思い立って鎌倉

Posted at 09/06/09

昨日。朝、思い立って早朝から鎌倉に出かけることにした。早朝と言ってもいろいろやっていたら出かけるのは7時過ぎになってしまい、ラッシュにぶつかる心配をしたが、案外大丈夫だった。東京駅で横須賀線に乗る。内房線の事故で列車が遅れているということで、逗子行きの前の大船行きが来たのでそれに乗った。横浜に行くときは東海道線に乗るので、横須賀線に乗るのは久しぶりかもしれない。東京で乗ったときは比較的空いていて(下りだし)横浜でだいぶ降りたが、横浜でたくさん乗ってきた。それが東戸塚でだいぶ降りたので少しびっくり。東戸塚に何かあるのだろうか。周りを見るとビルとかいろいろたっていて、ちょっと新横浜に似ている。だいぶ開発が進んでいるんだなと思う。大船で降りて逗子行きを待つ。やはり事故のため、15分ほど遅れると言う。到着は9時過ぎになった。

鎌倉について、そのままスイカで江ノ電に乗り換え。便利だな。長谷で降りる。長谷寺まで歩く。ここから見る海が好きで、ちょっとぼおっと見てたらなんとなく涙ぐんでしまった。紫陽花を見て回り、いろいろとお参りし、山門を出たらたくさんの観光客と修学旅行客。月曜日でこれだけ人がいたら、日曜日だったらどうなってただろう。やはり月曜で正解だった。

歩いて鎌倉駅まで行くことにする。途中の雑貨屋でステゴザウルスの木のおもちゃがあって、ちょっと面白かったから買ってしまった。歩いている途中のホテルのカフェで朝食。スコーンと書いてあるからイギリス風と思ったらなんかイタリア風だった。考えてみれば入り口にトラットリアと書いてあった。なんか統一感がないな、と思って苦笑する。途中の郵便局でお金をおろす。メルセデスのディーラーがあった。やはり金持ちが多いのかな。道々の店が、古美術商とか、なんか生活に必ずしも必要なさそうな店が並んでいて、楽しい。

道を歩きながら考える。ちょっと驚いたのだけど、自分は実はかなり科学的な思考というか信仰というかそういうものも結構持ってるんだなと気がついた。そこを敢えて、前近代的な思考というか、科学でははかり知れない部分に広く間口を開くスタンスを取っているのだということに。だからそれは自然にそう考えていると言うよりは、意志の問題なんだなと。科学的な思考は役に立つが、科学的な信仰は物事をとらえるのに障害になる面が多い。しかし、そういう自分がいるということは自覚しておいた方がいいかもしれない。

江ノ電の線路を渡って若宮大路にぶつかる。左に曲がって鎌倉駅だが、時間はまだ10時代で、せっかくだから鶴岡八幡にお参りしようと思い、若宮大路を歩く。途中から段葛になった。もっと長いかと思ってたが、このあたりからだっけと思う。鎌倉は観光地でもあるけれども、古い家とか建物が残っていて楽しい場所でもあり、単なる田舎の部分もあるし、いろいろだ。私の実家のある郷里も観光地でもあり、工業地でもあり、生活地でもあり、単なる田舎でもあるが、やはり鎌倉の方がいろいろとお洒落で、楽しい。

鶴岡八幡でお参り。おみくじを引くと、末吉だったが「暗夜の照明の為に灯火を掲げ通す意力を保持して進んだならば、きっと人に仰がれる運を持っている。断じて行い、それは常に人の為にと云うことを忘れてはならない。」とあって、なんだか嬉しかった。財布の中に入れてお守り代わりにする。そのまま鎌倉まで戻るのも勿体無いので北鎌倉まで歩いていると、横浜近辺にいる友人からメールが入った。せっかくこのあたりまで来たので神奈川県の友達の誰かに会おうと思っていたのだが、メールが来た友人を昼食に誘って見る。都合があわなそうだったので、お茶をすることにして、自分はとにかく横浜で昼食を取ることにした。横浜ではルミネに上がり、4階で面白いカレーを食べる。連絡を取って結局横浜近くの駅の近くの洋菓子屋の喫茶室で会うことにする。話をしていたら娘を呼ぼうと言うことになり、留学から帰国している娘がやってきてしばらく談笑した。予定よりだいぶ遅くなってしまったが、やはり若い人と話すといろいろといってあげたいことが多く、楽しかった。

ロッシーニ:序曲集
アバド(クラウディオ)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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横須賀線で東京駅に出て、丸善を二軒回り、日本橋の丸善で原稿用紙ノートを買う。丸の内のほうでは売っていないのだ。買い物をしているうちにロッシーニの『どろぼうかささぎ』序曲が聞きたくなり、運動不足でもあるので歩いて銀座に行くことにした。銀座でついでに教文館に入ると、村上春樹『1Q84』のBook1が入荷していた。他を何軒回ってもなかったから、実は穴かもしれない。欲しい人は教文館に行って見るといいかもしれない。(もうないかもしれないけど)山野楽器に行ってロッシーニの序曲集を探す。オペラのところになかったので管弦楽を探すと在った。カラヤンのとアバドのとどちらを買うか迷ったが、結局アバドのほうを買った。四丁目の角の花屋に行ってみると店が出ている。やはり日曜は出していないのだなと思う。芍薬を買う。ほくほくしながら三越に行き、お弁当を買って帰宅。東西線の電車の中ではっと傘を忘れた!と思ったら、自分の肘にかかっていた。これだけいろいろしたらなくしても仕方ないかなと思いかけていたので、なんだか得をした気分だった。それもまた変だけど。

1Q84 BOOK 1
村上春樹
新潮社

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夜はロッシーニを聞いたり、ヤナーチェクを聞いたり。芍薬を生ける。いろいろ考えていたらあんまり何もしないうちに眠くなったので寝た。

朝は5時前に起きて、夢の中で思いついたストーリーを書いて見る。書いてみたらつまらない。しかし、書くことが大事なんだなと思う。書いているうちに、いろいろなものが出てくる。自分の中に溜めておかないことが大事なんだと思う。出しているうちに、いいものは出てくる。溜めておくと、次のものが出て来ない。とにかく出すこと。

今FMでワーグナーを聞いているが、なんかいいな。その前のブルックナーもよかった。案外この系統の作品も好きかも知れないと思った。大音量で聞かないとよさがわからないけど。

芍薬と、田舎で撮った写真の山の緑がきれいだったので一枚。



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Title background photography
by Luke Peterson

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