ポジティブな面を伝えることの崇高さ/ワインと文明/物を書こうとする人に勧められる本

Posted at 09/10/29

昨日。仕事は暇だった。もう少し忙しくてもいい。10時まで仕事をして帰宅。夕食を取りながら母といろいろ話す。12時近くになった。入浴、就寝。

今朝の起床は6時半。なかなかちゃんと起きられない。歩いて出かけ、ローソンで『モーニング』を買って帰る。たまには散歩もした方が気持ちいい。帰ってきて少し読み、朝食。昨日植木屋が入って剪定したり草を刈ったりしてくれたのだが、前から私が刈ってつんでおいたものを一緒に持っていってもらい損ねたのでそれを片付ける。焚火もしないと。帰ってきてモーニングの続きを読む。今週号、『ピアノの森』はない週なのであまり期待してなかったのだけど、すごく面白い。読み終えてモーニングページを書き、少し読書サイトの構想を考えて、このブログを書き始めた。

GIANT KILLING 12 (モーニングKC)
ツジトモ
講談社

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巻頭カラーが『ジャイアントキリング』。達海の選手時代。今出ているETUに関わるいろいろなキャラクターの「それぞれの10年前」。コータが生まれる直前。ETUのサポーター、スカルズの羽田がはじめてサッカーを見に来た。コラムの「蹴球魂+1」は解説の金田喜稔のインタビュー。Jリーグが始まったとき、サッカー協会の人たちとどうやって解説したらいいかについて話し合ったのだという。そのときに、「ミスの裏側には絶対に相手の好プレーがある。だからそこを見つけてきちっと伝えよう」と話し合ったのだという。なるほどと頷く。確かに、相手の袖を引っ張ってファウルになったりするのは、その相手が速くてとめられないと思ったときだ。引っ張った選手よりも、引っ張られた選手にスポットを当てるというのは正解だ。サッカーに対する愛というのはそういうものなんだと思う。ミスをあげつらうのは「自分がいかにサッカーを知っているか」のアピールであることが多いが、それではあまりよくない。それは万事そうだけど。ネガティブな評価が不必要だとは言わないが、でもポジティブな側面を伝えたい、という考えは崇高さがある。評価というものはそういうものでありたいし、私が白洲正子や小林秀雄の批評にひかれたのもそういうことが大きい。もっとも白洲や小林は面と向かっては若い芸術家たちに相当厳しかったらしく、さまざまな逸話が残っているけれども。

「OL進化論」今週は秀逸だと思うのが多い。肩が凝らない、冷えない、太らないという人は「OL三大話」についていけないからOLに向いてない、という話は可笑しい。「バカボンド」。このマンガ、最初のころその良さがあまりよくわからなかったのだけど、やはりすごいなと思ってきた。単行本がほしいかというとまだそこまでは行っていないけど。「社長島耕作」ストーリーは展開する。「ジパング」起こらなかった歴史。「かぶく者」ふんふん。「僕の小規模な生活」出産編。出産のときの男ってこんなもんだろうなと思う。「宇宙兄弟」なんか泣ける。「特上カバチ!!」うーん、この展開。「とりぱん」猫にマタタビ、ヒヨドリにヤマゴボウ。

「神の雫」。今週号は感動した。ネタバレなので以下白抜きにする。オーストラリアを選んだ雫に対し、カリフォルニアを選んだ一青。なぜカリフォルニアを選んだかと聞かれ、一青は「オーストラリアにはガウディがいないからです」と答える。ガウディのサグラーダ・ファミリアはアールヌーヴォー、スペインで言えばモデルニスモの傑作であり、物質文明へのアンチテーゼとしてつくられたものであるという点で一青の選んだカリフォルニアのワインと共通するという。しかし雫の選んだオーストラリアのワインは、素晴らしい自然と見事な葡萄の木によって最初からほとんど完成が約束されていて、のびのびしすぎているから、ガウディの努力とは共通しない、という指摘をする。そしてこの二つのワインの違いは一青と雫の、今のお前たちそのものだ、とロベールに指摘され、雫はその場を逃げ出す。荒れる雫だが、藤枝に「もうワインなしでは生きていけないんだろ?」と指摘され、もう一度立ち直ることを決意する。いやあスポ魂マンガかもしれない。しかしこの文明史的な指摘には正直はっとさせられた。ワインは文化だと思っていたけど、ある意味文明ですらあるんだな。考えてみたら、文化を重視する国と文明を重視する国があるけれども、ドイツなどと違いフランスもアメリカも文明を重視する国だ。文明へのアンチテーゼは、文明国でないと生まれないというのはまさにその通りだと思った。

また、ガウディをアールヌーヴォーの流れとしてとらえたことがなかったのでちょっとそれも新鮮だった。ガウディというのは、そう言う文化文明の流れから独立した所に位置する屹立する存在だという印象が強かったのだけど、精神においてはそういう流れとして捉えられるかもしれない。またいろいろ読んでみたいと思うけれども。

「シマシマ」久々に誉められたガイ君。「エンゼルバンク」コントラストの原理。燃える井野さん。光を見せるためには影も見せる、というのはそうだなと思う。主婦は失業者以下、という指摘はまあ、わからないことはない。主婦という仕事は私はもっと評価されるべきだと思うけど、しかし主婦であるにしても向上心をもって取り組んでいないとこれからは大変だということはまあそうだと思う。向上心の持ち方を就職ということだけにあてはめるのは間違っていると思うけれども。

「西遊妖猿伝」。ようやく怪しげなキャラクターがいっぱい出てきたぞ。謎の少女とおじいちゃん。この少女、今まで出てきた少女キャラとはまた全然違う感じだが、面白くなるかもしれない。「誰も寝てはならぬ」岡ちゃんに盛り上がるハルキちゃんがスキ(笑)。「風と雷」ふーん。まあねえ。なラスト。「Ns'あおい」風雲急。やあこういうことって自分でもしてしまいそうで人ごとじゃない。気をつけないと。「東京怪童」。ハシがマンガを捨てたことに怒る英雄。探しに行く花。なんかそれぞれがそれぞれの愛。という感じがする。「36歳のハローワーク」。ネットショップのお客さんの5割は関西、関西圏を攻めると吉、という余談がへえ、と思った。

***

『精神力』『鳴門秘帖』『リュシス』『博覧強記の仕事術』を並行して読んでいる。ちょっと止まっていた『博覧強記の仕事術』だが、いろいろ付箋を付けながら読んでいて、最後まで来た。最後に列挙されている「常備したい本30冊」というのが、気がきいている。「文語訳聖書」は引用名言の宝庫であり、うまく使えば自分の文章をすっきりまとめられるという。「壇流クッキング」。うまく真似られると手順解説の方法に応用できる、など、文章を書く仕事に役立ちそうな本が上げられていて面白い。と書いている間に読了したが、多分また読み直すことがあると思う。それもちょくちょく。お勧めできる本。

博覧強記の仕事術
唐沢 俊一
アスペクト

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by Luke Peterson

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