深く反省するオレ
Posted at 09/08/23 PermaLink» Tweet
昨日帰京。帰って来てからずっと本棚の整理をしている。食事を作ったり少し気分転換したりする以外の時間はずっと本棚の整理。新書の整理は終わり、文庫の整理は文庫ごとの分類はできたのだがそれを入れる場所が確保できず、困っている。文庫用の本棚を一つ買おうかと近くのニトリに行ってみた。CD・DVD用のラックはまあまあと思うのがあったのだが、置き場を考えるとどうもいまいちという感じで、どうにも上手い対策が立たない。結局文庫は後回しにしてマンガ用の本棚を先に作っているのだが、最近読んでないマンガはダンボールに入れたほうがいいなとも思い、そういうことも考えているので少しスピードが落ちた。しかし昨夜は3時過ぎまでそれをやって、今朝は6時過ぎからやっているので、さすがに睡眠時間が足りない感じだ。夕方に少し休んだが母からの電話で起きて、それからは夕食の準備をして『天地人』を見ながら夕食を取って、ようやくブログを書いている。本棚の収容能力を考えると処理できないほどの数があるのでもともと無理があるのだが、まあ何とか使いやすい蔵書に磨き上げておきたいと思う。
ショパンのプレリュード15番「雨だれ」を何度も聴く。中間部の不気味な不安な展開から、長調に戻るところ。あの展開がやはりこの曲の聴きどころだと思う。『ピアノの森』の16巻で、小学生のカイが雨の中一晩中木に縛り付けられて「お仕置き」を受けていたときに、理不尽な力に逆らえない自分の無力さを辛く感じて、この曲を作ったときにショパンの気持ちが少しわかった、という印象的な場面が何度も思い出される。不安と希望、悲しみと絶望、無力さに耐えるしかない諦念、そういうものが交錯するこの曲は、やはり名曲なんだと思うし、でも曲にそういうものが書き込まれていると言うのは、言われてみて初めて気づいたことでもある。
自分に必要なものは何か、と考えていて、たとえば音楽だとか美だとか考えて見ると、何か自分の中に変なものが湧きあがって来るのが感じられて、ああこれは自分に酔ってるんだなと思った。自分に酔う、ということは私は実は結構ある、というか気がつかないでも酔っているときは結構あるということに先日気づいた。まあ、「音楽が好きなオレ」とかによってる分には馬鹿だけど実害はあまりない、馬鹿だけど。「活元運動をするオレ」というのをこの間しなばら感じてしまって、こんなことしながら自分に酔ってるのはかっこ悪いなと思う。まあそれは自意識上の問題だけど、自分に酔ってるというのは観念が働きすぎているわけだから活元運動というもの自体にちゃんと集中してないと言うことで、そのあたりは「ハンパ」ということになる。のが問題なのだ。
「自分を責めていると自分に酔ってるみたいで不快だ」とマイミクの人が書いていたが、いやこれも全くその通り。結局観念に囚われてやるべきことやってないと言う点でよく似ているし、このことを深く反省しないとだめだ、と思っているうちに「深く反省するオレ」が出てきて、「もういいよというオレ」を責め始めたりする。実際反省しているときには、「もっと反省しないとまずいよなオレ」みたいなのが結構出てくる。「もうだめだ」というデフレスパイラルに陥ると体調がまずくなるのだが、少し休んでボーっと考えてみてもやっぱりだめ、ということはまああんまりない。
まあとにかく、自分に酔うということはどうもよく起こる。小説読んでても「小説に感動してるぜオレ」みたいなのが出てくるときもある。『ピアノの森』に関してはもうもっと切羽詰ってもう漫画それ自体に酔ってしまうとしか言いようがない。なんか本当にもってかれるとちょっとかっこ悪いと思ったりもするのだけど、まあでも本気で自分に酔ったりしないで感動できるものがあるというのは救いではある。
まあそういうのもだから、相手が本当に感動できる相手だったら自分のことなんかどうでうもよくなってそのもの自体に感動できるのだ。心が洗われるというのはまさにそういうことで、本当に感動できるものにどれだけ出会えるかというのが、なんか心のきれいさを向上させるんじゃないかと思う。感動しない心はススだらけになってしまうんだよな。
そういえば『ナルシシズムという病い』という本があったよなと思って探してみたら、わりとすぐ見つかった。まだ終わったわけではないけど整理を進めているからだなと思う。さっそく恩恵があってよかったよかった。
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