子どものころからのトラウマをネタに小説を書くということ
Posted at 10/11/20 PermaLink» Tweet
ずっと法事の準備をしている。仕事は仕事でそれなりに忙しいのだが。今日は午前中、母と少し打ち合わせをしてそのあと花屋に花を取りに行き、引き出物のお菓子と供物のお菓子を取りに和菓子屋に行く。かなり量があり、お店の人たちに車まで運ぶのを手伝ってもらった。駅前のデパートの駐車場に車を止めて行ったのだが、駐車料金はなぜかかからなかった。なぜだろう。
それから供物のお菓子と果物と花を持ってお寺へ行って挨拶。駐車場の確認などし、帰ってきてお土産の袋を用意。30人分作って高校時代の友人が社長を継いだ料亭に届ける。そこで送迎の車の相談をして帰って来た。今日午前中の仕事はとりあえず終わった。
先日の操法のあとから減食しているのだが、腹の具合は大分ましになってきた。やはり食べ過ぎだったのだなと思う。ちょうど、小説を一つ脱稿したのであまり変に食べ過ぎずにすんでいるということもあるのではないかと思う。ものを書くというのは莫大なエネルギーのいることで、その時には無茶な食べ方をしたりする。もう少し寝かせたら校訂作業に入らないとと思う。このままではちょっとなかなか表に出せる形ではない。
でもなんというか、この話は子どものころからのトラウマに関係のある話で、ようやくそれをネタにして一本かけたという感慨はある。それで何かが解決するとかそういうことでもないけれども、とにかく一本書いたというそのこと自体が結果なのだなと思う。物語を書くことそのものが人生の目的であるならば、すべての体験はそのための種になるわけで、種は無数に落ちている。それを物語にできるかどうかは切り口と努力次第ということになるけど。
ただ、私が好きなのは物語を校訂することでなく、物語を書くことだ。たいていの作家の人はそうなんじゃないかと思うけど。書くときはいくらでも書けるけど、直すのが大変というのが実際のところ。いくら直そうと思って力んでも全然直らなかったり。でもぱあッとアイディアが浮かんで全然書き直しちゃったりすることもある。いずれにしても、じっくり物語と向かい合わなければそれもできない。書くということはある意味自動書記的な側面があるからそんなに大変でもなかったりするんだけど。モーツァルトのように完璧な楽譜を頭の中で作れるような作家だったらいいなと思う。私がプーシキンが好きなのは、たぶんそういうタイプの作家だろうなと自分で思うからだ。
書いてみて思ったが、上に書いたようにトラウマをネタに小説を書いて見ても、それで何かが解決するというわけではない。でも、書くべきものを一つ書いた、という満足感はある。作品を書くということは多分そういうことなんだろう。書くべきものを書く、というだけのこと。書けてみて初めてそれが書くべきものだったかどうかがわかるという部分もあるので、書くべきものだと思って書くことはできず、書きたいと思ったものを書くしかないんだけど。
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