、外野があれこれいうことじゃないんだよね。それにまだ内容を読んでいないので、状況も分かるわけじゃないし。と思った。自分だってものを書こうとしているけど、やはり生計は別に立てているわけだし。まあ、そのへんの話も書いているようなので、楽しみにしたいと思う。
マンガの方法論 マンガの経済学 お金とマンガの不思議な関係 (コミック) | |
ひさうちみちお | |
朝日新聞出版 |
それからマザーズのレストランに行って取り放題のコースに。美味しい野菜料理をがつがつ食べまくったという感じ。ほんと、ここに行くといつも食べ過ぎるくらい食べてしまう。美味しゅうございました。満足して地下鉄まで歩き、帰宅して、マンガを少し読んでいるうちに眠くなってしまう。それでもいろいろ読んだりテレビでリビア情勢を見たりしながら起きていたが、10時すぎに寝た。
今朝は4時ごろ目が覚めてしまい、それからモーニングページをたくさん書いた。どんなものを描きたいかについてなど。
美味しい野菜料理のように、その一冊を読むことが、人生のよろこびそのものであるような、そういう本。
それを食べることが人生のよろこびであるような、滋味あふれる、素朴な、かざりけのない、それでいて自然の素材を生かした、あたたかい、ふんだんな、ゆたかな、ゆったりとした夕食のような読書の時間。それを食べることそのものが人生の目的であるような、そういう本。
つい食べ過ぎてしまっても、自然と消化されていくような。
ゆっくりと心地よい眠りをもたらすような。
からだがあたたかくなり、無限の充実感とともに、さあ、やるぞと思えるような。
つらいことも楽しいこともあるけれども、それが人生だ、と思えるような。
ゆったりとつかれるお風呂のような。ほっと一息入れられるトイレのような。
静かな宵の何物にも変えがたい読書のような。眠れない夜に見る古い外国映画のような、そんな一冊の本を。
そんなふうに、延々と書き綴った。よい本を読んで、美味しいものを食べると、ストレートに『そういうもの』を書きたくなる。そういうものが創作の源泉というのは、多分悪いことではないだろう。自分という人間はけっこうシンプルに出来ている。
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