ポイントカードばかり増える/分子模型とか村上隆とか/希望のない場面がない映画
Posted at 10/11/29 PermaLink» Comment(2)» Tweet
昨日。音楽会のあとに会おうという友達と会う約束をして、銀座に出かける。いろいろ買うものがあったので、先に買い物を済ませようと。山野楽器に行って、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲を探す。いろいろ迷ったけど、アーノンクール指揮のウィーンフィルの全集を買った。1番から5番まですべて収録されている。ツイッターで3番と5番が勝負の前に聞くと気持ちが高揚する、ということが書いてあったのでちょっと買ってみた。まだちゃんと聞いてないけど、5曲とも1775年の一年間に書かれているというのがすごいな。全部ちゃんと3楽章まであるし。音楽史ももう少し掘り下げてみるときっともっと面白いんだろうな。伝記だけ読んでも音楽家のことは分からない。あたりまえのことなんだけど。
モーツァルト:VN協奏曲全集 | |
クレーメル(ギドン) | |
ポリドール |
それから教文館書店に行って本を物色。そのあと伊東屋へ行って母の万年筆の補充インクを買った。ウォーターマンのインクなんて田舎にはないから。メルシー券で払おうとしたらもう使えないといわれてびっくり。メルシーカードになったのだという。まあ、手続きをしたらポイントになって使えるというので、さっそく手続き。ポイントカードばかり増えて困るな。有楽町に出て、山手線で東京に出ようとしたら運転見合せ。仕方ないから歩こうと思い、改札でスイカの出場処理をしようとしたらものすごい長い行列。やがて駅員が出てきて、改札機の設定を変えたからそのまま出られるといわれ、さっさと出て来た。すると、友人からメールがはいって、音楽会の流れがずいぶん遅くなりそうなのでまた改めてということになり、予定変更。東京駅まで歩く。街はもうクリスマスのイルミネーション。
フィナベル ピュアハニー・ハニージャム・ハニーキャンディ詰合せ | |
フィナベル | |
フィナベル |
HGS 分子構造模型 C型セット | |
丸善 |
新丸ビル地下の成城石井でザワークラウトとかカンパーニュとかフィナベルのボンボンとかを買う。ボンボニエールは銀というわけには行かないが。それから丸善に行ってハヤシライスでも食べようと思い、その前に前からほしかった分子模型を理工学書のコーナーで見つけ、教文館で買うかどうか迷った村上隆『芸術闘争論』(幻冬舎、2010)を買った。ちょっとジブリ関係の本を見て、4階の丸善カフェで『芸術闘争論』を読みながらハヤシライス。ついでにカベルネをグラスに一杯。散財だ。
芸術闘争論 | |
村上 隆 | |
幻冬舎 |
帰りにツタヤで『天空の城ラピュタ』のDVDを借りる。結局最後まで見た。私はやはり、『ナウシカ』より『ラピュタ』の方が好きだ。それは、自分が作ろうとしているものがラピュタの方が近いということがある。というより、こないだ初めてラピュタを見たとき、自分の作りたいもののイメージとあまりに重なる部分が多くてかなり驚いた。まあそのあたりは、こういうイメージは受け手にも受け入れられるものなんだなと前向きに考えることにした。「ナウシカ」は強いリーダーシップを持って、しかも豊かな感情を持っている、いわば「完璧な少女」であり、ちょっと人間離れしている。破壊力などスサノオノミコトのようで、神話的な感じだ。ラピュタにでてくるのはまあいわば普通の少年少女で、やはりそういうほうが自分には書きやすい。シータが一瞬ナウシカ化する場面があるが、まあそれはそれとして。最後まで見て、改めて元気が出た。ラピュタはブルーレイがでているらしいけど、買うかどうか。東京では見られるが、今のところ郷里ではブルーレイプレイヤーがない。どうするか。
「ラピュタ」を再度見て思ったが、この映画には希望のない場面、希望の失われた場面というのがほとんどない。これは他のジブリ作品にも共通することだ。主人公の希望が消えそうになっても、他の登場人物がそれを担っていたり、あるいはわくわくとか幻想とか希望以外にその場面を引っ張るものが必ずある。高畑勲の『おもひでぽろぽろ』とか宮崎吾郎の『ゲド戦記』で感じられなかったのはそういう部分だなと思う。私は途中でそういう「引っ張るもの」を見失ってどちらも途中で見られなくなった。今書いている小説を書き終えて余裕が出てきたらまた見てみたいが、自分もやはりすべての場面で何か引っ張るものがある小説が理想だなと思うし、そういう風に書きたいと思っている。
天空の城ラピュタ [DVD] | |
宮崎駿監督作品 | |
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント |
宮崎駿はどこかで庵野秀明を評して「これをやるぞと情熱を燃やしたらそれから降りることにアイデンティティを感じるタイプ」と言っていたが、そういうデタッチメントアイデンティティ的な感覚が作ったのが『エヴァンゲリオン』なのかもしれない。『ゲド戦記』を見ていてエヴァに通じる感覚(私はエヴァも途中で見られなくなった)を感じたが、でも庵野ほど地獄への一直線の道を歩く覚悟を感じるわけでもないので、そのあたりのところが宮崎には不満だったんだろうなと思う。
私は世代的には庵野と同じだけれども、作りたいのはもっとポジティブなものだ。このどうしようもない時代を生きぬく力になるような、そんな作品を書きたいと思う。宮崎駿の作品をみると、そういう意味ですごく勇気付けられる。
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"ポイントカードばかり増える/分子模型とか村上隆とか/希望のない場面がない映画"へのコメント
CommentData » Posted by モエル at 10/11/29
メルシー券が使えなくなったのって、ほんとーにずーーーっと前だったような気がするのですが。。。
最後に全部メルシー券を使って支払いしたら、「全メルで~」とレジのお姉さんに唱えられた思い出があります。
今はカードになっているのか。
伊東屋もずいぶん行ってないな。
CommentData » Posted by kous37 at 10/11/29
>メルシー券が使えなくなったのって、ほんとーにずーーーっと前だったような気がするのですが。。。
そうだったんですか。私もだいぶ長いこと行ってないので使えないといわれてそうだったのかと思って。メルシー券、学生時代から親しんできましたからね。他の文具屋で買わずにわざわざ伊東屋に行ったりして。
カードのポイントがたまるといわれてまあいいかとは思いましたが、多分まだどこかにメルシー券は眠ってるような気がします。見つけたらまた換えにいくかな。でもほんとカードばかりで財布の中に入りきらなくて困ります。