バベルの塔の内側/ザワークラウト/区別のなさが、心地いい

Posted at 11/01/31

昨日。母の誕生会をするということで下の妹の住んでいる浦和の方へ。乗り換え案内で調べたら東西線から日本橋で銀座線に乗り、上野で宇都宮線に乗り換えて赤羽に出て、それから埼京線に乗るというのが最速だと出たのでそんな乗り方をするのは初めてだがそう行って見た。すると地元駅を出たのが11時9分で到着が12時5分だったから1時間を切った。今まで一時間を切ったことはなかったからやはり早かったんだなと思う。ちょうどいい宇都宮線の電車があるかどうかがポイントにはなるが、そうでなければ池袋に出ろという指示になるので、直線距離ならどう考えても宇都宮線経由のほうが早いし、京浜東北線てバカに遅いので、まあたまにはこういう経路もいいかなと思った。久々に尾久駅を通ってなんか懐かしいと思ったし、案外乗降客がいるんだなとも思った。線路の向こうに飛鳥山が見えた。

妹のところで弟や上の妹の家族とも合流。5時くらいまで取り留めない話をした。といってもなんだか保険関係の話が多かった。こちらも相続だの火災保険だの地震保険だのがどのくらいのものなのかとかの話題があったせいもあるし、下の妹の旦那が保険の仕事をしていたり弟のお嫁さんが銀行のローン関係の仕事をしていたりするせいもある。案外金融関係の人が身近にいるんだと今まで気づかなかったのもなんか不思議だが。上の妹の娘たちが部活を終えてやってきたりしているうちに、時間が過ぎた。

5時半過ぎに弟の車に便乗して母と私のところまで送ってもらった。途中で首都高の分岐をまちがえ、箱崎の方に行かずに山手トンネルに入ってしまった。弟もこのルートに乗るのは初めてらしく、「ラッキー」と言っていたが、やけに延々と続くトンネルだった。結局大橋ジャンクションから1号線の上りに出たが、あのバベルの塔のような大橋ジャンクションは完成前に外から見たことはあったが初めて内側を通ってなんかスゲーっって感じだった。しかしジャンクションに入る前に2車線が1車線になっていて当然そこで渋滞が起こっていて、それはどうなのという感じだったが、しかし都心方面と東名方面に行く車を分けるのに少し前で一度合流させるというのは意味のないことではないかもしれないとも思う。

六本木を過ぎ、結局また湾岸に入って、レインボーブリッジを渡って江東区へ。あの橋から見る夜景は本当にきれいだな。本当に都会とはこういうものだ、という感じがする。実にいい。それから新木場のランプまで行って降りたがこれは少し行きすぎで、本当は一つ手前の有明で降りて357号を行って明治通りに入ればよかったのだと後で知った。

一度母に家で落ち着いてもらってから自分は出かけて、丸の内に行った。10月に買ったマークスのスケジュール帳が、表面の革(合成?)が背表紙で割れてしまったのだ。どう対処しようかと思ったけど、結局白い手帖カバーを買ってそれをかぶせることにした。今年は黒いスケジュール帳で行こうと思ってたけど1月末に玉砕、結局当初の予定通り白いスケジュール帳になった。もともと白がほしかったけどなかったから黒を買ったのだった。ついでにセロテープを買ったり。文具セールをやっていて、ネイビーのキャンパス地(革の部分は茶色)のバッグが4200円で売っていたので買ってしまった。似たようなバッグをもういくつも持っているのに、最近妙にバッグに凝ってしまっている。

それから成城石井に行ってレバーペーストとオリーブ入りのカンパーニュ、塩きんつばを買った。まあ母にもこちらでの私の朝ごはんを食べさせてやろうと思い。地元に戻ってきて西友へ行って、40ワットの電球と排水口用のネットを買って帰宅。

今朝はさっきまで母がいたのだが、朝ごはんを食べさせたところ「ザワークラウトが美味しい」という感想だった。また荷物が軽いときに買って帰ってあげようかと思う。

きことわ
朝吹 真理子
新潮社

朝吹真理子『きことわ』読了。見事に何も起こらない、爽やかなくらい何も起こらない小説。筋を簡単に説明すれば、少女時代から25年ぶりに会った二人が、25年後も心が通った、ということになろうか。あまりに身も蓋もないまとめ方だが、そんなまとめ方こそがこの小説のよさを表している気がしないでもない。浮かんでは消えていく思考と記憶の影。何が本当で、何が思っただけのことなのか、その境界が見えなくなっていく中で、確かに生きている二人がいて、生きていた人がいて、そしてその周りでも生きている人がいる。貴子と永遠子の25年間への愛もあるし、貴子の母親と永遠子の母親の25年間への愛もある。そしてその周囲にいる男性たち。いちいちの距離感が印象的。ふんわりとしているけど、確かにある。確かにあるのは、それは現実としてなのか、思考としてなのか、記憶としてなのか、それは確かには分からない。分からないけど確かにある。その区別のなさが、心地いい。

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by Luke Peterson

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