風邪が経過した/ピアノコンチェルト/心の使い方
Posted at 10/03/17 PermaLink» Tweet
昨日帰郷。出かける前に体温を測ったら7度6分を超えていて驚いたが、とりあえずそのまま出かける。地元のパン屋でサンドイッチと牛乳を買い、東京駅に出て丸の内丸善でSAPIOを探すが見つからず、新宿に出て構内の書店で探したらあった。この号のゴーマニズム宣言、伏見宮系旧皇族についてこれだけ詳しく、また辛辣に書いたものは今まで見たことがないので、ある意味一つの標準になるだろうと思う。特急の車内ではSAPIOのほかの記事を読み、桜井章一と張栩を読んだ。張栩は読むと元気が出る。桜井は、読むとリラックスする。特に、桜井はすごく良かった。今まで読んだ本の中でも、一番具体的にストレートに「きく」感じがする。今、具体的に何をやったらいいかということに関するヒントが満ち溢れている。
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熱は車内ではずっと7度台が続いたが、実家に帰宅し、職場に出てから計ったら6度7分に下がっていて、それ以来6度台をキープしているので、ごく一時的な風邪だったのだと思う。最初は熱ぼったかったが背骨に息を通していたら下りるころに鼻水が出だし、しばらく洟をかんでいたらそれで収まった。経過に4~5時間というところか。こういう小さな風邪も、体温を測ったりして体を観察しているとよくわかる。内的な感覚だけでは私のレベルではとらえきれないことが多いので、こういう補助手段を使うのも今のところはありだよなあと思う。
それにしてももう3月17日。月日のたつのは早い。寒いと思っていた今年の冬も、もうほとんど終わりかけている。今朝は気温が零下まで下がったのでなかなか起きられなかったが、天気が良く、日差しは全く春の日差しだ。家の影がくっきりと砂地に出ている。眩しい。
***
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ショパンのピアノコンチェルト1番を聞きながら活元運動をする。マルタ・アルゲリッチ、1965年のショパン・コンクール優勝の際の演奏だ。活元運動には、この曲結構いい。あくびもよく出るし、あまり難しいことを考えないで聞けるので最適だ。冬はショーソンがいい感じだったが、ショパン20歳の時の作品であるこういう若々しい曲が、春の活元運動には合っているかもしれない。
しかしそれにしても、ショパンの真骨頂といえばやはり後期に作曲されたピアノソナタなどだと思うけれども、ショパンコンクールでは決勝は毎回必ずピアノコンチェルトが課題になっている。ショパンのピアノコンチェルトは2曲しかないので、12人の演奏者がそのどちらかを弾くことになるわけだし、コンチェルトなのでオーケストラとの合わせ方が問題になって純粋にピアノだけの問題ではなくなる。なのにあえて決勝をコンチェルトにしているのは、この二曲がショパンが、まだポーランドにいる時代に書かれた作品だからかもしれないなと思った。ショパンコンクールはポーランドの大会だし、『ピアノの森』によれば「ポーランドのショパン」を弾くことが審査基準になっているそうだから、パリに出てからの華麗な曲たちよりもポーランド時代の若々しいコンチェルトこそが決戦にふさわしいと考えられているのかもしれないと思った。
もっとも、単純に考えれば1次予選参加者80人、2次予選参加者30人全員がオーケストラと合わせるということになったら大変だから、決戦の12人のみが合わせるということなのかもしれない。いずれにしても、オーケストラとのアンサンブルが重要な要素になることは間違いない。
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今日は何か、書きたいことを書くための「心のドア」のようなものを、閉めてしまった気がするな。今日から、午前中の4時間、8時半から12時半を「物を書く時間」に決めて書くようにしているのだけど、自分にそういう条件を与えて書くのは初めての経験なので、自分自身がうまく対応できていないなと思う。いつもブログを書くときに、「書きたいことを書きたいだけ書く」という基準で書いているからとりとめはないけれどもいくらでも書くことが出てくるのだけど、こういう風に少しでも規制を加えると書こうという気持ちはすうっと減退していく。しかし負荷のかからないことばかり書くのが自分にとっていいかというと、それはそうではない気がする。
ただ、いつも自分の心の真ん中に自分の心の重心を置き、その重心から心の全体を眺めたり、自分の外部のことをみられたりしたらいいと思う。「自分の心の真ん中に重心を置く」というのは今読んでいる桜井章一の本に書いてあることだが、とてもいい言葉だと思う。
そうだな。今はまだ読んでいる二冊の本を消化中なので、アウトプットが出来るにはまだ時間がかかる状態だということが大きいんだなと思う。
心というのはいろいろな動き方をする。そのすべてを記録することはできないけど、自分に関心があることに対する心の動きを記録しておくと、その時の自分にとっては確認になる。後から読んで、この時はこんな心の動き方をしたのかと、数年たってから読んでみるとその時の自分のことを未熟だったなあと思うのだけど、そのくらいには進歩していると言えるのだろうか。
若い人と話していると、やはり一番の違いは、心の使い方だなと思う。若い人の心の使い方は概して荒っぽいし、自分の心のコントロールの仕方がすごいことをしていると思うことが多い。昔の自分が分からなかったことを悩んでいるのを聞くと、そういうことはいずれどうにか解決がつくよ、と言ってやりたくなるのだけど、言ったところでその人の悩みが解決するわけではなく、話を聞いたり話をしたりしながら、「見守っていく」ことくらいしかしてあげられることはない。自分もそうやって見守られたりしていたんだろうなあとも思うし、それが鬱陶しく感じることもあったし、そういう目から離れてみるとまったく途方にくれたりもして、ここ数十年の間、体が成長したわけでもなく技術が飛躍的に身についたわけでもない(いや、当然いろいろなことがすこしずつ出来るようになってきてはいるけど)けれども、一番変化している、あるいは進歩しているのは心の使い方なのかもしれないと思う。
ここに書いているのもそういう心の使い方のことが多いと思うけれども、メルス・ノメルクが走っていくように、そういうものにゴールはなくて、読んでくださる方にいったいどういうことが伝えられているのか、自分でもよくわからないことも多いのだけど、自分にとってああこう考えることが自分の役に立っているとするならば、どこかの片鱗でも何か役に立つことが少しはあるのかなあと思ったりはする。
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