昨日は仏滅、今日は銀座
Posted at 10/10/10 PermaLink» Tweet
今日は日曜日。10年10月10日だと騒いでいるが、平成ならば22年。どうということはない。しかし10月10日なのに体育の日でないというのはなんだか不自然だ。移動祝日というのはそろそろやめて、昔に戻してくれないかと思う。個人的に、月曜が平日でないと困ることが多い、ということもある。もっとも、今回は10日が祝日なら11日が振り替え休日となって連休になることには違いないのだが。
昨日帰京。昨日はどうも仏滅で、でもなんだか腹立たしいことが多かったせいか、割と元気だった。腹立たしいことが多くて打ちひしがれるのではいけないのだけど、最近は帰って活性化することもあり、体力的にはだいぶ元気になってきているものと思われる。
今日は大安で、いいこともあろうかと思っていたが、昨夜夜更かしして今朝起きたら9時を過ぎていた。実はサンデーモーニングで大沢啓二氏の追悼をやるだろうからそれを見たいと思っていたのだけど、1時間以上見損ねた。残念ではあったが仕方がない。
自分の人間に対する見方というのをどういうふうに考え、どういうふうに創作に反映していくのか、あるいは自分の生き方とどう結び付けていくのか、というようなことをここのところずっと考えていて、ただあまり具体的にどうすればいいということは思いつかないのだけど、考えてみると創作のヒントというのは多分小説とか本を読んで思いつくというものではなく、何か街を歩いていたり、公園でいろいろな人を見ていたりしたほうが思いつくのではないかと思った。つまり人間観察。しばらく生身の人間にあまり関心を持っていなかったので、その当たりの感覚を回復した方がいい気がする。田舎の人と東京の人はまた違うし、多分東京の人の方が自分にとっては書きやすいので、しばらく東京の人を観察しようと思う。
でもそんなふうに思い始めたのは今日も後半になってからで、昼前から夕方までアイドリング状態で、ジャイキリを読み直したりしていた。『西遊妖猿伝』とかも。私がいちばん好きな場面は首を切られた竜児女が李元吉の振り上げた刀に噛み付いて悟空が斬られるのを阻止する場面なのだが、書き直しではこの場面がなくなっていて、今でも書き直したほうの新しい版は読む気がしないでいる。自分が共感する場面と、自分が憧れる場面。共感する小説と憧れる小説。いや、共感する小説というのは読んだことがほとんどない、つまり自分の人間観に完全に一致するような小説はこの世に多分ない。それをこの世に現前させることができるのは自分だけだと思う。そのためには自分の人間観というのをもっと鍛え、もっと成長させることもまた必要である気がする。私が本を読んだり何かを見たりするのは憧れからであることが多かったのだけど、それだけではやはり不十分だ。共感できるものを読むのが不可能だとしたら、自分が共感できるものを自分で作り出すのにヒントになるようなものをたくさん読んだり見たり聴いたりする必要がある。この間アンジェラ・アキを聞いていて、やはり私はこの人の歌に共感できる部分がかなりあると思った。それも昔の恋を歌ったものの中により多く。「ダリア」とかはやはりいいなあと思う。
夕方になってようやく出かける気になり、日が沈むのと同じ頃にようやく動き出す。例によって、何を着ていくのか迷いに迷ってしまい。ズボンは先日ユニクロで買ったブルーとグレーの間のようなコットンパンツにし、上着は昨年H&Mで買ったやはりブルーとグレーの間のような色のもの。それにブルックスブラザーズで何年か前に買ったハイネックをあわせて。ということにしたのだが、今日は案外あたたかく、結果的に上着が余分だった気がする。地元の文教堂などで少し立ち読みし、銀座に出る。最初にブックファーストに行っていくつか本を見る。写真集をいろいろ見たのだけど、結局買わなかった。山岸涼子『押し入れ』を買う。
押し入れ (KCデラックス) | |
山岸 凉子 | |
講談社 |
そのあと教文館に行って、いろいろ吟味している間に時間がなくなりカフェに行けず。三越でカフェを探して4階のハロッズに行ってみたが、どうもあまり感じがよくなかった。開店したばかりでまだあまり訓練が行き届いていないのかもしれない。オーダーを取りに来るのも遅いし注文が出てくるのも遅い。一人だからといって落ち着かない場所に座らされ、その直後にラストオーダーを取りに来る無神経さ。新規の客がもう来ないとわかっているならもっと落ち着く席に通せばよいのに。この店には多分しばらく行かないだろう。
地下に下りて、いわゆるデパ地下で晩御飯を買う。応対がきちんとしていてほっとする。それからダロワイヨで杏のジャムを買う。ここも応対のお姉さんが少しトウは立っていたが美人で笑顔もきれいでなんだか満足させられた。世の中にはいろいろな人間がいる。
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