今年読んで面白かった本(1・2月編)

Posted at 10/12/26

今日は今年最後の日曜日。ネットを見ていてもテレビを見ていても、「まとめ」に入ったような特集が多い。まとめるほどのことが出来ているかどうかわからないが、私もちょっと今年を振り返ってみようかなと今年1月からのブログを少し読み直したりしてみた。まだ2月までしか来ていない、というか読んだ本などをピックアップしただけなのだけど、それでも十分疲れた。ここまでのところで思ったことを少しメモ。

今年の1月2月はとても寒かった。昨年の暮れに父が亡くなったこともあり、正月から1月一杯はそういう感じの話が続く。ショパンをよく聞いていた。父が亡くなるまではピアノソナタ2番の「葬送行進曲」は聴く気がしなかったのだけど、なくなった後は何度も繰り返し聞いた。すごくいい曲だと思う。あまりにいい曲過ぎて、葬送の場面を想像させすぎるのが難なのだが。ネット上ではツイッターにはまっていた。これは2009年後半からずっとなのだけど、1月は特に『週刊ダイヤモンド』でツイッター特集とかがあってツイッター廃人みたいになっていた時期だった。

バベットの晩餐会 (ちくま文庫)
イサク ディーネセン
筑摩書房

1月の最初は柄谷行人・中上健次『小林秀雄を越えて』を読んでいた。この頃はまだ評論を意識していた。1月に読んで一番面白いと思ったのはディーネセン『バベットの晩餐会』。北国のプロテスタントの質素な家族と、パリの豪奢なメニューの対照の妙。神と人間。『作家の家』なども並行して読む。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩
新潮社

2月もショパンにはまっている状態は変わらず、いろいろな演奏者のいろいろなCDを買っていた。そういう意味では下田幸二『ショパン全曲解説』がこの時期を象徴する本かも知れない。2月に読んで一番印象に残っているのが梨木香歩『西の魔女が死んだ』。この頃はこっち方面の小説を書こうとは思っていなかったが、こういうものを読んだのは一つのきっかけになっているかもしれない。『宇宙兄弟』が面白いということが分かって大人買いし、一気読みしている。あとは西村佳哲を二冊読んだ。平野啓一郎『葬送』も読み始めたが、まだ本格化していない。

テアトロ 2010年 03月号 [雑誌]
カモミール社

あと友人の高野竜君の戯曲「アラル海鳥瞰図」が宇野重吉演劇賞の戯曲賞を取って『テアトロ』に掲載されたのを読んだ。語りの芝居。彼も今年も例によって波乱万丈の一年だったようだ。活動はちょっと休止しているようだが、またぜひ再開されたい。

両月とも他にもたくさん読んでいるのだが、今になって印象に残っているのはそんなに多くない。今は取り上げなくても後になって面白いと思ったものが出てくるかもしれない。ただ、出版直後のものがあまりないので『今年の一冊』というにはあまりふさわしくはないのだけど。

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