宮崎駿『風の谷のナウシカ』と森博嗣・押井守『スカイ・クロラ』を観る
Posted at 10/10/17 PermaLink» Tweet
昨日帰京。東京駅について、ふと思い立って大手町でなく日本橋の方に出る。呉服橋の交差点を渡ってしばらく歩いた。日本橋で東西線に乗って、地元の駅へ。いつも行くツタヤが近いので。
しかし、探しても目当てのものがない。仕方がないので一度帰宅し、ネットで検索をかける。M砂店にもあるはずなのだが、見つけられなかったので自転車でT陽町店に出かける。探してみると、『千と千尋の神隠し』は2本しかなく、両方とも貸し出し中だった。M砂店には1本しかなく、やはり貸し出し中。他のジブリ作品はたくさんあるのに、なぜ『千と千尋』だけ少ないのだろうか。M砂店には『ナウシカ』もなかった。結局、『風の谷のナウシカ』と森博嗣・押井守『スカイ・クロラ』を借りた。向かいの西友に行って花と果物とヨーグルトを買う。24時間営業なのだけど、この時間はレジが少なく、少し待つ。こういう時間に大量に買っていく人もいて、そのレジだけ異様に時間がかかっていた。2人いたからいいけど、1人だったらえらく待たされただろう。
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帰ってきて、まず『スカイ・クロラ』を見始めた。なるほどこういう感じか。台詞には森の「哲学」のようなものが反映されているのを感じる。「スタイル」と「哲学」は微妙なところだが。森の小説はすごく読みにくいものを感じたが、これはアニメであるせいか、抵抗はない。飛行場面の実写さながらのリアル感と、地上での顔の描写のギャップとがひとつの世界を形成している。何というか、実写では出来ない種類の表現(主に物理的・金銭的制約によって)というものがあって、押井はそういうものの表現を突き詰めていこうとしているんだなと思う。世界はややばた臭い。また「親切でない世界」を描いているところも含めて、村上春樹を少し連想した。しかし、村上は宮崎駿と同じくまだ世界に対するあたたかい信頼のようなものがある感じがするが、この映画は今のところあまりそういうものがない。例によって25分くらいのところまで見て休憩。
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それから家事的なことをいろいろやって『風の谷のナウシカ』を見始める。これは何というか初々しい。宮崎駿の処女作なんだなと思う。あとの作品に比べて、表情での芝居が多い。後の作品では、キャラクターが物語世界に埋め込まれている感じがするが、ナウシカはキャラクターを立てることにだいぶ腐心している感じがする。色の感じが、後の作品に比べて退色感があり、昔見たカルピスのアニメ(「母を訪ねて三千里」とか)を思い出した。いろいろな意味で、『ナウシカ』と『ラピュタ』の間にはかなりの進化というか変化というか、が感じられる。もちろん、後につながっていくものが既にたくさん現れてはいる。「処女作にはすべてが現れる」というが、そういう面も強い。こちらも25分くらいまで見て1時半を過ぎたので、入浴して就寝。
今朝は7時に起きるつもりで携帯のアラームを鳴らしたのだが、アラームを止めて布団の中で体を伸ばしたり愉気したりしていたら、8時半になっていた。やはりどうも、テレビやPCの画面を見ている時間が長いと目が疲れて、頭や腕、腰にも影響する。やはりポータブルのDVDプレイヤーでも買って、特急の中など手持ち無沙汰の時間になるべく見るようにした方がいいのかもしれない。睡眠時間に食い込ませるのは少し辛い。
***
森博嗣『自由を作る自在に生きる』読了。面白かった。いい本だと思う。最後の章が「自分による支配」についてで、その中でも「好きなものによる支配」という項が特にそうだなと思った。「好きなもの」にふりまわされて自由を失う、ということは私も今まで本当によく経験した。一番多いのは女性だが(爆)。まあ女性でなくてものであっても、好きなものに縛られて自由を失うということはよくある。よく考えなければいけないところがあると思う。
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