メンター/『おっぱいとトラクター』/DVDレコーダー

Posted at 10/09/20 Comment(2)»

昨日。午前中は所用で在信州。ちょうど「小宮の御柱」の日。諏訪の御柱というと春の諏訪大社のそれが有名だが、諏訪では諏訪大社以外の神社でもみな御柱を建てる。小宮の御柱は秋で、昨日はその中でも比較的大きな神社の御柱が各地で行われた。諏訪市内では手長神社、八剣神社など。私の実家のまわりの人たちもみんな総出で祭りに参加していて、私などはちょっと居心地が悪かったのだが、街がうきうきしている感じはいい。祭りを邪魔しないように裏道を通って職場に向かい、用事を済ませてから駅に出た。

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
梅田望夫,飯吉透
筑摩書房

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2時過ぎの特急で上京。昨日は朝日新聞の日曜版を買って特急に乗り、一通り読んで読書欄をチェックしたあと、梅田望夫・飯吉透『ウェブで学ぶ』の続きを読んだ。ストレートに自分に返ってくるわけではないのだけど、いろいろなことが想起され、いろいろなことを調べたくなり、思わぬ発見があったりする。昨日いちばんへえっと思ったのは、飯吉が「メンター」という言葉を使っていて、すごく意外だったので調べてみると、ホメロスの『オデュッセイア』に出てくる老賢人「メントール」の名に由来する言葉で助言者とか指導者の意味だと言う。今、『リーダーズ英和辞典』と『新英和中辞典』を調べたがやはりその意味で出ているし、何かもっと秘儀的な印象があったのだが、わりと普通名詞だということがわかったのは収穫だった。大体最初に読んだのが本田健『ユダヤ人大富豪の教え』だったから、「そういうもの」というイメージが染み付いてしまっていたんだろう。まあこの言葉を使って変な顔をされたときにいちいち「あ、メンターていうのはホメロスのオデュッセイアに出てくる・・・」と説明するのも面倒だから、どのくらい使うかはわからないけど。(笑)

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル,Michael J. Sandel
早川書房

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4時半ごろ東京駅について、丸善丸の内本店で読もうと思っていた本を二冊買う。昨日書いたように正義の問題について少し考えておきたいと思ったのでマイケル・サンデル『これから正義の話をしよう』(早川書房、2010)を買い、朝日の書評で面白そうだったマリーナ・レヴィツカ『おっぱいとトラクター』(集英社文庫、2010)。まだ両方とも立ち読みしただけだが。

『正義』の方は買ってみた動機を昨日書いたからいいとして、『おっぱい』の方はドイツ生まれのウクライナ難民で今はイギリスに帰化している女性作者の58歳の処女作、だという。それだけでもなんだか凄そうだ。朝日に出ていた書評はクッツェーなどの翻訳で知られる鴻巣友季子のもので、この本の帯には豊崎由美が「こんなタイトルを見つけて素通りできますか?」と書いている。ナチスに迫害されてウクライナから難民として出てきた夫婦とその娘たちの話だが、お母さんの死後、84歳のお父さんがいきなりウクライナから出てきた36歳の巨乳の介護ヘルパーと再婚するといいだし、49歳と59歳の娘がそれを阻止するために奔走する、という凄いストーリーだ。お父さんは技術者で、ウクライナのトラクターの話を熱く語るらしいが、まだそこまで読んでない。原題は何しろ"A short history of tractors in Ukrainian"だ。論文や概説書にはよくある表題でそこにある皮肉というかギャグはパンチが利いていて面白いのだが、さすがにその題では日本では売れないだろうと思う。暗くなりがちな難民ものをこういうコメディ小説にしようという試みは面白いと思う。44/461ページ。

おっぱいとトラクター (集英社文庫)
マリーナ・レヴィツカ
集英社

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本を買ってから新丸ビルに行って夕食の買い物など。朝食用のザワークラウトを買おうと成城石井に行ったのだが、いつもおんなじのではつまらないなあと思い、セロリの酢漬けを買ってみた。結論から言えばザワークラウトにしておけばよかったなあと思ったが、ザワークラウトもつばめグリルで初めて食べたときには何だこれはと思ったけれどもだんだん美味しく感じるようになってきたので、これもまた美味く思うようになるのかもしれないとも思う。味覚は神秘だ。

帰宅後、自宅の裏のヤマダ電機に出かけてDVDプレイヤーを買う。昨日も書いたが今まで個人の力を強めるようなことを自分に禁じているところがあったのだが、その姿勢を転換するための第一弾。大袈裟な。いろいろ話を聞いてソニーの製品と比較したのだが、結局東芝のものにした。

TOSHIBA VARDIA 地上・BS・110度CSデジタルチューナー搭載ハイビジョンブルーレイレコーダー HDD320GB D-B305K

東芝

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同時に2本録画できる、というところが決め手だったかな、と思う。テレビの型が古いのでHDMIコードは使えないD端子は使えるということで、まあまあだと思った。ポイントで割引をしてもらうために携帯のポイント登録をしたり、少し手間取ったが、買って帰っておいておいて、夕食後さて接続するかと取り掛かり始める。と、いろいろやっているうちにアンテナ線が一本足りないという事実が判明した。9時を過ぎていたためにもうヤマダ電機は閉まっていて、自転車で西友に出かける。アンテナ線を物色していたら分波器というのも見つけ、今まで地上波アナログが見られなかったのでそれを使ってみようと思い立ち、買って帰る。その目論見は成功し、初めてどの放送も見られるようになった。

接続してからもためしに録画してみたり、持っているDVDをかけてみたりする。大体問題なかったが、『パリの恋人』がパソコンで見たときには気づかなかった細かいところが凄く気になるようになるということがわかった。鮮明に見えるというのも良し悪しだ。知らなかったがCDもかけられるということで聞いてみると音がとてもよく、やはりステレオのCDプレイヤーも買わないとだめだなと思う。もう20年来の懸案なのだが。

私のステレオは30年前に買ったソニーのコンポーネントなのだが、10数年前にウーファーが破れたのでスピーカーを粗大ゴミで出してしまったことがある。そしたら置き場からいつの間にか持ち去られていて、しまった!と思った。考えてみたら左右で10万以上したスピーカーなのだから、何かもっとやりようがあったかもしれないと思う。あとで小さなスピーカーを買ったのだけど、やはり音がチャチい。このあたりの懸案もそのうちに解決しなければと思う。

そんなこんなで夜中は寝るのが2時半になってしまった。今朝は6時に起きてしまったので、今も少し眠い。

"メンター/『おっぱいとトラクター』/DVDレコーダー"へのコメント

CommentData » Posted by ECひろし at 10/09/20

ラジオで神足裕司さんが薦めているのを聴いて、『おっぱいとトラクター』に俄然興味が湧きました。おっぱいの女の人は英国国籍が目的なんですかね? 図書館で予約状況を調べたら数人待ちだったのですが、とりあえず予約だけしておきました。kous37さんの感想を読んでから購入も検討します。

CommentData » Posted by kous37 at 10/09/20

>ECひろしさん

コメントありがとうございます。『おっぱいとトラクター』、面白いですよ。少し長いのですぐには感想が書けないかもしれませんが、「父さん」の馬鹿げた言動のおかしさとか、姉妹間の兄弟げんかの派手なやり取りとか、面白いなあと思います。父さんと結婚してイギリス国籍をとろうとする巨乳肥満女とか、なんかとてつもない感じがちょっとロシアっぽい(ウクライナですが)感じがします。いろいろな意味で面白い気がしています。

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