宮崎勲「この一本で世の中変えようと思ってやんなきゃいけない」

Posted at 10/11/28

昨日帰京。帰りにツタヤで『ゲド戦記』のDVDを借りて帰る。途中まで見たけど、どうもあまり面白くないというか、何というか、他のジブリの作品にはある「この作品は絶対見たら得るものがある」という感じがあまりない。他の一般のアニメに比べて言いか悪いかという基準でみたらそう悪い作品ではないと思うけど、「得るものがある」という感じが漂わない作品を、今私はあまり見たくない感じがする。これは高畑勲の『おもひでぽろぽろ』を途中で見るのを打ち切ったときにも感じたこと。宮崎吾郎は宮崎勲の息子だけに、父親もあまり口出ししにくかったんだろうという感じがする。他の若手監督の作品には宮崎の意志がかなり貫徹している感じがするが、『ゲド戦記』に関してはあまりそういう感じがしない。

ゲド戦記 [DVD]
宮崎吾郎監督作品
ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント

ウィキペディアなどをみると、この作品をめぐる親子の確執は相当なものだったようだ。しかし、そこに書かれている「初めてにしてはよくやったっていうのは演出にとって侮辱だからね。この1本で世の中変えようと思ってやんなきゃいけないんだから。 変わりゃしないんだけれど。 変わらないけどそう思ってやるのがね、映画を作るってことだから」という科白には、改めて宮崎の創作に賭ける思いが感じられて、身の引き締まる思いがした。

まあ創作中は自分に必要なものと必要でないものの仕分けが厳しくなるので、また落ち着いたときにもう一度見てみたいと思う。

私の作品は、19日に一度脱稿し、26日に補作を終わらせて、昨日今日でもう一度読み直してみたが、作品自体に関しては自分はすごく好きで自分ではとてもよく出来たと思うのだけどまあ客観的にみるとまだまだ粗がたくさんあるのがよくわかる。うまくはまるかなと思っていたところは案外スムーズにはまっていてよかったなと思ったのだけど、やはり全体として新しい場面は説明不足のところが多く、そこをどうテンションを落とさずに完成度を上げていくかということが課題だなと思う。作品の切っ先を鈍らせたら何の意味もないわけで、こういうものづくりはどきどきする。気合をいれていい作品に仕上げたい。

月別アーカイブ

Powered by Movable Type

Template by MTテンプレートDB

Supported by Movable Type入門

Title background photography
by Luke Peterson

スポンサードリンク













ブログパーツ
total
since 13/04/2009
today
yesterday